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わや峠越え祭・オホーツク内陸編 #2

5/29 2:00
うっすら聞こえる雨音で少し起きる。
屋根がある、という安心感を感じながら二度寝。

5/29 4:30
日頃、仕事してる時はあんなに眠いのに、旅中だけはショートスリーパーになる。でも、みんなそうなんだろうなと思う。不思議。
昨夜たどり着いた時は暗くて分からなかったが、寝床にした多目的ステージはとても立派なステージだった。おかげで夜中の雨も凌ぐことができた。
今日は遠軽の道の駅のオープンに合わせて出るつもりだったので、まだまだ時間に余裕がある。
ゴロゴロ三度寝しつつ、ゆっくりと出発の準備をする。
ちなみにこの公園は藤の花の名所らしい。入口から公園の中までたくさんの藤棚で埋め尽くされていた。

立派なステージ
タケモのおかげで快適野宿
たくさんの藤棚


5/29 7:30
平和山公園を出発し、遠軽へ向かう。
瀬戸瀬にある慰霊碑。
この辺りは道路開削のためのタコ部屋労働のイメージがあるが、たぶんここだけじゃなくて全道、全国探せばそういうところはたくさんあるんだろうと思う。
わたしに出来ることはその事実を知るということだけだ。

石碑の裏に出来事が書かれている

5/29 8:30
遠軽の道の駅はとてもきれい。
スキー場併設の道の駅は道南唯一らしい。
レストランも広くてお土産も迷うほど。
ぱっと見がきれいすぎるので、道外観光者向けかな?と思ったけど、よく見たらしっかり道東推しの品揃え。
白楊舎の炊き込みごはんの素を2つ買う。5〜6種類くらいあったのでとても迷った。自転車旅なのでぜんぶは買えない。たけのこと舞茸にした。

おしゃれ道の駅

レストランでジオソフトを購入。
ゴマと竹炭で真っ黒なソフトクリームだ。
濃厚なゴマ味。美味しかった。次はバニラとのミックスにしたい。

黒曜石色

5/29 10:00
お土産の追加購入を我慢しつつ、遠軽の街へ向かう。
2年前オホーツクラインを走っていた時に湧別付近で見た「遠軽」と書かれた青看を思い出す。
あの時曲がらずにまっすぐ行って諦めた街にようやく行けるのだ。

遠軽出身の友達がいたので、事前にオススメスポットを聞いていた。
いくつか教えてもらったうちのひとつ「ミートパビリオンヨシカワ」へ。お肉屋さんなのだが、レストランは11:00オープンとのことだったので、教えてもらった別の名所へ向かった。

遠軽のがんぼう岩。
遠くからでもわかるほどの、岩。
岩に登ることができるのだが、聞いてた通り安全柵などはなく、立ってるだけでハラハラする。
てっぺんからは遠軽の街を一望できる。

急に現れる岩
岩からの眺め

頂上の景色を堪能して、再びヨシカワへ。
ポークチャップ大好きなので注文。
ケチャップの酸味と豚の脂がちょうどいい。赤い食べ物で美味しくないものはないのだ。

ケチャップの酸味◎

遠軽の名産といえば「かにめし」もそのひとつ。
ホテルサンシャインに前日までに注文しておくだけでよいので、実は前日丸瀬布にいる時に電話していた。
しかし、月曜は定休日。残念ながらかにめしはおあずけとなった。
滝上のご飯に期待しよう。

5/29 11:30
遠軽の街をあとにして、峠祭りに挑む。
内陸は峠がたくさん、昨日の北見峠もそうだが、ここからの道のりもとても楽しみにしていたものだった。
街の裏側に来ただけなのにすぐに建物も人も見当たらなくなる。遠軽が都会すぎて忘れていたが、ここは山に囲まれているんだった。
留岡から山間の道へと入っていく。峠に入る前の田んぼに囲まれた道も好きだ。
どこにでもある風景のはずなのに、「北海道」というだけで特別なものになるわたしは、とことん北海道の魅力に取り憑かれているんだろう。

サナブチ川沿に道道137号線を突き進む。
途中、社名渕(しゃなぶち)という小さな集落があった。どれくらい人が住んでいるんだろうか。
ちなみに、この社名渕から丸瀬布に繋がる林道があるようだ。とても気になる。

常に川が近い

釣りをする友達が多いので前にもまして川を見つめるようになった。「入渓ポイント」という単語を覚えたからだろうか。
チラチラと川を見つつ上る上原峠。いつも挑む峠より勾配がキツイのか、一番軽いギアに入れてる時間がとても長かった。
初めて聞いた峠だったけど上り甲斐ある良い峠だった。

5/29 13:00
上原峠の頂上には紋別のカントリーサイン。
いつの間にか2年ぶりに紋別にインしていた。
上原峠、上り甲斐ある分、下りもとても楽しかった。
鴻之舞(このまい)というところに出る。
丁字路を山側へ進む。そのまままっすぐ行ってしまうと丸瀬布に行ってしまうので、しっかり道道137号線を進む。
この辺りは地図をよく見ると細い道や林道が多い。集落と集落が繋がっていたり行き止まりだったり、先がどうなっているのか気になる道が山ほどある。
道の駅ラリーを終えたら、じっくりゆっくりこの辺りを散策してみたい。それまで災害などで道がなくならないことを祈る。

