風邪をひいたみたいに 少し心が疲れて 優しく在りたいのに それが難しくなって 優しさってどうやってたっけ? 寂しさって何処に行ってたっけ? 途端に“いつものこと”が分からなくなる 自分が消え入るわけじゃないから 大丈夫だって 優しくできない君でも 大丈夫だって たまには涙零れたって 大丈夫だって 独りの自分の背を もう1人の自分の手がさする また眩しい朝日が昇る まだ珈琲を淹れたくなる また風邪もなおるから ゆっくり おやすみ 〈postscript〉 疲れてしまうと
月明かりの下 燃ゆる先を眺めて 消えゆく煙に溜息を混ぜる 子供のように 流れることの無い星を追い 耳触りの良いその 声 を探して 耳を澄ます 天体を見上げ 冷たい空気を 頬に 肺に 染み込ませ 一瞬の雨のような流星を夢見る この手を取って頷いてくれるのは誰か 正論 なんていらない 平凡 なんて分からない ただそこに在る 優しさを求めて ありがとう おかえり また会おう 優しさの羅列が愛おしい 〈postscript〉 音声配信の世界はとても独特な世界だと思う 近いようで
沢山見せてほしい その声 音 表情 失敗も成功も その小さな足で踏みしめて 段々と大きくなって目を伸ばして 小さい沢山の蕾でも 大きい1つだけの蕾でも それが咲いた時 沢山の人の目に触れて 悲しみもあるかもしれない 喜びもあるかもしれない 小さかった君のその蕾から 希望や救いや新たな夢が まだ別の人から人へ蕾を作り 夢を咲かせるかもしれない ただそこに在るだけで 凄い事なんだ その声 音 表情 全てに存在している意味がある
朝 目を覚まし珈琲を淹れる この一連の流れのなんと幸せなこと 風が吹くように清々しくもあれば 波のように まにまに闇が潜む そんな 日替わりの心を持ちながら 手の中の温かい珈琲はうんともすんとも発することなく 僕の今をただただ流し見る心地よい存在だ 寒さが和らぎ芽吹きを感じる頃 揺れ動く心をあちこちに感じながら 自分という色が濁らないよう 好きな音や 好きな声や 好きな味や 好きな感触を 透明な水を混ぜるように楽しみながら 今日という一日を どうぞ穏やかに さて 今日は