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楽曲クレジットについて

CD世代の自分にとって、ライナーノーツは取扱説明書のように付属品、商品の一部であり、そこに表記されているミュージシャンや制作者のクレジットも、CDを聴きながらチェックしたものでした。

しかし、デジタル音楽配信サービスで楽曲をダウンロード、ストリーミングする場合、その曲名やアルバム名、アーティスト名は表記されていても、作詞作曲家やその他の参加ミュージシャン、プロデューサーやエンジニア、アレンジャーといったスタッフの名前まで表記されていることはあまりありません。 

1曲出来上がるまでに、いろいろな人が関わっているということに気づかせてくれるライナーノーツは、音楽情報の宝庫というだけでなく、参加ミュージシャン繋がりやプロデューサー繋がりで掘り下げていくきっかけにもなりました。是非、新しい音楽に出会う機会をも提供する楽曲クレジットは、ライナーノーツという形でなくても良いので、デジタル音楽配信サービスにおいても提供してもらいたいと思います。

因みに、2013年には、Rhapsodyがグラミー賞を主催する業界団体である全米レコーディング芸術科学アカデミー(NARAS)が開始した「Give Fans the Credit」キャンペーンに賛同して、同社が配信する全ての楽曲にデジタル・ライナーノーツを付けることを発表しました。

また、2017年11月にはTidal、2018年2月にはSpotify、2018年5月にはYouTubeが、楽曲クレジットの表示を開始しました。

でも、個人的には、ライナーノーツのように、音楽を聴く軸が、メインアーティストだけでなく、作詞作曲家やその他の参加ミュージシャン、プロデューサーやエンジニア、アレンジャーといったスタッフにも更に広がる、デジタルならではの利便性を活かしたもっと画期的なサービスの登場を期待したいです。



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