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黒猫のタンゴ

私は猫アレルギーなので、猫とは仲良くなれないし、触れ合えない。猫の生態もわからない。

最近、この界隈でいたく愛されてた1匹の黒猫が姿を消したとウワサ話が飛び交っている。
私もよく見かけていて、目が合うと、にゃぁ〜といつも笑いかけてくれていた。
そう言えば...最近姿を見かけないなぁとは思っていたのだが。
どこにいっちゃったんだろ。

漆黒に近い艶やかな毛並みに、彼の歩いた足跡が、まるで音符に変わっていくようなモンローウォークさながらの歩き方。いつもその愛くるしいシッポをフリフリして気分を表現しているようであった。
その愛嬌と魅力で界隈の人々に愛されていたんだろう。
猫アレルギーの私は、あまり近付けなかったけれど。


年度末、仲の良かった後輩が、高みを目指して転勤願を出し、中央に巣立って行った。
私はとても淋しかった。後輩も同じ気持ちだったと思いたい。

彼女に「いつでも帰ってきていいよ。待ってるよ。頑張っておいで!」そう言って見送った。
彼女は「とにかく頑張ってきます。でも帰ってきます。その時にまだ居てほしい。」とぽつり。

いくら古巣でも、帰ってきた時に知り合いが居なかったら...そこはもう古巣ではなくなるのだろう。
「私もここで頑張るから!待ってるから!」と約束した。

待っている...ここにいるよ。
それが一番の餞の言葉だったそうだ。


愛されてた黒猫。
帰ってきた時に、にゃぁ〜と言ってくれたら、お帰り!と知った顔が言ってくれるだろう。
この界隈は、きっと忘れずにいてくれる。


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伝えたいことはひとつだけ。

フィクションのようなノンフィクションのような。

完成度は考えていません。

思うままに書いてみました(*´ω`*)

サポートして頂けるのでしょうか?🥺オリジナル曲の作成に使わせて頂きます(*' ')*, ,)✨ペコリ