彼はきっとモテ男へ成長するのであろう。なってくれ。(願望)

#優しさを感じた言葉

電動車いすで一人暮らし、26歳女、ただの日常の話である。

先日、1人で近所の日用品店に買い物に行った。
お目当ては洗顔フォーム。

スクラブ入り(粒々の、塩でも塗るん?っていうザラザラした粒が入ったやつ)
もしくは普通のやつ。どちらにしようかしばらく迷っていた時だった。

2分くらい迷っていた頃だろうか。

突然、背後から「押しますっ!」
そのあとに僕、できるもん!みたいな言葉が似合いそうな程張り切った声が聞こえた。
(めちゃくちゃドキッとした。)


誰??(動揺)的な感情で、

ん??え?ちょっとあの、わたし今選んでて(笑)
なんて思いながら、
後ろを向き、「あ、大丈夫です〜」と答えた。


ただ、気配で真後ろに居るとわかっていて、電動車いすのわたしは、下がるに下がれない状況だったため、頭だけ後ろを向けた。

するとそこには、

まるで、いつか会いたいと願ってやまなかった憧れの芸能人に出会えたかように、目を輝かせ尽くしたかわいい4.5.6歳?くらいの男の子が立っていたのだった。

もう、きっと彼の中ではわたしの車いすを押すと固い決意があったのだろう。決意。の文字が顔にデカデカと書かれているように感じた。

きっと優しい気持ちで助けてあげないと、と思ったのであろう。
(嬉しいよ。そんな年齢で実際に行動できる、
そんな優しい子がいるなんて。可愛すぎん??)

よって、わたしの大丈夫という言葉は彼には伝わる訳もなく、むしろ、もう既に車いすに手をかけて、僕はあなたのことを助ける!!的な気合いがすんごく伝わってきた。
(もぅ、かわいいのよ。)
だがしかし、だ。わたしにも、すぐにその気合いを受け止められない事情があった。

洗顔フォームを選びきれていないとかそういうことではない、ガチの事情だ。

わたしの車椅子は例によって電動車いすなわけで、押してもらうには手動に切り替える必要がある。そのためこちらでガチャガチャと切り替えなければならないのだ。

せっかくなら押してもらおっかな、なんて考え、こちらはその操作に取り掛かる。

その間も、彼は気合いしかない!元気100倍!キラン!的な眼差しをこちらに向けながらも一生懸命「あれ?んー!!」と言いながら押そうとしてくれている。(だから、なんてかわいいの。)

そうしているうちに、彼のお母様らしき、若くて今時の格好をしたいわゆる陽キャ的な女性がやってきた。

その時わたしは咄嗟に、
あ、きっと、「やめなさい。〇〇!いくよ」
「すみません本当に」そんな言葉がやってくるのかな。なんて考えた。

理由は、今までの経験上、子どもがこちらを気にして見ていると大概、

「やめなさい!見るんじゃない。」
または、興味を逸らそうと「〇〇いくよ!〇〇?」みたいな対応だからだ。

その対応に関してわたしは、いつも一抹の不安を抱いていた。
子どもは大抵、ただ気になって、見ている。
時にかっこいい!なんて言ってくれる子もいる。

そんな純粋な心を、大人が、ついジーッと見ている子に対して、見たら失礼だからという気遣いの元、

「見るんじゃない」と伝えてしまうことで、車いす=見てはいけない。車いす=自分とは違う人と考えてしまうのではないかという不安だ。

でも、違ったの!!
そりゃあもうテンション爆上がりよ。あなた。

本当にこのお母様、友達になりたいわ!もう、今日からわたしの推しよ!!
若いのに、すごいわ(誰?)
と心が踊り荒れ狂うくらいの嬉しさだった。
(荒れ狂うはやばい。)

なんて言ったと思う??
シンキーングターイム!答えが決まってからスクロールして??笑
(急なシンキングタイム勘弁とかそういうのは一端置いとこ?ね?)







正解は、

「そういう時は、お手伝いしますか?」って言うんだよ。

って言ったの!そのお母様が、推しが!!笑

もうその言葉が嬉しくて。

ただ、
彼は納得のいっていない、まるでクレーンゲームで好きな景品が取れなくて、がーーーーん。

ちびまる子ちゃんが宿題やってない時によく出るあの青い線が出てきそうなくらい、悲壮感にまみれた顔ではあったが。(心が痛いんだよ、、)

わたしは彼の行動もそのお母様の言葉もとってもとっても嬉しかった。

わたしがこの時点でできた
最大級のありがとうを伝えた。その気持ちをずっとずっと忘れないでモテ男になってくれ。と願いながら。
(モテ男はいいのよ。別に)


だから、これを読んでくれているあなたにもしも子どもがいるなら、子どもと関わる人がいるなら是非、「見ないで!」ではなく、「お手伝いしますか?」って声をかけてねと伝えてほしい。
そして、断られても落ち込まなくていい事も合わせて伝えてほしい。何より、その行動を褒めてあげてほしい。

ありがとうしかないよ。
本当にありがとう。最後まで読んでくれたあなたも本当にありがとう。


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