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【世界一親切な国】マラウイ旅行記

(ヘッダー画像は入国2週間前に暴落したマラウイ・クワチャ)

Day1

タンザニアの激ウザ国境を越えて、マラウイのイミグレーションに向かう。日本人は入国時にビザの取得が必要で、1人あたり50usdかかる。オンラインでe-VISAの取得が可能だったが、面倒くさいのでやっておらず、アライバルビザで入ろうと目論んでいた。唯一の懸念が、持っていた100ドル札が旧札だったことで、受け取ってもらえなかったらタンザニアのムベヤまで戻ってザンビアに向かおうと思っていた。

マラウイ-タンザニアのボーダー

窓口でビザ取得に必要な書類を書き提出する。少し待ちなさいと言われた5分後、別室に案内された。嫌な予感。案の定、なぜオンラインビザを取らなかったのかを問いただされた。特に理由はなく、ただ手続きが面倒くさかっただけだと答えたが、日本人はオンラインビザしか認められないと言われ、その場でオンラインの手続きを取らされることになった。通常だと3日から1週間ほどかかるが、その場でやればその場で承認してくれてすぐ入国できるとのこと。

まあ耐えたかなと思い、マラウイのホームページで手続きを進めた。証明写真が必要だったのでその場で自撮りし、パスポートのデータが必要だったのでPDFスキャンのアプリをDLしてスマホに取り込み、いけそうかなと思ったところでややこしいのが出てきた。なんと、マラウイに在住するホスト(予約してる宿泊施設のオーナー)のサイン入りのカバーレターが必要とのこと。面倒だったけど、Booking.comで見つけた宿に片っ端からWhatsAppでメッセージを入れ、今夜泊まりたいけど入国できないからカバーレターを書いて送ってくれと頼んだ。

1時間くらい待ってようやく一つの宿と連絡が取れた。すぐに電話をかけて事情を説明し、名前や泊まる日付、サインなどを書いてもらい、写真を送ってもらうようお願いした。外出中だったようですぐには送られてこなかったが、30分くらいで送ってもらえた。すぐに入国管理官のお姉さんに見せに行ったが、これじゃダメだと言われてしまった。PCで記入して印刷したものにサインしなきゃだめだと。再び宿に電話をして事情を説明したが、どうやら印刷機が宿にはないらしくかなり時間がかかってしまうらしい。それをお姉さんに伝えると、しょうがないから紙に書いたやつで良いと。ただハンコがないから、ハンコを押してもらってもう一度送ってもらいなさいと言われた。再々び電話すると、ハンコは持っていないと言われた。

おいおいどーすんだと、流石にくたびれたなと思いながら入国管理のお姉ちゃんに説明しに行くと、部屋の雰囲気が変わった。後ろのドアを閉めなさい。その椅子に座りなさい。静かに私の話を聞くのよ。本当はあなたを入国させることはできないわ。でも、本来の50ドルに加えて10ドル払ってくれたらこの場でapproveしてあげるわ。と。

タンザニアのクソ入管と違ってこのお姉ちゃんはずっと優しくしてくれていたし、全然10ドルくらいなら払えるなと思って即OKした。
まじで良かった〜入国できる〜と思ったのも束の間、旧100ドル札はマラウイの銀行では取り扱えないから受け取れないわと言われた。

最後の頼みの綱はイミグレ内にあるNational Bank。窓口に行って新札と交換してくれと言って渡すと、黙って取られる。1分くらい待った後にまた黙って新100ドル札のピン札を渡してくれた。今度こそやっと入国できる!!!
まじで良かった!!!!!!!!!!!!!
マラウイに陸路で行く際は必ずオンラインビザを取得して、アフリカに行く際は必ず新札のドルを持っていくことを強く推奨します。

100ドル札が両替できた喜びの写真

マラウイ国境からタクシーで1時間半ほどかけて、まずはカロンガという町に向かう。到着するとかなりの田舎町だった。マラウイは一人当たり年間GDPが650ドルくらいと、アフリカで下から3番目くらいの最貧国である一方、世界親切度ランキングみたいなのでは上から3番目くらいの親切な国だ。資本主義社会にどっぷり浸かってしあわせの形を見失いつつある我々にとって、何かヒントになるものがあるんじゃないかと思って絶対行きたい国の一つだった。

カロンガから次の大きめのムズズという町までのバスをとった。乗り合いバスなので(超)満員になるまでは出発しない。暇だったので町を散策していると、おっちゃん5人組に声をかけられた。昼間なのに木陰に座って楽しそうにおしゃべりをしている5人組だった。鉄板ネタのponyetoをかましつつ、現地の挨拶とかを教えてもらったりしながらだらだら喋った。怪しい葉巻タバコをみんな吸っていて、お前も吸うかみたいな感じでちょっとだけ吸わせてくれた。昼から働かずにただ木陰に座っておしゃべりして葉っぱを吸うだけの日々が幸せじゃないわけないよなと思った。働かない日々最高。
ただ、おっちゃんの1人が飲んでいたエナジードリンクを一口もらったが、全く美味しくなくて、せめてコーラを自由に飲めるくらいのお金はあった方がいいなと思った。資本主義の権化のコーラも最高。

道端にいた猿

この日はムズズの町にあるMuzoo zoo zooというゲストハウスに泊まった。荷物を置いてから、だいぶ夜遅くなってしまったが、インドカレーを食べに2kmくらい先の店まで行って帰る道中、2匹の犬がやたら付き纏ってきた。ワクチンを打っているとはいえ、アフリカの犬は狂犬病が怖すぎて、めちゃくちゃビビったけど一向に離れてくれなくて、やだなと思い続けていたらついにゲストハウスまで着いてしまった。一緒に入ってくる犬。なんとゲストハウスで飼っている犬だった。迎えにきてくれて、なんて利口な犬なんだと、マラウイは犬まで親切な国なんだと思い、やっぱり来て良かったと思える1日だった。

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