哲学について。この宇宙のありようの、この世界のありようの、存在の複合的重層的立体性についての考察。哲学とは道徳の時間のことでもなければ、余白の時間を埋め合わせるための暇つぶしでも…
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#小説
「言語が消滅する前に」(千葉雅也×國分功一郎)、浮遊する空中の言葉たち、 その声が聞こえて来る切り取られた空中あるいは、抽象的で具象的なもの
No.1:切り取られた空中、言葉の浮遊する宙、あるいは、抽象であり具象であるもの 言葉が発せられる。二人の哲学者の口から。空中の言葉たち。言葉が空中で交わる。あるいは、擦れ違う。それらは戦い争い競い合い手を取り合い抱き合い、融合と分離を繰り返し、ひとつ、ふたつと、未完成と完成を混ぜ合わせ、形と構造を生み出してゆく。時に、それらの言葉たちは絡まり混乱し行き先が定まることなく、分裂した縺れたまま地上に落下する。時に、それらは飛行するための形と構造を得て、小さく羽ばたきながら空へ