ウクライナへのロシア侵攻中のFacebook投稿保存 3/10 分 ①ZDFの報道は、やはり面白い。②ポーランドを訪問したカマラハリス演説を聞きながら、在外米軍の規模ベストスリーが敗戦国なのを知る。

3月10日 14:34 ·
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 今朝のドイツZDFのトップニュースは市民の避難の様子と避難ルートをを短く伝えたうえで、
「ウクライナのゼレンスキー大統領は明らかに妥協の用意があることを示そうとしています」
と、米国abcテレビ司会者の大統領へのインタビューを紹介、abc司会者「クレムリンからあなたにNATO加盟計画を取りやめ、クリミア半島をあきらめ、分離主義者の地域について改めて話し合おうという話を持ち掛けられたらどうしますか」という質問に大統領は「その3点について解決策はあります。しかしプーチン大統領は再び対話の席に着くべきです」
これに呼応するようにロシアの外務省は9日「ロシアはウクライナを占領するつもりも現在のウクライナ指導部の転覆を望んでいるわけでもない。」と強調。2週間前にはプーチン大統領はゼレンスキー大統領とウクライナ政府のことをネオナチの麻薬依存者の集団だと話していました。10日にはトルコでロシアとウクライナの外相が会談することになっています。」
と報じ、「これを妥協の用意がある兆候」「ゼレンスキー大統領はウクライナがNATOに加盟しない、中立国になることに歩み寄りを示そうとしています。ロシア側からはウクライナの独立性がどこまで保証されるかについての問題について交渉したいという声がきこえてきます。」と、ウクライナ特派員記者とスタジオキャスターが分析した。
一方でロシアの無慈悲な攻撃が市民にもされ、原発への懸念も報じた。
 またフィンランドについて、米国英国報道では「NATO参加に傾いている」報道がされているが、短い特集で、数10年前から年2回、続けられている、予備兵と現役軍人合同での、空港防衛訓練(本格的装備)の様子を紹介しつつ、「今、北ヨーロッパはおだやかなのでこの状態が続くことを望んている」という兵士の声、「侵略などについてはそれほど心配していませんか、ロシアの容赦ないやり方は考えさせられます」という若い男性、「ロシアがフィンランドを攻撃するなんて信じられません」とい若い女性市民の声を紹介し「長期的にはNATO加盟を検討すべきだ」という声は増加しているが、「いますぐにNATO加盟に傾いている」というニュアンスでは報道していない。このあたりも、BBC、CNNだと「フィンランドとスウェーデンは、いますぐにもNATOに加盟したがっている」というニュアンスだが、フィンランドでは、日本人が年数回、地域総出で地震や津波の避難訓練をするように、何十年も、市民が兵装して防衛訓練をする、ロシアの隣で中立を保ち、刺激しないように付き合うということが定着しているので、すぐにNATOに加盟、という形で事を荒立てようという雰囲気には、フィンランド国民はまったくないことを伝えている。
ロシアのプロパガンダじゃなくて、ドイツの公共放送ニュースだから。
今日のロシア国営テレビで面白かったのは。ロシアで、と特別軍事作戦(ウクライナ侵攻のことをロシアではこう呼ぶ)に、徴兵が投入されていることが大問題になっていて、「プーチン大統領は大統領令で作戦開始前に徴兵を作戦に誘わないように全司令官に伝えておいた」と、プーチン大統領は悪くない、「今後は法的評価を検察が担う」ということで、任務不履行の責任者は罰を受けることになる。と報じている。
 ロシアの若い、徴兵されたばかりの兵士が、ウクライナで死んだり捕虜になっていることが、ロシア国内でも報じられて問題になっているのだということがうかがい知れる。「特別作戦」は、徴兵されたばかりの「演習だ」と言われて連れて行かれた未熟な若い兵士にやらせているのではない、ということをアピールしないといけないハメに陥っているようだ。独裁政権といっても、形の上では民主的投票や報道の自由を認めているので、不都合なニュースにも市民はアクセスできていて、ロシアのおかあさんたちが激しく怒っていることに、プーチンも配慮せざるを得ないということがわかる。
あと、アメリカの原油高を自業自得と報じている、と昨日書いたけれど、そり続報が「原油高でトランプ大統領の返り咲きの可能性が高まっている」と、バイデンが原油高で苦境に立ち、逆に、トランプは事前にこの事態を予測していた、選挙戦の時に「今1ガロン1ドルのガソリン価格が、バイデン政権になさったら、7ドル、8ドルになるぞ」という演説を紹介している。
アルジャジーラも、ゼレンスキー大統領の「交渉の用意はある」という態度変化を報じている。
 僕は、いつもの「過去の新聞一気読み」のための粗整理のために、この1月2月の一面だけをさっき、ざらっと見たのだけれど、今、こうなってから振り返ってみると。バイデンがウクライナをNATOにはっきりと誘い、ロシアに対してはNATO東方拡大を止めるつもりはないと言い放ち、戦争に備えてLNG、ガスの確保に2月初めからさまざまな行動をし積極的にしているニュースが載っている。
 それに乗っかって、アメリカが一緒に戦ってくれるものと期待したゼレンスキーが、アメリカに失望して、ロシアと交渉して、NATO加入を断念しようという流れに、ここ1日でなりつつあるように思う。
 キエフが本格的に戦場になる前に、停戦合意されるといいのだが。


