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【音楽ブロガー VS DJ】年初めディグ勝負!(※年末収録)

皆さん明けましておめでとうございます。Water Walk編集長EPOCALCです。今年もよろしくお願いします。

画像生成AI・CraiyonによるEPOCALCのイメージ

さて、音楽ファンなら年始にレコード屋へ足を運んだ方も多いんじゃないでしょうか。これからディグろうかな、なんて思っている人も少なくないハズ。

そしてディグっている時に脳裏に必ず浮かぶこと。それは

に他なりません。

300円コーナーで拾ったレコードやCDが高額レア盤に化ける、俗に言うBook Off Dream(イタリック体)を期待してしまうのが人の性。僕も中古レコードを手に取るたび考えてしまいます。

そこで今回は友人のDJ・NOUOに協力してもらい、同じ予算内でどちらがより高額なレコードを掘り当てられるか年末の仙台で勝負しました。


NOUO
DJ。アンビエントをかけてはフロアをチルチルにしている。
今回は仙台駅の仙の字の裏に呼び出された。

参考画像:仙台駅

舞台になるのは仙台EBeansでたまに開催されている大レコードCD市。なんでも東北最大規模のレコード市だそうで、それなりの枚数が集まっています。

「勝負」と言っていますが今回は二人の男がのほほんとディグっているだけになります。それを承知の上、この先へお進みください。




NOUO(以下N): 何が高いんだろうか。シティポップは良いとして。

EPOCALC(以下E): 意外と日本のアニメのサントラとか高くなりそう。海外サイトだし。

N: じゃあこれとかどうだろう。

E: 柔道一直線じゃん。全然知らないけど。

N: さすがに違うか。

E: 柔道一直線はさすがに違うな。

柔道一直線/桜木健一
梶原一騎による柔道漫画。テレビドラマ化されており、これはその主題歌になっている。アニメサントラではない。

参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%94%E9%81%93%E4%B8%80%E7%9B%B4%E7%B7%9A



E: 今日は歌謡曲に高そうなのはあんまりないね。気づいていないような奴が意外と高いのかもしれないけど。

N: そうですなあ。欧米のプログレは安いだろうし。お、これとかどうですか。

BACK TO THE STREET/佐野元春
佐野元春の記念すべき第一作目。「情けない週末」や「アンジェリーナ」など、今でもよく知られる名曲がいっぱい。

N: ちょっと高そうだと思う。枚数は多いけど、シティポップだしね。

E: あ~、これは海外だと高そうだね。それならこれもよさそうだよね。

ファッシネイション/門あさみ
ポプコン出身歌手の1st。昨今はシティポップの名盤としてよく知られている。誰が呼んだか「歌う壇蜜」。

N: 結構安いね。(※1200円)

E: ここら辺はまあまあアリではあるかな。他には何あるかな?

N: サーカスは結構な枚数あるから多分安いよね。あ、これは値段が付きそうな気がします!

メイド・イン・トーキョー/庄野真代
庄野真代は「飛んでイスタンブール」でお馴染み。今作B面二曲目に収録された「いいじゃない」はDJ御用達のスカ。

E: へえ、全然知らなかった。完全にDJ向きって感じだ。

N: 海外でも使う人はいそうだよね。

E: とはいえクラブやハウスは安いだろうな……Future Sound of Londonとかはまだいけるかな……?

We Have Explosive/The Future Sound of London
先鋭テクノの大御所によるビッグ・ビート曲。Run DMCをサンプリングしている。

N: それならまだ値段は付きそうな気はするよね。

E: ネオアコとかにはなんかないかな。あ!?これはこれは……

London Pavilion vol.1/el Records
渋谷系にも影響したネオアコレーベルのコンピシリーズ第一弾。MomusやThe Monochrome Setのボーカル等が参加している。

E: これどのくらいの値段になるんだろう。elの相場を知らないな……

N: これも気になりますねえ。

Crazy Nights/Tygers of Pan Tang
NWOBHMを代表するメタルバンドの三作目。「正直2ndの方が良い」と言われることが多い。

E: どうして気になったんです?

N: ヴィジュアルです。

E: ジャケは大事だからね。

N: オールディーズのアルバムもいくつかあるけど、大抵高いのはシングルだから期待はできないな。

E: ワールドミュージックにはなんかないかな。……お、タイムリーなのがでてきたぞ。

Musica de Futebol/Mr. Bongo
サッカーを題材にしたブラジル音楽を集めたコンピレーション。ペレがゴールを決めた時のTV音声入り。

N: ついこの前亡くなった人じゃない。レコード出てるんだ。

E: Tamba TrioにCaetano Veloso、音楽も豪華だ。でもレーベルがMr. Bongoだから最近のレコードっぽい。

N: こっちではまたヴィジュアルが良いレコードがでてきたぞ。

RINGO/Ringo Starr
ご存知Ringoのソロ。Beatles全員が参加しているが、同じ曲で演奏していないのがちょっと残念。

E: これは安いだろうね。セルフパロディは安いに決まってる。

N: いつまでも過去にすがっているんじゃないよ。……お、シャンソンコーナーにこんなのがあった。

L'Amour Aragon/Isabelle Aubret & Jean-Louis Trintignant
ダダイズムの詩人、Louis Aragonの詩をテーマにしたアルバム。シャンソンとポエトリーリーディングが楽しめる。

