学童保育の今と昔

「みんなもっと早く家に帰れたらいいのにね。ひろちゃん達の頃は...」

先日、学童保育の館長先生とお話した時、30年ほど昔の話と、最近の話をしてくれました。現在、小5の長男は昨年まで、小2の次男は今もお世話になっている学童保育。今回初めて聞くこともたくさんあり、改めて「働くこと」「子ども達にとってよい環境」について考えさせられました。そして、設立から40年と少し。30年前の話には、まだ「自分達の手でできる余地」があったと感じるエピソードがありました。

「昔は夏休みでも9時~17時だったの覚えてる?17時半には学童を出て保育園に子どもを迎えに行っても、19時には夜ご飯が終わっているくらいだった。」
「今は8時~18時30分。18時30分にお迎えにくるお母さん達も毎日大変だと思う。みんなもっと早く家に帰れたらいいのにね。」
「職員も早出と遅出をつくっても、実際には児童100人に対して正職員が5人しかいないので結局帰れないということが多くて。」

「昔、職員の入れ替わりが激しかったことがあり、保護者会が立ち上がって、バザーで集めたお金からアルバイトの先生にも賞与を出してあげたいと工面してくれたことがあった。会議の後に一緒にご飯を食べに行ったりもしていた。今は、保護者会からお金をもらうこと自体NGでできないことになっている。保護者会との関係性も変わってきた。」

「昔、9,000円の被服手当というのがあって、すごく助かっていた。今はそれもなくなってしまった。」

「小学校1年生の1学期、午前中授業の日が多くて、午後から近くの川へ出かけて行ったの覚えてる?散歩やお出かけもよくしたよね。今は1年生でもすぐに5時間授業。2時過ぎに学童に帰ってきても出かける時間もとれなくて。」

など、いろんな話を聴かせてもらった中で、平成の30年で子ども達の過ごす時間、大人の働く時間が変わってきたこと、職場で工夫できること、保護者が工夫できることの領域が狭まっていることを感じました。

こういう仕組みだから今はできない、という壁があるときにも、本当に大切なことは何か?何が必要で何ができるのか?という問い、これまでの歴史を知ること、これからの未来を描くことを諦めず、「自分達の手でできること」を考えていきたい。

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