3月10日 16:48 ·
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ツイッターから。
 ここで紹介されている伊藤孝之氏の論文は2014年のもので、当時の、というかその時点までのウクライナを知るうえでは有益。特に、ソ連の崩壊から各民族共和国が独立した、その「まとまり」はどんなふうに作られたのかの歴史について知るのは、今のロシアと周辺諸国の紛争全体を知るうえで必須。よくまとまっている。
 そして今、ウクライナの国民意識の変化とか、国軍の変化がどうなのかはまた、別の問題と言うか、伊藤氏が、今、どう見ているのかを知りたいなあ。このツイッター主が書いているのは、戦争とか、ヒーロー的大統領とかの活躍で、初めて国民的統合の物語がウクライナにも、今、形成されているところだ、と言うことなのだよね。国民的統合があるから
抵抗している、というより、それを作る歴史的過程が、いままさに進行中ということ。
話はちょいと深い所に行くが、
論文の中で、「腐敗認識指数」というのが出てくる。wiki「腐敗認識指数(ふはいにんしきしすう、英語: Corruption Perceptions Index, CPI)とは、トランスペアレンシー・インターナショナル(TI)が1995年以来毎年公開しているもので、世界各地の公務員と政治家が、どの程度汚職していると認識できるか、その度合を国際比較し、国家別に順位付けしたものである。」
ウクライナは167か国中130位。ロシアは119位。ちなみに日本は18位。北欧やニュージーランドが上位で、ラテン系・カソリック系先進国はやや低く。なのだが、ウクライナはお話にならないくらい官僚が腐敗した国なのだが、それが文化的制度的伝統に「家産官僚制がシステム化していた」のと「旧オーストリア=ハンガリー帝国で広く普及していた慣行で、一般にプロポルツ・システム(議席割合に応じて人事権や予算権が割り当てられるシステム)」の複合した腐敗の構造がこの論文では説明されている。


3月10日 21:32 ·
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今、カマラ・ハリス副大統領がポーランドのワルシャワを訪問して、ポーランドの大統領と並んで大演説をしているのを、CNNがずっと中継しているんだが。
ウクライナのゼレンスキーが「もうNATOに何か、入らん。お願いしてまでいれてもらおうなんて思わん」と怒っちゃって、トルコでウクライナとロシアの外相会談がちょうど終わって、両外相の記者会見が終わったタイミングで、続きでこの演説、記者会見なんだな。狙ってのタイミングかな。
 ウクライナが中立化というか、ロシア圏に入ると、(開戦直後につぶやいたけれど)、ポーランドが、ロシア圏とNATOの、直接向き合う最前線になるから、「アメリカは、NATOは、ポーランドのこと、全面支援するからな」宣言しに来たんだな。NATO宣伝に来たんだよ。そのうえで「ポーランドにはペイトリオットミサイルを配備します」だとさ。日本と同じように、「ミサイル基地としてどんどん強化します」っていうのは、ポーランド国民的に嬉しいんだか嬉しくないんだか。
 ポーランドは、(対中国に例えると、)今までは日本くらいの緊迫感だったのが、今回のウクライナ紛争で、台湾くらいの緊迫感になっちゃったのだよな。なんか、かわいそう。
 ポーランドの駐留米軍は、今回の増派で9000人規模。
 日本には、それではどれくらい在留米軍がいるのかなと調べてみると、5万6118人。
あとはどこが多いのかな。
ドイツ〔34,674人〕
イタリア〔12,353人〕
韓国〔26,184人〕(在韓米軍)
あとは、多くて何千人だ。
連合国側だと
イギリス〔9,394人〕が最多か。
あはは。第二次大戦の敵国を監視して、いざというときにブッ叩くために駐留しているのか。そうだよな。
日本と(韓国と)ドイツとイタリア、世界の在外米軍の90%はこの4か国にいるんだな。知らんかった。

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