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マツケンサンバII以外の松平健さんの曲を聴いてみた。

はじめまして。Water Walkで記事を書くことになりましたhariと申します。よろしくお願いします。

今年の夏、松平健さんが『マツケンEDM』をリリースしていたのはご存知でしたか?
作詞・作曲がヒャダインこと前山田健一、編曲がTeddyloidがタッグを組んでリリースされた一曲です。百聞は一見に如かず。とりあえず聴いてほしい。


いかがでしたか?
松平健さんが「マツケン EDM」と言い放つと、デジタル感たっぷりな暴れん坊将軍のテーマのイントロ。ブレイクのあとは「(チャキーン)成敗っ!」


な、なんだこれは……(゚Д゚)ポカーン


ひたすらパリピな歌詞。エブリバディ(マツケン)サムライ(マツケン)なんて、訳すると「皆(マツケン)侍(マツケン)」暴れん坊将軍は将軍様なのに。ぇ、いいのか、侍で……いや、この曲を聴いている人が侍だというのか???
……なんてことはさておき、この曲はただ笑いを誘うだけの曲ではない。「マツケンEDM」と松平健さんの歌声と低音のビートだけになったとき、ビートが和太鼓の音になってる。率直にいってかっこいい。

あと、曲調は完全にEDMなのに、オケヒ(オーケストラヒット)でデンッ!デンデンデデン!フォウ!と、ジュリアナ東京よろしくサウンドや、ところどころで入ってくるリズムを刻むシンセの音色が、いい意味で古臭い。こういうネタ曲、私はすごく好きです。
最初にラジオの音楽ニュースで聴いたとき、むせるぐらい笑ってました。こんな面白くてかっこいい曲、なかなか無いぞ。


そして、好奇心でマツケンEDMもう一度聴いてみようとSpotifyで松平健さんを検索すると、マツケンサンバIIやマツケンEDM以外にもさまざまな曲をリリースしていた事を知った。
「まだあるのか!」と好奇心で聴いたマツケンソングの中から、何曲か紹介したい。


マツケンサンバII(English ver.)

2022年7月22日リリース。
マツケンサンバIIの英語バージョンだが、ただ英語で歌い直したわけではない。サウンドはグルーヴよりもメロディ重視に舵を切ったものになっている。パーカッションを抑えて、打ち込みをメインにした整えられたサウンドにはまとまりがあるものになった。
2022年仕様にアップデートされたマツケンサンバII、マツケンサンバIIとの違いを感じてほしい。


マツケンサンバI

1992年頃に制作。
情熱的で歌謡曲のムードが漂っている。メインメロディの追っかけユニゾンが特徴的。マリンバのかわいらしい音とエレキギターのかっこいい音色の組み合わせがハマってる。
作られた年代的に間違いなく生演奏であろうタンバリンやコンガ、サンバホイッスルといったパーカッションがもりもりと使われた有機的なグルーヴもいい。


マツケンサンバIII(フルバージョン)

2005年9月24日リリース。
冒頭から荒々しくいなめくトランペットがとにかくかっこいい。間奏の低いエレキギターとピアノのメロディのユニゾンに始まり、ホーンセクション、ストリングスがどんどん重なり音に厚みがでるのには心掴まれるに違いない。
Bメロで「腰を振って 熱い 熱い 熱い エスペランサ」と歌う声には気合が入っているのを感じる。

そして、なんといっても終盤"one more!!"と言い放ってからのクライマックス。YouTubeにもマツケンサンバIIIのMVはあるが、MVにはこのクライマックスがバッサリ切られているので、あえてSpotifyにあるフルバージョンを選曲しました。

マツケンサンバをI〜IVまで全て聴いたが、IVは一番エンターテイメントショーを観ている(正しく言えば聴いている)ように思えるナンバー。7分10秒とシリーズで一番長い曲ではあるが、ぜひとも最後まで聴いてほしい。


マツケンサンバIV~情熱のサルサ~

2014年2月3日リリース
まずはジャケット。すごくすごくご利益がありそう。
ぐるりと円を描くように、何人もの松平健さんが両手を広げたジャケットは、まるで千手観音のように見えてしまうのは、私だけだろうか。

曲に関しては開始3秒で「マ・ツ・ケ・ン・サ・ルサ!マ・ツ・ケ・ン・サ・ルサ!」と、つい手拍子しそうなノセられる感じからはじまる。ライブでは両手を上に上げておいでおいでしたり、手拍子してお客さんに一体感を求めてくるタイプのノリだ。

……って、あれ?サンバなのにサルサ??ってか、情熱のサルサ???(※サブタイトルがサルサということに今気づいた)

サンサンサンバ サルサにのせて踊れ
風と歌う 愛のメッセージ
今宵響かせ マツケンサルサ

マツケンサンバIV〜情熱のサルサ〜

サンバなのかサルサどっちだよ!と思ってしまうが……そんなことを考えたらダメな気がする←

この曲のサウンドに関しては、とにかくパーカッションは贅沢と思うばかり。イントロから5つかな?マツケンサンバシリーズで最も複雑なグルーヴは揺れてしまうこと間違い無し。


