見出し画像

偽物の愛に騙されるな。

Netflixで話題になっている「Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む」を視聴しました。

本作は、出会い系アプリTinderで出会った一人の男に騙され、大金を搾り取られた被害女性3人の証言を元に作られたドキュメンタリー作品です。

何度スワイプを繰り返しても、オンラインではそう簡単に運命の相手に出会えない...。そう思っていたセシリーですが、信じがたいほどに理想の条件がそろった、ハンサムで億万長者のプレイボーイとマッチし、運命の出会いを果たします。しかし、やがて夢が覚め、世界を股にかけるビジネスマンの仮面が剥がれた時には彼女はすべてを奪われた後で、時すでに遅し...。おとぎ話の魔法が解けて一転、恐ろしい復讐劇が始まります。


ミドサー・シングル・アプリでの恋愛経験ありの女性、として鑑賞しましたが、うーーん、色々と感慨深いものがありましたね…。

なんでこう…純粋に愛を信じている人ほど、本当の愛と偽物の愛を見分けられずに騙されちゃうんだろうと。泣

セシリーのような、ビジュアルが良いうえに、自然やスポーツが好きという“ヘルシー”で”アクティブ”な魅力まで兼ね備えた素敵女性ですら、アプリで男を漁る時代。
男からしたら、リアルじゃとても近寄れないような高嶺の花にもスワイプひとつで気軽にアタックできる…こんなラッキーなことないですよね。

加害者であるサイモンは、詐欺で稼いだお金こそあるものの、実際には自分の力で稼ぐ能力のない、イケメンということ以外自らの魅力は何ひとつない冴えない男。
にも関わらず、彼よりよっぽど自立した素晴らしい女性たちを簡単に手玉に取れてしまう。

それがアプリ。

アプリは、写真とテキストだけで簡単に愛をクリエイトできるなんとも手軽なツールです。コロナだから…と、「会いたくても会えない」という大義名分まで手に入れて。時代まで味方につけて、アプリは男性を無敵にしてしまいましたよね。

サイモンのような女心を弄ぶ男が悪いのは間違いないですが…それでも視聴数分で、女の方もどうなんじゃいとどうしても思ってしまいましたよね。

セシリーのような女性なら身近な友人知人の異性からもたくさんアプローチされているだろうに…。

美女と野獣のベルに憧れているとか言いつつ、ベルのように身近な野獣(真のイイ男)には目もくれず、アプリの中にいるだろう、まだ出会ってすらない、もっとイケメンでもっとお金持ちでもっと自分にたくさんの愛を注いでくれる王子様を探すほうに夢中になってしまって…。残念極まりない。

と、

もっとリアルでイイ男を見つられるのに、アプリでお金持ちに騙されておバカさんね。

と。

でも、本当にセシリーのことを上から非難できる立場です?

私も元彼に同じようなこと(コロナや仕事で忙しいを理由に会えず、ラインだけの恋愛関係に数ヶ月の時間を割く)をされたんじゃないの?

お金を騙し取られたわけではないけれど。元彼へ注いだ私の愛情や時間は本当に無駄じゃなかったと、自信を持って言えるでしょうか。もちろん過去の記事にも書いたとおり、これまでの恋愛経験が乏しすぎる私にとっては、無駄と思える時間にも一定の価値があり、経験しないよりした方がいい経験をした…とは言えると思いますが。幸せな時間だったとは、ぜーーーったいに言えないです。

このドキュメンタリーに出てくる3人の女性たちは、信じられないくらいの大金をサイモンに費やし、今もその返済に追われていると言います。

そんなふうに失ったものが大金ではないにしても、信じてはいけない男に大切なもの(時間や愛情)を奪われているという点では同類…。

アプリは怖いです。身の丈に会わない、金持ちやイケメン・美女、魅力的な異性に簡単に出会えて、あわよくば男女の関係になれます。たった数回デートして、あとはテキストで適当にあしらわれているだけなのに、まるで自分がその人の恋人になったかのような気分になって、感情と時間を無駄にするのです。

ほんっとーに忙しくて会う時間を作れない人もいるかもですが…、愛しているなら絶対に会おうとします。というか会います!今メッセージのやりとりをしているアプリで出会ったその男が、なかなか会おうとしてくれないのなら、何ヶ月もデートをお預けにされているなら、そんな男はとっとと切りましょう。笑

詐欺師に時間泥棒されていると思った方がいい。

本作のエンディングで、法の裁きを受けた後のサイモンの現在が映し出されますが、あまりの罪の軽さに唖然とします。被害者たちは何万ドルもの借金返済に今も苦しめられているというのに。

現実は厳しいのです。偽物の愛に費やしたお金や時間は戻ってこない。

一人でも多くの被害者予備群たちが、こうしたロマンス詐欺に気づきますように。
偽物の愛を手放し、本当の愛にめぐりあえますように。

わたしもね^ ^

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?