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マーラー短調


 皆さん、こんにちは。マーラーって言ったら何を想像しますか? 木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 まあ、オーケストラ音楽に造詣が深いワタクシとしましては、オーストリアが誇る偉大な作曲家グスタフ・マーラーしかいませんけれども。ええ。


 (´・Д・)」嘘ですけどね。


 いや、クラシック音楽は好きなんだけど、流れてるぶんには好き、ぐらいで、作曲者や曲名や演奏者には全然こだわりがありません。マーラーも好きなんだけど、それ以上の知識はありません。はい。

 これがヘヴィメタルとなると、どのバンドの何枚目のアルバムで、何曲目か、その時のメンバーは誰かまで答えられたりもしますが、クラシック音楽だとCDは100枚ぐらい持ってたけど曲名とか作曲者、演奏者に関する知識は皆無です。


 むしろマーラーって言ったら、


 (´・Д・)」女神転生シリーズに
 出てくるちんこ怪物ですね。


 いわゆる陰茎を指す隠語の魔羅がモチーフ。マーラーって言ったらソレ。
 なお、同じゲームで言うと「R-TYPE」に出てくる女性器モチーフの敵「ゴマンダー」なんかもいます。

 と言うわけで、本日のお話を始めたいと思いますが、マーラーって言うと、実は割と料理に関係していたりしまして、マレーシアや中国のお菓子に、


 (´・Д・)」マーラーカオ

 ってのがあったりします。ちなみに漢字では「馬來糕」って書きまして、馬來(マーラー)がマレーシアを意味し、糕(カオ)がケーキ。つまり、マレーシアのケーキって事ですね。
 どんなケーキかと言うと「マレーシア風蒸しカステラ」で、日本だともう少しわかりやすく、「中華風黒糖蒸しパン」みたいな位置付けになってます。はい。

 そして、もうひとつ。本日の本題です。マーラーと言えばマーラーカオよりも馴染みがあるであろう、「麻辣」の存在だ。
 麻辣湯麺(マーラータンミェン)などで知られる料理のマーラーです。

 この「麻」(マー)ってのが、主に花椒(ホアジャオ)、つまり日本でいう「山椒」の一種であるスパイスで、痺れる味が特徴。
 山椒にも舌を麻痺させる効能があるが、山椒のような青っぽさが少なく、より痺れや刺激が強い。

 一方の「辣」は「ラー油」の「辣」であり、主に唐辛子の「辛さ」を示す。まあ、日本語で言うと「辛辣」なんて言葉がありますが、要するに「辛い、刺すような刺激」が特徴。

 中華料理では「麻味」「辣味」が独立しているが、「麻辣味」とは、この2つを合わせた物である。
 日本では「担々麺」などの胡麻肉味噌に合わせて使用されるケースが主であろうか。

 で。なぜ突然マーラーの話を始めたかと言うと、


 (´・Д・)」ウチの近所に、
 麻辣湯屋がオープンした。


 買い物ついでに散歩してると、新規オープンののぼりが立っており、空腹だったのもあって、早速行ってみた訳である。
 店内に入ってみると、


 (´・Д・)」日本語がたどたどしい
 中国人と思しき店員さんが、
 システムの説明を始めてくれた。


 正直、日本語がカタコトなので、ちゃんと理解できてるか不安。
 よくわからない部分を質問したが、こちらの日本語が通じているのかも不安。
 しかしまあ、大体のシステムと大体の値段はわかったので、細かい事は無視していいだろう。うん。
 で。簡単にシステムを説明すると、



 冷蔵ショーケースにある食材から、
 好きなものを好きなだけ取ります。


 野菜、肉、麺、具材、薬味、トッピングと、全部でざっと40種類ぐらいはある中から、好きなものを取ってボウルに入れる。これらが全て、


 (´・Д・)」100㌘300円


 つまり、麺だけモリモリ入れても、肉ばっかり盛っても、何を選ぼうと100グラムで¥300なのである。おお、コレは面白い。
 てか、そんなシステムの店がある、と言うことは小耳に挟んでいたが、出会うのは初めてである。なかなかに新鮮だ。
 で。ワタクシは気になる食材をガンガン選んで、約200gをチョイス。(飲食業が長いので、手に持ったグラム数は大体把握できる)
 麺を2種類ほど、具を数種類、あとは少しの薬味。