マツケンの大繁盛

2013年12月4日リリース
松平健が大福様となり、七福神を連れて練り歩くというストーリーの陽気な歌。
「不況を追っ払い 大繁盛の風を吹かせていただきます」と朗らかにいう松平健さんの声は、かかってる商店街に活気が湧きそうな気がする。商店街でこの曲が定期的にかかったら、つい買いすぎてしまうかもしれない。いますぐこの曲を日本全国の商店街でかけるべき。
もし、大福様が47都道府県ツアーをやれば、今の日本の不況が消し飛ぶ気がする。

曲調は演歌から4つ打ちのアゲアゲサウンドに変わる変化球な曲になっている。アゲアゲサウンドに切り替わっても琴の音や鼓の音が聴こえるあたり、和の心を忘れてない感じが素晴らしい。


マツケンパラパラ~俺様ゲーム~

2007年7月25日リリース
ジャケットの松平健さんが白スーツでびしっと指をさした姿、ホストを意識したのだろうか?
曲に関してはパラパラと題しているが、思いっきり80年代のダンスミュージック。オケヒのデデンッデンから曲が始まるのがじわる。
細かく刻まれたシンセメロディが積み重なった作られたグルーヴはクセになる。
歌詞はポジティブシンキングでいる大切さを説いてる。俺が一番なんだっ!と自信満々に歌ったあと、「イエイッ」という言葉にはどこか照れを感じる。


マツケンパラパラ〜俺様ゲーム〜Midnight mix

「Midnight mix……これはユーロビートでしょう!パラパラが合う感じだろキタコレ!!」と思ったら、BPMをぐっと落とし、ジャズアレンジになっているナンバー。もはやパラパラからかけ離れたなにかになっている。
音数がぐっと減っているため、ハーモニーや歌声がすごく聴きやすくなっている。松平健さんの歌声を堪能したい人はこちらを聴くべき。


マツケンパラパラ~俺様ゲーム~ (SUPER EURO MIX)

俄然ファイナル~超然パラパラへの道~収録
「そうそう!パラパラってこういうことだよ!!!」と言えるようなアレンジの、超コッテコテのユーロビートのマツケンパラパラ~俺様ゲーム~を探したら、ありました。
avexのSUPER EURO BEATVol.200でチラッと聴けて「これフルあるだろ絶対」と思ったら、見つかりました。avexはサブスク黎明期から音源の配信に積極的ですが、こういう謎のCDまで配信してるあたり、すごいなと思います(し、結構再生されてることにちょっと驚いてしまいます。)
マツケンパラパラでパラパラを踊りたいという人はこちらを聴くべき。


マツケン・マハラジャ

ジャケットの豪華絢爛なインドの衣装に身を包んだ松平健さんを見ていると、インドの大富豪なのだろうかと思えてくるのは、私だけだろうか。

曲に関してはインドのビートとメロディに、ホーンセクションが入ったゴージャスなマツケンソング。スクラッチの音の入るタイミングがハマってる。そしてなんといっても、スパイスマシマシならぬ、オケヒマシマシ。このデンッデンッ!!が頭に残る。

妖しい恋の雰囲気のあるストーリーに「シヴァの神に愛を誓い、クリシュナに祈り捧げて」といったインド神話の神を取り入れたフレーズ。これを日本を代表する将軍様『暴れん坊将軍』である松平健さんが歌う摩訶不思議な世界観。味わってほしい。
また、マツケンマハラジャのMVは9分という長さになっている。包丁で玉ねぎを切りカレーを作っているシーンから始まるが、よろしければこちらもぜひ。


マツケンサンバII(READYMADE SHOGUN MIX)
マツケンサンバIII(READYMADE SHOGUN MIX)

最後に紹介するのはマツケンサンバシリーズのREADYMADE SHOUGUN MIXの2曲だ。これぞ知る人ぞ知る、隠れた名曲。
リミックスを手掛けたのが小西康陽さん。そうです、あのピチカート・ファイヴの小西さんです。知ったときは驚きと同時に変な大きい声が出ました。

マツケンサンバIIのリミックスは、イントロでサンバホイッスルやラテンパーカッションを使い、これぞサンバな雰囲気で始まるかと思えば、空気が一転し4つ打ちクラブサウンドになる……という不意打ち曲。繰り返される「サンバビバサンバ」「オレ!」。そしてふんだんに使われているシンバルが印象的だ。
マツケンサンバIIIのリミックスは、序盤には「松平健です」と声入れたり、「マツケン!マツケン!」と繰り返す感じには遊び心が感じられるが、エレキギターの音色やスクラッチがかっこよく、4つ打ち×サンバのリズムで身体が揺れてしまって当然という曲になっている。

これは、本当に騙されたと思って一度聴いてほしい。そこには、あなたの知らないマツケンサンバが待っているだろう。


まとめ

今回紹介した松平健さんの曲のほとんどは「踊れ」「踊ろう」と歌っている。音楽を、グルーヴを感じて身体を揺らす。それだけで少し楽しくなれるのが、音楽という魔法の一つだと私は思う。
そして、今回紹介した松平健さんの楽曲達は気分をアゲていくような曲ばかりだ。
落ち込んでいるときに聴いて身体を揺らすだけで、きっとそんなことがどうでもよくなる……かもしれない。


by hari (Twitter:@hari_music)


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