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20211108ふかいメルマガ24回 ハラスメント【後編】

おはようございます!
先週は秋らしい気持ちの良い日が続きました。
今日明日は、天気が崩れそうですね。
では、先週に続きハラスメントの後編です。

10月28日にYRK& TOKYOで行われた管理職への「ハラスメント研修」(講師 YRK& TOKYO HR部Hさん)の一部をこのメルマガでみなさんと共有したいと思います。

回はセクシャルハラスメント、セクハラについてです。

前回の復習ですが、ハラスメントとは、「嫌がらせ」「いじめ」という意味で、「行為者本人の意識の有無に関わらず、相手を不快にさせたり、相手が尊厳を傷つけられたと感じさせる発言や行為」を言います。

行為者本人の意思の有無に関わらず、というところがポイントです。
「そんなつもりなかったよ」
「いい意味で言ったのに」
「ほめたつもりだったんだよ、」
という意思でも、相手が不快だったらダメなんです。

まずは、セクハラの例2つです。

1つは、「対価型セクハラ」
何かの対価に性的なことを要求するものです。
「私とつきあってくれたら、ちょっと評価を上げるよ」とか、
逆に断られた腹いせに評価を下げたり、異動を命じたり、というもの。

もう1つは「環境型セクハラ」
飲み会でお酌を強要したり、下ネタを言ったり。
会社に女性の水着のカレンダーをつけたり、壁紙にしたり。
「今日は色っぽいね」とか、それ以上ここでは言えないようなことを、
ノリと軽口で言ってしまうことすべてです。
2つのセクハラのタイプ。

こう読むと、こんなことしないよ、と思いがちですが、
特にセクハラでは、
「行為者本人の意識の有無に関わらず、相手を不快にさせたり、
相手が尊厳を傷つけられたと感じさせる発言や行為」
というハラスメントの定義を思い出してください。
そこまでひどいことだと思っていなくても、
相手が不快だ、傷ついた、と思ったら、アウトなんです。

以前このメルマガで紹介した私の「女社長」発言。
私は、そんな差別的な意図は無くても、
相手や周りの一部が不愉快に感じた段階でダメなんです。

研修でHさんが言っていました。
「どちらか片方の性別にしかつけない言葉は、使わないほうがいい」ということなんです。

どちらのハラスメントにも共通する大事なことがあります。
それは、本人同士が良くても、周りが迷惑、不快だと感じたら、
それはハラスメントだということです。
YRK&では、複数回ハラスメント研修を行っています。
ある研修の中で、大阪弁ではよく使われる「おまえ」という言葉。
人によっては、きつく言われて圧迫される感じがする表現だということで、
その時の講師が、「職場では使わないほうがいいですね」と締めくくりました。

その後ある上司が席に戻って自分の部下に、
「おれとおまえの関係だったら、おまえはおまえのままで(呼んで)いいよな?」と言いました。その部下は「OKです!」と即答(笑)。

これがOKじゃないんです。
周りがその呼び方や馴れ馴れしい関係を不愉快に感じるからです。
その時も「それそれ、やめてくださーい」と周りからブーイングが出ていました。
これはセクハラも同じ。
イチャイチャ、ぺちゃくちゃ、馴れ馴れしい関係に
まわりがいい加減にしてほしいと思ったらセクハラになります。
ハラスメント研修をやると、
「そんなこと言ったらなんにも言えないよ、なんにもできない」
と笑い話になることがよくあります。

それは違います。
ちょっと気をつけて、今まで通り仕事をすればいいのです。
そうすると、私のようにデリカシーがない(と言われる)人間は、
「深井さん、それセクハラですよー」と指摘されることがあります。
「あ、しまった!すみません」
「気をつけたほうがいいですよ。ホントに」
「わかりました」
なんにも言えない、のはなく、
言ってしまっても、
からっと指摘しあえる職場がいいと思っています。
それで、「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ない」と謝る。
本人も周りも、あらためて気をつける。
習慣や口グセや言葉遣いは、なかなか直らないものだから、
そういう職場風土が大事だと思います。

また指摘されて、どこがハラスメントなのかわからなければ、
「今のは、どこがハラスメントだった?」と聞いて確認してください、
とHさんは言っていました。
とは言っても、上司だったり、お客さんだったり、
それが執拗な行為だったりで、本人は言いにくい・・・
そういう場合は、管理本部に言ってください。
そのために管理本部のメンバーに参加してもらいました。
もっと言えば、言いやすい人信頼できる人に言ってください。
WAVE社内で解決できない場合は、
今回の講師YRK&のHさんにグループ会社として対応してもらいます。

ハラスメントは、悩みや相談を聞く側にも技術がいります。
聞く人の姿勢・態度・言葉で、相談に来た人を孤立させてしまうことがあります。
それが「セカンドハラスメント」です。

例えば
「深井さんにものすごく怒られて、精神的につらいです」と聞いて
「深井さんがそんなに怒るなんて、よっぽどのことしたんじゃないか?」
これ、セカンドハラスメントです。

「深井さんが2人で飲みに行こうと何回も誘ってきて嫌なんです」
「深井さんのことだから、何か重要な話でもあるんだろう」
これもセカンドハラスメントです。
意外とこれ、やりがちです。

ハラスメントの相談を受けたら、まずは口を挟まず聴くことです。
世の中白と黒、0か100かなんてありません。
人間関係で許されることもあれば、その逆もあります。
だからこそ、おかしいと思ったら遠慮なく言える、
間違えたと思ったら、素直に受け入れて謝罪する。
わかりあえたら、恨みっこ無しで終わり。
そういう人、組織、をつくっていきたいと思います。

今週もよろしくお願いします。

深井賢一

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