 で。これをレジに持っていくと、グラム換算で会計を支払い、店員に渡した食材が厨房で、


 (´・Д・)」麻辣湯で煮て、
 ラーメン鉢で提供される。



 なお、麻辣湯(要はスープ)がおそらく¥300ぐらいで、今回のワタクシの場合だと約¥1000となる訳だ。(レシート見てないからわからん)
 しばらく待つとテーブルに、温められた選んだ具材とスープが運ばれてくる。早速食べてみるが、


 (´・Д・)」うまい。


 目が醒めるほど劇的に美味い訳ではないが、かなり美味い。
 正直、味が濃いだけの日本のラーメンより、こっちの方が断然好みである。

 そしてコレ、おそらくだが、本場中国の味なのである。
 鴨の血を固めたプリンや、中華肉団子などの練り物もあり、完全に日本人向けの味じゃない。
 ぶっちゃけ、ウチの近所はやたらと中華料理が多く、特に最近は新規店がオープンすると、大体が中華料理屋だったりする。
 要は中国からの移住者が増えているって事なのだが、日本語がカタコトの店員が多かったり、店内のメニューが中国語だったりして、味もメニューも「日本風中華」じゃないのだ。

 ちなみにワタクシは「日本風中華」も大好きだが、いわゆる「本場の味」も大好きなのである。なので、ぶっちゃけ、


 (´・Д・)」うまい。


 で。ワタクシは飲食業が長いので、この店が美味い理由に見当がついている。
 この店のメニューのほとんどは、


 (´・Д・)」乾物なのである。


 そう。中華物産店にある「乾物」「真空パック」「冷凍食品」が具材としてズラリと並んでいるのだ。
 つまり、店員が料理しないから、味が安定している。
 こう言うと褒めていないようだが、ワタクシ的には褒めているのだ。
 中華料理は乾物に関して一日の長があり、ぶっちゃけ安定して美味い。それは真空パックや冷凍食品にも近しい事が言える。だから、正直言って美味いのだ。

 そして、店員さんは料理に関しては素人であろう。

 温め方が下手なので、ロクな調理経験はないと推測できる。しかし、それでも美味いのだ。

 特に6種類ぐらいあった乾麺がかなり美味い。今回は2種類ほどしか選んでないが、どちらもかなり美味いのだ。(ちょっと温め方が下手だったけど)


 (´・Д・)」気に入った。

 再訪間違いなしである。


 うむ。良い店に出会えた。喜ばしい限りだ。

 だが、ワタクシの気分は複雑で、喜びに満ちているとは言い難い。それは何故か。
 理由は2つある。

 ひとつは、


 (´・Д・)」ここの食材、
 向かいの中華物産店に
 ほぼ全部置いてあるの。


 たぶん麻辣湯の素も置いてあると思う。うん。
 要するに、向かいの中華物産店で同じものを買えば、同じ味が家庭でも再現できる。

 無論、上げ膳据え膳ではないし、同じ食材を買い揃えたらとんでもない金額になるので、この店で食う価値はあるのだが、、、

 では、もうひとつ、気分が晴れない理由を説明しよう。


 (´・Д・)」この店の場所が、

 何度か足を運んだ事のある
 中華料理屋が潰れた跡地。


 って事なんだよな。


 (´;ω;`) あの店の親父さん、
 元気にしてるのかなぁ、、、?


 こーゆーメランコリックな事情があったので、食事を堪能できなかった点は否めない。

 ※ この記事はすべて無料で読めますが、マーラー好き(どの?)も、そうでない人も投げ銭(¥100)をお願いします。
 なお、この先には潰れた中華料理屋の思い出ぐらいしか書かれてません。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。