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「ゴールはハワイにある」私が決めた大きな目標

ハワイでまた夕陽を見る。
たくさんの考えたことの先にある、今の私の究極の目標だ。


勤続10年で取得できる休暇を使って、2年前にハワイに行った。
新婚旅行で訪れた以来2回目のハワイだった。多くの人が一度行くと何度も行きたくなるそれと同じく、私たち夫婦もハワイが好きになった。
「次はいつハワイに来れるかなぁ。また来ようね」と夕日を見ながら話した。

私は今年3月、10年以上勤めてきた会社を退職した。
その業界の人なら知らない人はいないであろう、その分野ではトップシェアを誇るメーカーだ。

悩んだ末に、退職を決めた。
「悩んだ末に」の5文字には、おさまりきらない葛藤があった。この葛藤は、単に退職を悩むだけではない、私がこれまでの自分にけりをつけるということだった。

30代半ば、既婚、子どもが2人。
安定した企業に勤め、そのまま続けていればよっぽどのことがない限り食うに困ることはおそらく無かったはずだ。家事育児仕事の3つを成り立たせるのは簡単ではないが、真面目にがんばれば無難に職務を全うしていける、自分はそんな類の人間だと認識している。
このままこの生活をこなしながら、安定した毎日を紡いでいくことが幸せだと思ってやってきた。安定していることを維持することは簡単ではない。毎日自分の時間をほぼ持つことなく、家事育児に奔走してこの毎日を保ってきた自負がある。

これまでやってきたことは否定しない。私はずっと安定・安寧こそ最良と考え選択して生きてきた。ただ、そんな私がいつからかこれでいいのかな?という思いを抱くようになった。憧れていたもの、実現させるなんてとんでもない、他人事のような遠いところにあったもの、それが少しづつ私の頭から離れない大きな存在になり始めた。それを仕事として働いている人を見て、かっこいい、憧れだけではなく、そこに自分も飛び込みたい、と思うようになった。
このままこの会社で定年まで働き続けるとすればあと20数年。
このまま……このまま、ずっとこのまま?

わたしには4歳の息子と1歳の娘がいる。
とても手のかかる時期だ。子育ては大変だが、嫌いじゃない。手をかけて、目をかけて、この子たちの成長を見守りながら記憶していきたい。
この尊い時間を、自分のことに費やしている場合なのかと、どっぷり育児脳になった私の脳みそが現実を突き付けてくる。
だってわが子は本当に愛おしい。愛情を注ぎ、支え、将来へ送り出してあげることをがんばればそれでいいじゃないかと思った。

実はもうすでに、やりたかったことをひとつ、過去に諦めている。
” また後悔を重ねるのか? ”
やめておこう、諦めよう、このままでいこう、そう傾きかける自分を奮い立たせるように、数十年後に後悔する自分が問いかけてくる。

このままでいい、いや、本当にこのままでいいのか?
2つの思いがずっと私の中でせめぎ合ったまま1年経とうとしていた。

このままではいつか必ず後悔する。
 あの時、やっておけばよかった。
 結局自分はいつもこうやって後悔するんだ。
 やりたいこと、あったのに。
決め手を欠いたまま悩み続ける日々を終わらせなければいけないと思った。
思い切ったことをする自分になってみるチャンスは今だと思った。
大失敗して大損するかもしれない。
やっぱり会社を辞めなければよかったと後悔することがあるかもしれない。
でも、そんな恐怖心よりも、今まで一線を越えずに生きてきた自分にプレッシャーをかけたらどんな世界が見えるのか、賭けてみようと思えるようになった。冒険なんてするものではないと思っていたのに。

安定させていくことではなく、挑戦することに決めた。

新しい挑戦で家計を支えられるようになったら、必ずハワイに行こう。
毎年行きたい。
毎年は無理でも2~3年に1度、コンスタントにハワイに行けるように仕事を成り立たせたい。目標の源はここにある。

自分を後悔させない。
いつになく前向きだ。


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