【断章】 ◯ と私のあたらしい関係
あなたは優しいひとだ
私が犯した罪を知っても 私を責めなかった
あなたは冷たいひとだ
私が苦しみ悶えていても 手を差し伸べてくれなかった
なにも言わない
なにもしてくれない
あなた
たとえそうであっても
あなたを知って
あなたのもとに辿り着いたこと
そのことが
大粒の花びらの渦となって 私を満たし
そこから
私を巡るあらゆる粒子が
やわらかな光を纏いながら耀きはじめたのだ
あなたは 生まれて間もない子どもみたいに
なんでも欲しがって
手に入らないと 嵐のように泣き叫び