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71日間地球ひとまわり(14)スペイン、徒歩巡礼開始前日に食べた郷土料理

スペイン北部の海辺の小さな町、ヒホン。
雨が上がった日曜日の朝、朝早いバスに乗り目指したのはリバデオ。
途中バスを乗り換え、4時間近くかかり正午過ぎに到着。
リバデオの町の宿はネットで予約済み。
しかしこの宿がバスターミナルと少し離れていた。
うろうろしながら、ようやく宿にたどり着いた。
呼び出しベルを鳴らすも誰も出てこない。
困ったもんだと思っていたら、ちょうどガラス扉の向こう側にいた宿泊客の女性と目が合った。
ドアをたたいて開けてもらう。
彼女曰く、スタッフはこの辺りのいくつかの宿をかけ持ちで働いているそうな。スタッフが返ってくるのは15時過ぎ。
「さてどうしたものか?」
お腹がすいたし、そろそろ雨が降りそうだ。
この日泊まっていたのは、ドミトリーと呼ばれる一つの部屋に多くのベッドが並ぶタイプの宿。
しかも部屋がひとつなので、宿泊する部屋は決まっていた。
ベッドの割り当てがわからない。
彼女曰く、「早い者勝ち」とのこと。
空いているベッドに自分の荷物を置いておけばよいと言われた。
そしてチェックインの時に渡される、シーツ類を先に渡してくれた。

お腹がすいていたのと、荷物が重かったのでありがたい。
「大丈夫、これで本当にいいのかな?」
とまどいながらも、ひとまず荷物をベッドにおいて食事に出かけることにした。

しかし、チェックインしていないので一度外出すると、ドアのカギを開錠する方法がわからない。
再び彼女に尋ねると、鍵の開け方を押してくれた。
ありがたい。

とりあえず、今夜の寝床が確保できたので、急ぎ食事に出かけることに。
スペインの昼食は日本より遅いと言っても、この日は日曜日。
小さな町だと店が閉まっていることも多い。
ようやく3軒ぐらい開いているレストランを見つけた。

そのうちの一軒、黒板に書かれていた文言が気になった。
「menú del día(日替わり定食)」である。
値段も手ごろ。
前菜、メイン、パン、デザートがついて16ユーロ。

メニューが理解できたわけでないが、私の苦手そうなものはないのは分かった。そこで店に入った。
店内に入ると座席を案内された。

前菜のメニューがよくわからない。
説明してくれるけれどスペイン語、更にわからない。
するとスタッフの方が、小皿を運んできた。
「どちらが食べたい?」と尋ねてきた。
写真左側はサラダ。
写真右側が豆料理。
この豆料理、この日到着したリバデオじゃなくて、出発したヒホンの属するカンタブリア州の郷土料理「コシード・モンタニェス」

カンタブリア州で食べることができなかったので、うれしい驚き。
迷うことなく右側の料理を選ぶ。
そして見本に持ってきた、この小皿の料理も「食べていいよ」とくれた。

注文を終えて待つこと10分ぐらい。
前菜登場。
ウエイターが鍋を運んできた。
更に取り分けるのかと思えば、この鍋のようなお皿をテーブルの上に置いて去った。
目を点にしていたら、隣の席に座るご夫婦が笑っていた。
「おいしいから食べてごらん」
食べてみると確かに美味しい。

しかし、前菜でこのボリューム。
おそらく2人分はある。

ひとまずお皿にとりわける。

食べても食べても、鍋の中は減らず。
さすがに無理しても完食はできないだろう。
ほどほどでギブアップ。

次にメインが運ばれてきた。
肉料理を選んだのだが、思った以上にボリューミーな肉の塊。

肉はおいしいが、これもボリューム多すぎる。
こちらも完食ならず。
余談になるが、付け合わせのポテトがおいしかった。

そして、最後にデザートが登場。
アイスケーキまたはチョコレートケーキから選ぶ。
これまで結構なボリュームを食べたので、アイスケーキを選んだ。

こちらも思っていたよりもしっかりと出てくる。
日本のランチコースだとミニデザートだから、ちょっと驚く。

食べ終えてから支払いを済ませて、店を出た。
雨が上がったので、リバデオの町を眺めながら宿に戻った。

宿に戻ってしばらくたつと、ホテルのスタッフが戻ってきた。
チェックインをして支払いを済ませた。
それから雨が上がったので、町を散策した。
早めに宿に戻り、早めに寝た。
いよいよ、明日の朝から聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラまで歩いて向かうのだから。

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