Wirecardの破産、ネオバンク業界に波及

先週の金曜日、英国の規制当局は、ドイツのフィンテック企業Wirecardが破産申請を行ったことを受けて、英国の子会社Wirecard Card Solutionsの業務を停止すると発表した。この決定にフィンテック業界は大きな影響を受けている。

Wirecard Card Solutionsの業務停止命令により、Curve、Pockit、Soldoを含むWirecard Card Solutions (WCS)に依存している70社程度のフィンテック企業が業務停止を余儀なくされている。同時に何十万もの顧客口座が凍結され、英国の利用者が預金や決済ができなくなるなどの大きな影響を与えている。

また今回のFCA(英国の規制当局)の決定により企業は労働者の給料の支払いや請求書の決済ができなくなっているという。あるロンドンのシングルマザーは、Pocketと呼ばれるネオバンクのサービスを利用していたが、今週彼女の手にあるはずの児童手当やその他の給付金の£500を引き出せずにいるとBBCは伝えている

 多くの業界関係者は、FCAがこれほど突然に行動を起こすとは予想していなかったという。そのため、業界関係者からはFCAの急すぎる対応に批判の声が上がっている。英国ではWCSが銀行や決済の基盤を提供する事で、少ない資本で金融事業を立ち上げることが可能となった。しかしWirecardの破綻という危機に対してその脆弱さをさらけ出した。

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