E: ダダイズム!?一見シャンソンに合わなそうだけど、かえってそれがよさそうでもある。

N: おー。面白そうだから取っておこう。

E: ジャズを見よう。意外と高いんだよね。この前買った日本盤のA Love Supreme, Disocogsだと高かった。今日の中だとこれとか高そう。

去来/山本邦山 & Chris Hinze
尺八の人間国宝とフルートの名手のタッグ作。東西の巨匠によるニューエイジ・ジャズ。

N: 山本邦山は押しなべて高いからね。

E: これはかなりアリですねえ。

N: シングルにも色々ありますよ。オールディーズのアメリカ盤とか。あとこういうスポーツ選手のレコードは高いと思う。

燃えよガッツだドラゴンズ/板東英二
作曲はヤッターマンの主題歌も担当する山本正之。実はレコード以外で聴くのは難しい。

N: こういうの、コレクターがいるから意外と高そう。

E: 確かに面白いけど、Discogsにあるかがだけが微妙だね……

N: それなんだよなあ……さようなら、ゆでたまごおじさん。Discogsにもあるとしたらこれとか?

 太陽の彼方に/The Astronauts
日本でヒットしたサーフロックの名曲。大滝詠一から平沢進まで、あらゆる分野に影響を与えている。

E: Astronautsか。これはよさそう。

N: Venturesは数出ているから安いけど、これはそこまで枚数ないからね。日本盤を海外のコレクターが集めているかも。

E: なるほどね……あ、すげえ。これシングルあるんだ!

からっぽの世界/ピコの目 / ジャックス
言わずと知れた伝説のロックバンドの大名曲。こちらは1986年の再発シングル。アコースティックver.付き。

E:ジャックスは凄いけど、これ買ったら企画が終わる値段している。

N:あとドリフの早口言葉のシングルもあるんだね。

ドリフの早口言葉/ザ・ドリフターズ
元ネタはWilson Pickettの"Don't Knock My Love"と言われている。

E: Discogsに多分ないか、あっても良い値段がついてないからだろうから今回の企画とは合わないけど、普通に欲しい。

N: 3000円の拘束が無ければ買っていたレコードが滅茶苦茶あったなあ。


他にもやたらと格好いいジャケの身内音源レコ―ドや

学生にはとても買えない値付け(3万円)のAsh Ra Tempelなどなどを見ながら企画終了。



それぞれの購入品は此方。

NOUOの購入品


太陽の彼方 / the Astronauts
霧のカレリア/ the Sputniks
My Heart Has A Mind Of Its Own / Connie Francis
You're Gonna Miss Me / Connie Francis

合計2620円

E: シングルだけ買ったんですね、珍しい。

N: フィレス・レコードのシングル盤が結構良い値段だったのを思い出して。サーフ・ロックの2枚はあんまり見かけなかったから。

E: アメリカ盤もあるし、かなり高くなりそうな予感。


EPOCALCの購入品

Musica de Futebol / Mr. Bongo
Early Start / Mark Masters Jazz Composers Orchestra
箏による日本の抒情 / 沢井忠夫箏カルテット

合計2840円


N: なにその箏のアルバムは。

E: 箏にするかelのコンピにするか最後まで迷ったのだけれど、沢井忠夫がMr.Bongoで再発されていたからもしDiscogsにあったら高いと思って。一枚あるジャズは勘。

N: 賭けですねえ。


結果発表

E: それではいくらになったか発表いたします……まずNOUO氏はこんな感じ!


合計: 4,303円

N: おっ増えた!めっちゃ良いじゃん。これはいけそう。

E: 対する私、EPOCALC。まず二枚。

N: ジャズ、意外と安いな。

E: レーベル名がSea Breezeなのが安っぽくて良くなかったかな。

N: 残る箏が曲者なんだよ。これ結構高そうなんだよね。

E: なんと!!




合計: 2,829円




かくしてNOUOの勝利に終わりました。おめでとうございます。
箏も内容は良いので、聴きまくって元を取りましょう。

そんなわけで皆様にも今年も良いディグがあります様、お祈り申し上げます。それでは。








N: ところで君が買わなかったelレコードのコンピ、いくらなのかな。

E: 調べてみようか。1500円くらいだったら勝っていたことになるけど……

 elのコンピにしてれば余裕で勝ってました。


※レコードの画像等はNEAT RECORDS様の許可を得て掲載しております。


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