第二の人生、野球と沖縄への恩返しをしたい。ゲスト:大嶺祐太さん(2022/12/30 OA)【Watta! Itta! #14】
新番組「Watta! Itta!」。
第14回のゲストは、今年現役を引退した元プロ野球選手の大嶺祐太さんでした。
大嶺さんは石垣市の出身。小学校から野球を始め、八重山商工高校で甲子園に春夏連続出場。その活躍で注目され、ドラフト1位で千葉ロッテマリーンズへと入団。
その後投手として活躍するも、度重なる怪我に泣かされ、2022年現役引退。そして第二の人生として東京都内に焼き鳥店をオープンするなど活躍されています。
そんな引退後も大忙しの大嶺さんと、ZOOMにてトークがスタートしました。
放送はこちらから!
【radiko】 ※2023/1/6迄
→沖縄県内からはタイムフリー(無料)で、県外からはエリアフリー(有料会員)で聴けます。
【podcast】 ※2023/1/5~
→全国どこからでも聴けます。
(anchor、spotify、apple podcasts、Google podcasts、Amazon music)
放送内容のまとめ
ここからは放送内容のネタバレになりますので、是非番組を聴いてからお読みください。(一部、本放送ではカットされた部分も含みます)
好きだった野球を仕事にする大変さ
大嶺さんは石垣市で生まれ、小学校の頃に地元の「やしまマリンズ」に入り野球をスタート。中学では「八重山ポニーズ」で投手として活躍して世界大会三位に。
そして八重山商工高校に進学し、2006年には春夏の甲子園連続出場を果たしました。春の大会では17奪三振を記録してプロからも注目され、その年のドラフト1位で千葉ロッテマリーンズへ入団、という流れでプロ野球選手になりました。
自分が好きで始めた野球が仕事になっていく過程は違和感や戸惑いがあった大嶺さんですが、周りの人たちからの刺激もあって徐々に自覚が芽生えていきます。
高校二年生の頃の春の甲子園で自分が投げて勝つことが出来て、ようやくプロでも行けるかもしれない、という自信が出てきたとのこと。そしてその年のドラフト1位指名で千葉ロッテマリーンズに入団し、石垣島から県外へと出ると共に、厳しいプロの世界に足を踏み入れることになりました。
プロ入り後は埼玉県にある若手の寮での生活となりますが、この時が初めての一人暮らし。嬉しくてコンポやプレステ、冷蔵庫などの様々な家電も買い揃えたのだとか。
寮のすぐ近くにある二軍のグラウンドで練習に明け暮れる中での楽しみは、新宿のアルタ前や渋谷のスクランブル交差点といった、「テレビの中で見ていた有名スポット」に遊びに行くことでした。
ただし電車に乗るのが苦手だった大嶺さんは、慣れるまでの半年ほどは同期の選手に手伝ってもらって都内に出ていたそうです。これは沖縄から出てきてのあるあるですね。もちろん、今であればスマホで調べられるので大丈夫かもしれませんが。
その後、一軍入りを果たすようになった大嶺さんは寮を出て都内に引っ越すことに。2008年には沖縄から最も遠い会場である札幌ドームにて、ダルビッシュ有選手を相手にプロ初勝利を挙げます。やはりこの試合が、今でも一番記憶に残っている試合のようですね。
沖縄の新聞やテレビでも大きく取り上げていたことを思い出します。
その後は2015年に年間最多となるシーズン8勝を記録するなど活躍した大嶺さんですが、度重なる怪我に泣かされていたことも事実。今回の引退もその怪我の影響は大きかったといいます。
怪我をして自分の野球人生が限られていることを意識した中で、「準備の大切さ」を学び、そしてその学びが第二の人生である飲食店の開業準備などにも活かされていると話してくれました。
怪我で学んだ”準備の大切さ”が第二の人生でも活きている
大嶺さんはその後何度も怪我に泣かされ、中日ドラゴンズに入団後の2022年10月27日に、現役引退を表明しました。
そして第二の人生として、元々奥様がやっていた株式会社OHの代表に就任。そのタイミングで会社の事業として飲食業とアパレル業を追加すると共に、なんと12月には東京・神田に焼き鳥店「焼き鳥職人 炭」をオープンしました。そのお店には連日、ファンや元チームメイトなども訪れ大盛況のようです。
このスピーディーな出店の裏にも、怪我で学んだ「準備の大切さ」が活かされています。
このお店は、既に何店舗も飲食店を展開している知人との共同経営という形で、お店を出店すること自体はだいぶ前から準備を進めていたといいます。そして神田の駅前という一等地に物件が出たこのタイミングで出店することが出来たわけですね。
現在、そのお店には他に仕事や予定が無い日には極力出勤するようにしているとのことで、それもまたファンたちを喜ばせているようです。
将来は単独でもお店を出したいと考えていて、そのためには何より自身が現場を経験することが大事。背中で引っ張る経営者になるための準備、ということでしょう。
大嶺さんの描くセカンドキャリアはそれだけではありません。2023年にはアパレルブランドの立ち上げも計画しています。
元々洋服が好きだった大嶺さん、実は数年前の時点でTシャツの試作品は作っており、今回そこにブランドロゴなどを加える形でネット通販を始めていくとのことで、早ければ2月頃には展開する予定のようです。
