東京医科大学からお手紙が来ました part.3

日常にかまけていたら、すっかり更新が途切れていました。東京医科大学からお手紙が来た話の続きです。

請求内容

3月末という一次締切は過ぎてしまいましたが、その後、補償請求に関する調査票と添付文書をレターパックにて東京医科大学へ送付しました。

請求内容としては、簡単に書くと、以下のような内容です。

・受験費用(受験料+宿泊交通費)
・進学先と東京医科大学の学費の差額
・精神的苦痛に伴う弁済

各々の添付文書として募集要項や大学が発行している学費の一覧等を添付し、金額の詳細は省きますが、そこそこになりました。
正直なところ、かなり高い確率で要求は通らないと考えています。ですが、どこまで誠意を見せるのか見てみたい(本当に反省しているのであればそれなりの誠意を見せるはず)という思いを込めて、常識的に妥当と考えられる範囲で請求を行いました。


大学からの返信

上記の調査票を提出後、「補償に関する調査票の受領と写しの送付」という書類が送付されてきました。
内容としては以下のことが記載されていました
・補償に関する調査票を受領したこと
・調査票のコピーと管理番号を保管しておいてほしいこと
・個別協議が5/20以降順次開始されていること
・相談窓口の電話番号と受付時間(いつの間にか、第1,3土曜日の午前も追加されていました)


大学からの補償の提示

上記の「補償に関する調査票の受領と写しの送付」という書類と併せて、「本学医学科入学試験における補償について(お知らせ)」という書類も同封されてきました。
以下に、文書をそのまま引き写してみます

このたびは、本学に関わる一連の問題行為により、受験生ならびに保護者の皆様には多大なるご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。また、事務手続においても、お手数とお時間を頂戴しており、重ねてお詫び申し上げます。
本学にて補償について検討の結果、平成25〜28年度入学試験につきましては、入試手続において本来行うべき合否判定を行うことができない状況でございましたが、第三者委員会の指摘を尊重し金10万円を保証させていただくこととしました。
つきましては、大変お手数ではございますが、下記ご案内の通り、「補償に関する同意書」に必要事項をご記入のうえ、同封の返信用封筒にてご返送賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
なお、本件に関するお問い合わせは、誠に恐縮ではございますが、下記のフリーダイヤルまでご連絡をお願い申し上げます。
本件におきましては、多大なるご迷惑をおかけし、さらには大変お手数をおかけいたしますこと、重ねて心よりお詫び申し上げます。
補償に関する同意書
私は、以下のとおり、東京医科大学医学部医学科入学試験に係る補償に関して、同大学より提示された補償額に同意し、受取りを希望します。なお、今後、当該入学試験に関して、この他に、同大学との間に何らの債権債務がないことを確認します。また、本書類末尾に記載の「個人情報の取扱いについて」は、これに同意します。
補償額 100,000円

この同意書を要約すると、事前に元受験生から送付した調査票の内容を棄却し、大学の提示額に従います。それだけで、この件は水に流しましょう、一切関わりません、ということです。


人の人生に関与するということ

前述の2通の書類が同封された理由としては、私が請求の調査票を提出するのが遅かったためであり、通常は別便で来たものと思われます。
とはいえ、同時に送ってくるあたり、調査票の内容をまともに確認していないと推察され、機械的に終わらせたい大学側の姿勢が見え透いて(ちょっとだけ「反省しているといいな」と思った自分は馬鹿だったんだな、と思い)不快に感じました。

同意書を送付した人と事前の調査票の送付範囲が一致しているかは不明ですが、請求番号から推察するに、百人以上がこの同意書を送付されていると思われます。あくまで請求番号だけからの推察ですが、大学側が一律の補償額として積んでいる予算は合計2千万、個別交渉まで残った人の補償額とコールセンター等諸経費含めて1〜2億円といったところでしょうか。

本件について友人と話している際、「結構な額だとは思うけど、人の時間を無駄にするということはそういうことですもんね」というコメントを貰いました。
ふわっとした書き方になってしまいますが、私が東京医科大学に進学していたら、学内外でたとえ同じ活動をしていたとしても、全く時間の使い方が違ったということに気付かされました。その時間や移動等に生じたコストも請求額として算定するのであれば、上記の請求額は妥当か、むしろ少ないのかもしれません。
日本において、入試は出会う人も、住む場所も左右します。それだけに人の人生を変えてしまう、という恐ろしさと、公正さが求められることを改めて感じました。
東京医科大学が補償費用として積んでいる予算が多いか少ないかは意見が分かれるところかもしれません。しかし、人の人生に与えた影響を考えると、どうも納得がいかないな、と思ってしまいます。

私自身は、10万円の補償、で終わらせても困る状況には陥っていません。しかし、彼らが何を考えているのか、やはりもうちょっと知りたいと思います。私自身の余裕があるうちは、事の推移を追いかけたいと思います。

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