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さいたまゴールド・シアター最終公演「水の駅」 美しく結晶した15年

 15年という歳月が結晶したような、美しい舞台だった。  演出家の故蜷川幸雄が2006年に創設した、高齢者演劇集団「さいたまゴールド・シアター」の最終公演「水の駅」。演出の杉原邦生は、太田省吾が1981年に発表したこの沈黙劇にゴールドの、そして団員個人の歩みを重ね、演劇への祈りにも似た透明な時間を出現させた。  がらんとした舞台空間に、水場が一つ。白いワンピースの少女、乳母車を押す夫婦……。どこからともなくたどり着いた人々が、取っ手の壊れた蛇口から流れる水に触れ、内なる葛藤や

    さいたまゴールド・シアター最終公演「水の駅」 美しく結晶した15年