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新宿の空をのぞむ、神楽坂のレトロサウナ。

先日用事があって神楽坂へ行きました。

帰りにふとサウナに入りたくなって、近くのサウナを検索して出てきたのがこちらの「第三玉の湯」さんです。

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神楽坂通りを抜けきった閑静な住宅街の入り口に、その銭湯はあります。

受付には小柄で可愛いおばあちゃんが一人。間違えて男湯に入りそうになった私を、クスクス笑いながら女湯にいざなってくれました。

(※この先の内観写真は全てこちらから拝借)

ピンクののれんをくぐると、そこにはスペースの割に広く感じる脱衣所が。天井がずいぶん高いんですよね。男湯とを仕切る壁も天井までは届いておらず、男性側の脱衣所から人のしゃべる声が聞こえてきて、そんなところにもなんだか風情を感じました。

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扉をあけて中に入るとすぐ、左手にサウナ室と水風呂があり、右手に洗い場、奥に石川県の機具岩を描いたペンキ絵とその下に浴槽が2つありました。

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洗い場でしっかり体を清めたらいよいよお待ちかねのサウナです。

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思っていたよりも収容人数多めの広いサウナには、驚いたことに若い女性がたくさん。地元の下町銭湯では考えられない光景でした。

テレビのないそのサウナ室で、若くて綺麗な女たちが静かに蒸されている。なんだかサウナがとても美しく、高貴なものに思えました。自分もその一員になれている?かはわからないけれど。

テレビがないと、むしろ頭がフル回転していろんなことを考えるので、なんとなくいつもより熱い!と感じるのが早かったように感じます。最近少し我慢していることが多くて、体だけでなく心が水風呂を強く求めていたからかもしれませんが。

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水風呂の温度は20度、最近足繁く通っている改栄湯は13度なので、おそらくだいぶぬるま湯に感じるだろうなと思って期待していなかったのですが、いざ入ってみると、ぬるいのはぬるいけど、すごく気持ちよく感じたので驚きました。

季節の問題もあるかもしれませんが、冬にキンキンの水風呂に入ると胴体の温度は熱の膜のおかげでちょうど良く感じるのですが、足先や指先が冷たすぎてジンジンするのです。あー気持ちい!と思うのは肩まで浸かった瞬間だけで長居できないのが物足りないなと思っていました。なので、久しぶりに温度高めの水風呂に入って、じっくりと水の心地良さを味わえたことがとても嬉しかったです。

やっぱりサウナの良さは水風呂に凝縮されているよなーーーと思えました。

そして最後は外気浴。

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こちらの銭湯には、ちょっとした露天風呂があるのですが、本当に湯船がドーンとあるだけの狭い空間なので、整い椅子などは置かれていません。

湯船のヘリに腰掛けて足をお湯の中に投げ出し、壁にもたれかかる。これが、この銭湯の外気浴スタイルになります。

はあーと漏れた声が、すーっと空にのぼっていきます。

見上げた空は大都会東京・新宿の夜空。こんな心地の良い夜に、こんな場所でサウナを楽しめる自分がすごく優雅な気がして、幸せな気持ちで胸がいっぱいになりました。

この日は、グワングワンと世界が揺れて魂が浮遊する「整い」を感じることはありませんでしたが、多幸感で天にのぼりそうでした。

あーやっぱりサウナはすごい。



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