ここから紋別
たくさん見かけた林道入口

上原峠が終わったと思ったら、またすぐ上り始めていた。
これが内陸の魅力だ。次々に峠が襲いかかってくる。少し調べてみたが峠の名前が出て来なかった。
とりあえず仮で「鴻之舞峠」と「札中峠」ということにしておく。
そんな峠が3連続続いた遠軽〜滝上の道は、わやアワードノミネートが確実視されている。

北海道の道を走っていると、廃墟に出くわすことはとても多いが、ここ、上渚滑のあたりは牧場の廃墟が多かった。
牧場なだけあって広大な敷地が手付かずになっている。この敷地は誰かが管理しているのだろうか。
中立牛で野宿できそうなスポットを見つけたが、もはやこの辺りは廃墟が多すぎてどこででも寝られそうだった。

自然に還る牧場
忘れられた牧場
中立牛小中学校跡
道の左側はおそらく牧場だったもの

5/29 14:30
途中、気になる看板を見かけた。
「丸立峠」
峠への案内看板とは珍しい。
丸立峠は行き止まりらしいのだが、地図で見る限り探索し甲斐がありそうな道だ。
道道306号線、これも「いつか行くリスト」入り決定だ。

実は行けたりして

5/29 15:30
滝上に到着。
さっそく道の駅へ立ち寄る。
「香りの里」というだけあって、ハーブを使ったアイテムがたくさんあった。
日本茶派ではあるが、ハーブティーはわりと好きなので購入。色々な種類が1回分に分けられた商品もあって、手が出やすい。
ゆっくりと店内を歩き回っていると気になるコーナーを見つけた。
手のひらサイズの冊子が売られているコーナーなのだが、この辺りに生息している植物、野鳥などがまとめられたガイドブック、釣り人のための渚滑川案内地図など、かなりローカルな情報を入手できるものだった。
渚滑川案内地図に関しては、川に落としても大丈夫なようにまずに強い素材で作られていた。
細かい心遣いに地元愛を感じる。きっと、ここ滝上、渚滑川沿いに強く魅せられた人が作ったものなのだろう。
「知らない誰かが愛した土地」というだけで、その土地のことをもっともっと知りたくなる。どういうところに魅力を感じて、何をどう伝えたいんだろう。
知らない誰かの愛に満ちた発信は、取りこぼさず受け取りたいと思ってしまう。
こういった地元にフォーカスしたアイテムがしっかり展開されている。これでこそ、「道の駅」だ。
ガイドブックも渚滑川案内地図も購入して、道の駅を後にした。

2階には観光協会
これの他にお土産用にも買ってしまった
両サイド歩ける錦仙峡

5/29 16:30
芝桜を見に行こうかと思ったが、今日の宿・渓谷公園キャンプ場が近かったので先にテントを張ることに。
ゆっくり準備して芝桜公園へ向かったら、なんとちょうど閉館時間。勝手に無料でいつでも見られると思っていた。下調べナシあるあるだ。
かわり錦仙峡をゆっくりと眺める。街のど真ん中にあるとは思えない大迫力。すぐそばに遊歩道があるので、朝イチで歩いたら気持ちよさそうだ。
時間的にも、どこのお店も開いてなかったので、ごはんとお風呂を求めて渓谷ホテルへ。
日帰り温泉は大人600円、タオルレンタル100円。お風呂は錦仙峡を意識してるのか岩モチーフの大浴場。水風呂は13.3°と少し冷ため。サウナも付いていて屋外デッキで外気浴ができる。
階段を登って行くので導線は少し不便に感じたが、おそらく後付けしたであろう設備。少しでもお客様にととのってほしいんだという気概を感じた。
Colemanの椅子に寝そべり、ありがたく外気浴させてもらった。

ちなみに、渓谷ホテルはスタッフさんの接客がとても良い。館内で会う人全て柔らかくてほっこりする接客をしてくれる。
それがとても印象に残っているし、あの接客を受けるだけでも滝上を好きになれる。そんな接客だった。
お風呂上がりにレストランで飲んだモヒートも美味しかった。運ばれていた時、ミントが1枚しか入ってなくて「え、こんだけ?」と思ったが、飲んで納得。1枚で十分なのだ。滝上産だというミント。先程道の駅で買ったミントのハーブティーを飲むのがとても楽しみになった。

キャンプ場はパークゴルフ場の一画
ミントのフレッシュさは過去イチ

5/29 21:30
この日もテントに入って1日を振り返るインスタライブ。
一度振り返っているおかげが、こうして後々noteを書いていても、出来事をすぐに思い出せる。
今後も旅先でのインスタライブは続けていきたいと思う。

明日は朝イチで芝桜を見るぞと思いつつ、眠りについた。

#3へつづく

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