息ができる場所を求めて

3年次の春先だったのか、2年次の秋だったのか。
私は大学のある都市を離れ、高校時代の友人がいる都市にいた。
ひと月かひと月半か滞在し
友人の友人たちと遊び、あまつさえバイトまでもしていて
今思うと、これが「暮らすように旅した」最初だ。

このころに大学を休学したのか、この旅のあとに休学をしたのか
ほんっとに覚えていない。
そんなに適当に生きていたつもりもないんだけどな。

あのときは、ここではないどこかに憧れていたような
ただただここじゃなければどこでもよかったような。

たまに感じる息苦しさはいったいどこからきていたのだろう。
あの子はあそこの家の子というふうにみられる田舎から出て
自由気ままなはずだったのに。

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