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Superchunk / On The Mouth

 1993年リリースの3rdアルバム。リリース元はMatadorで、本作もMergeから再発されている。バンド名の由来になったメンバーChuckが脱退し、本作からJon Wursterが加入。そしてRocket From The CryptのリーダーであるJohn Reisをプロデューサーに迎えて制作されている。本作をバンドの最高傑作として推す人は非常に多い。メンバーであるLauraもこのアルバムが一番のお気に入りらしい。
 John Reisがいることで方向性が明確になったのか、アルバムとして綺麗にまとまっている。いきなり『Precision Auto』というSuperchunkの曲でもヘヴィな曲調のものから始まり、息つく間もなく『From The Curve』へと流れ込む。『Mower』はミドルテンポとはいえ、次第にヘヴィな展開になる。そしてメロディが抜群な『Package Thief』に綺麗に移り、そしてまたミドルテンポの『Swallow That』へ。『New Low』は速くかっこいい曲だし、色んなタイプの曲がありながら、それらがバランスよく並んでいて非常に聴きやすい。本作でバンドメンバーが固定されたことも大きいのかも。また音質も向上しているかな。先日の来日公演でもこのアルバムから半数近い曲が演奏されており、彼らの理想とする音楽像の一つが本作で示されている、と言っても良い。初期の代表作であり、最初に聴くアルバムでも良いと思う。ちなみにアルバムタイトルと同名の曲があるんだけど、本作には収録されていません……。

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