誰にも理解されない

君には誰にも理解されない何かがあるだろうか? ちょっと変わった趣味。ちょっと変わった好きなもの。ちょっと変わった思考。あるいは、かなり変わった趣味。かなり変わった好きなもの。かなり変わった思考。はたまた、他の何か……。

世界中をくまなく探せば誰か一人は同じ人間がいるかもしれない。理解してくれる人間がいるかもしれない。でも、日常生活しているうえでは、同じ人間はいなくて、誰にも理解されなくて、どんどん孤独になっていく。そんな経験があるだろうか。

もし勇気を出し、自分の好きなものや、自分の思考、他の人とは変わったものを人に話した時、拒絶されたらどうだろうか。とても悲しくて、寂しくて、あぁ自分は誰にも理解されないのだな、とますます孤独を深めていくだろう。そうやって、君の世界は君だけになる。周りには誰もいない。君、一人だ。

理解されなくてもいいから、ただ受け入れてほしい。そう願うことだってあるだろう。人から理解されないわれわれのような人間は、ハードルの高さを「理解」から「受け入れる」まで下げる。ここまで下げたのだから、誰か一人くらいは自分のことを受け入れてくれるだろう。そう、思う。かなり楽観的に。しかし、その思いは容易に崩れ落ちる。受け入れてくれる人さえ、誰一人としていないのだ。

現実は厳しいだろう。その厳しさに絶望するだろう。自分はこれで本当に一人なんだ、と膝を抱え、頭を抱え、部屋の片隅でうずくまるだろう。自分が死のうが生きようが、どっちでもよくなる。人に理解されない、受け入れてもらえない何かを持っている自分が悪いのか、それとも自分を理解しない、受け入れない人が悪いのか。どうして自分はこんな人間になってしまったのか、生まれつきなのか、人はどうしてこんなにも冷たいのか、そこに人の心はあるのか。

自分に対して、人に対して、どんどん疑心暗鬼になっていく。自分以外誰も信用できない、と孤独とともに心の闇を深めていく。ますます、一人ぼっちだ。本当は誰かと心を通わせたいのに、自分を見せるのが怖くて、誰とも上辺だけの付き合いになる。そんなことを望んでいたわけではない。そんな人生を生きたくて生まれてきたわけではない。それなのに、どうしてこうなってしまった。自分はどうすれば、誰かから理解され、受け入れてもらえるのだろう。誰か教えてほしい。

自分が自分でなくなっていく気がする。もう頭の混乱がひどくなってきた。何も考えられない。死にたい。

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