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初整い!

初めてのサウナでは、サウナを勧めてくれた男友達に教わった通り、サウナ→水風呂→外気浴の基本セットを3回遂行することで頭がいっぱいで「整う」という感覚を得るには至りませんでした。

そもそも水風呂が苦手な私は、とりあえず気持ち程度にかけ水をして、腰のあたりまで浸かったところで耐えきれず外気浴に移行!という感じで…寿司における酢・カレーにおけるルー・ラーメンにおける出汁!…?

サウナにおいて、そのくらい重要な水風呂様をすっ飛ばしていたので、整うわけなかったのです。

初めてのサウナ後、何かがちがう…と気づいた私は、2回目のサウナで、前回手抜きをした「水風呂」にしっかりチャレンジすることにしました!

たしかに冷たい、辛い!

でもご覧。あのおばさんは、勢いよく冷水が溢れる蛇口の真下に頭を突っ込んで、気持ち良さそうに水を浴びている!

ほらご覧!あんな細っこい女の子も、肩まで水に浸かって、恍惚の表情を浮かべている…!

やっぱり水風呂には何かあるはず…。意を決して深く、深く水風呂に体を落としていきました。

すると、驚きの感覚を味わえたのです。「あったかい?ん?あれ?というか無?」冷たいともぬるいとも感じない、体が膜に覆われているような不思議な感覚でした。体が体温を失って、なんか自分が人という容器に入った無の個体?気体と化したような。なんて表現したらいんでしょう…。とにかく気持ちよくなっちゃったわけです。

もうその時点で、外気浴で整いに至るだろうことは目に見えていました。だってこんだけ冷たい水の中でこんなに気持ちいいんだから、この時期の外気に当たってぼーっとしたらそりゃあさぞかし気持ちいだろうよと。

そしていざ外気浴!

わたしのホームサウナには、小さめの露天風呂があって、その脇に外気浴用の白いチェアがあるのです。そのチェアに座って、天を仰げば建物と建物の合間からわずかに都会の空を望むことができて、その場所でボーーーッとし始めると、すーっと心がほどけて、世界がグワングワンと静かに揺れだし、いつしかホワーッと体が軽くなる。そして頭が空っぽに。

使えない後輩にイラっとしたとか、時間を守らない友達にがっかりしたとか、そんな小さな悩みから、彼氏といよいよ別れそうだけどどうしようとか、このまま子供産めなかったらどうしようとか、人生に関わる大きな悩みまでぜーーーーんぶどうでもよくなるんですよ。

そう、ついにわたしは「整った」のです。笑



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