ブランドのラインナップとしては、Tシャツに長袖シャツ、パーカー、キャップといったカジュアルなものだけでなく、将来的にはYシャツやジャケットといったアイテムにも挑戦していきたいと語ってくれました。
そしてもう一つやりたいこと。それが野球と沖縄への恩返しです。
これまでの大嶺さんの人生は野球と共にあり、お世話になった人たちも野球関係者が多いわけです。そしてもちろん野球というスポーツ自体に対しても大きな恩があると感じてる大嶺さん。その恩をしっかりと返していきたいということで、現在は沖縄で小中学生を対象にした野球教室のようなものを計画中です。その中で怪我をしないための食事法や栄養学の視点から、沖縄の子供たちの役に立つことを目指すとのことです。
この放送が流れた12月30日。地元・石垣島では引退試合が開催されました。このイベント自体も、実は仲の良い後輩が企画したもの。企画の打診があった時は軽い気持ちで引き受けたところ、話はどんどんと大きくなり、地元の人たちを巻き込んだ立派なイベントになりました。
これまでの大嶺さんの活躍に勇気をもらった人たちが、大嶺さんの第二の人生を皆で祝福する。そんな姿からも、大嶺さんの今後の活躍が想像できるのではないでしょうか。
これからの活躍を楽しみにしたいと思います。
こぼれ話
大嶺さんの沖縄でのフェイバリットスポットは、地元の石垣島にある「八島小学校裏の海岸」でした。ビーチなどではなくテトラポットがあるような海岸ですが、大嶺さんは高校生の頃に野球の試合後、よくこの場所に来ては仲間と遊んだり、海を眺めながら語ったりした思い出の場所ということです。
なんと数年前には大嶺さんの実家がその近くに引っ越したこともあり、今でも帰省するたびに海岸線を歩いたりしているようです。
さて大嶺さんがオーナーを務める「焼き鳥職人 炭」ですが、収録後にクワエがお店にお邪魔してきました。
東京の神田駅から徒歩数分、駅前の好立地の場所です。到着すると驚くのが立派な看板で、かなりのお客さんで賑わっているということ。
お店はビル全てが客室になっていて、厨房が2階という変わった構造ですが、元気な店員さんが1階に3階にと料理を運んでくれます。
なんといっても嬉しいのが、焼き鳥の最初の1本が50円で食べられるということ。肉のサイズも大きく、これだけで満足しそうなほど。
他にも名物のもつ煮やだし巻き卵なども美味しく、神田駅前としてはかなりのコストパフォーマンスだと感じました。
そしてなんといっても、大嶺さんがお店に居ればきさくに写真を撮ってもらえることでしょう。ファンにはたまらないサービスとなりそうです。
お店への出勤状況は、今後ネットで更新していくとのことなので、お店に行く際はそちらをチェックしてみるといいかもしれません。
最後に、大嶺さんからファンやリスナーにメッセージ。
【大嶺さん】
16年間応援ありがとうございました。
僕自身、本当にいろんな人に応援してもらい、それが怪我をしてしまった時にも励みになりました。どうしても気持ち的に落ち込むことが多いんですが、この「頑張れ」っていう一言で前向きになれました。
今後は子供たちがメインにはなりますが、沖縄の人たちに少しでも野球で恩返しできるように頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。
大嶺さんの第二の人生を、これまでのように見守っていきたいですね。
次回のゲストの紹介
さて第15回となる次回のゲストは、2月に二ツ目への昇進が決まり、また沖縄で1/7~1/9に落語会も行う落語家の金原亭杏寿さんです。
杏寿さんは浦添で生まれ、宜野湾や那覇で過ごした後、高校時代にモデル事務所にスカウトされたことで、沖縄での芸能活動をスタート。
テレビやラジオ、CMキャラクターを務めながら、NHKの朝ドラ「純と愛」にも出演するなど活躍。
2017年に更なる活躍のために上京した後、芝居の参考にしたいと訪れた落語会にて、後に師匠となる金原亭世之介さんの落語に衝撃を受け、1月後の2018年末、世之介師匠に弟子入りし落語家への道を歩むことに。
そして今年の2月、いよいよ二ツ目への昇進が決まりました。
そんな杏寿さんに、落語好きのクワエが「なぜ落語家を目指したのか」「今後どうしたいのか」といった話を伺うので、どうぞお楽しみに。
2023/1/6、22時~ オンエアーです!
「Watta! Itta!」(ラジオ沖縄)
毎週金曜日 22:00~22:30
ハッシュタグ:#ワッタイッタ
メール:watta@rokinawa.co.jp
→皆様からの感想やゲスト候補の自薦・他薦もお待ちしています!
【Watta! Itta! Credit】
・Sponsor
一般社団法人あゆむ
株式会社バリューブリッジ
株式会社しんか
・BGM
(Opening)「Emotronik」佐土原隼人
(Ending)「かえりじたく」ninny
(Jingle)なるけしんご、近藤崇、ハヤシユウ
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