カナダ最大の生協が米ファンドに売却されてしまう

カナダで最も有名なアウトドア用品の小売業者が、米国のプライベート・エクイティファンドに売却された。500万人以上の組合員を抱えるMountain Equipment Co-op(MEC)は月曜日遅く、ロサンゼルスに拠点を置く民間投資会社Kingswood Capital Managementに買収されることを発表した。キャンプ、ハイキング、クライミング用品の豊富なセレクションで知られる同社の業績は年々悪化していた。

MECはカナダの生協系のアウトドアグッズ関連小売。日本でいうところの生協で消費者による消費者のための小売というイメージだった。

よってこの売却のニュースは、メンバーや元スタッフに打撃を与えたという。

「残念なことだ。MECと一緒に仕事をしていると、彼らが作ってきたコミュニティが見えてきます。アウトドアを愛し、自然を守るために協力しているという感覚を失うのは、打撃だ」 

カナダのこの生協は1971年にバンクーバーで設立された。この店で買い物をするには、顧客は生協の株を購入する必要があり、その価格は5カナダドルであった。

MECは、購入してから何年も経っても壊れたり摩耗したりしたギアを返品することができる徹底した保証制度を提供したことで、コアなファンを獲得してきた。最終的にはカナダに22店舗をオープンしたが、近年はAmazonやWalmartなどの大手競合他社に押されて業績は悪化していた。

昨年、破たんした小売業者は、カナダ$462mの売上高でカナダ$11.487mの損失をだした。そしてパンデミックの影響で業績はさらに悪化した。

新オーナーは少なくとも17店舗の運営を維持する予定だが、スタッフの解雇は避けられないという。

売却のニュースをうけて、生協のメンバーは、なぜ彼らが決定に相談されなかったのかと不満がでている。

「500万人の生協の所有者(引用符はありません - 私たちはそれを所有しています)は、アメリカの投資会社にMECを売却することになぜ同意を求められなかったのか?」と元国会議員のネイサン・カレンはツイートした。


Mountain Equipment Co-op(MEC)は、カナダに22店を構える、アウトドア用品を販売するアメリカ企業の非上場企業。ロサンゼルスのキングスウッドキャピタルマネジメント(Kingswood Capital Management)が買収した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?