【19日目】ウルグアイ牧場滞在記2019
DAY 19 2019/09/13(金曜日)
朝起きると、窓からきれいな朝焼けが見える。
今日はよく晴れそうだ。
(ベッドのなか。部屋から見える朝焼け)
朝食の支度へ向かうと、昨晩見えた月が西の空に見えている。
どうやら日本は中秋の名月らしい。
(日本の反対側から見える月)
早々と小屋に向かい、仕事の準備をする。
馬の口に手綱を咥えさせようとするが、全然言うことを聞かず、逃げまどっている。
せっかくいい感じにコミュニケーションが取れてたのに、
こんなに拒絶されるなんて、、、とショックを受けていたら、どうやら馬を間違えていたらしい。
周りから笑われ、愛馬も少し怒ったのか、なかなか口を開かない。
今日は出だしから順調に走ってくれる。
いつも出発時は他のガウチョに30m程度後れを取っていたのが、今日は並んで走ってくれている。
ちゃんと乗り手を認識していて、
なおかつ乗り手のレベルに応じて言うことを聞いてくれるようだ。
(手早く助産するフアン)
フアンが羊を追いかけているので走って現場に駆け付ける。
子供の脚が引っかかって出産できない羊だ。
手慣れた手つきで、羊を捕まえるや否や、すぐに子供を引き出す。
胎盤を母羊の顔に塗り、自分の子供の匂いを認識させる。
馬や人が見守っていては、母羊が逃げてしまうため、
すぐさまその場から離れる。1分足らずの出来事。
さすがに4時間の乗馬は疲れたけれど、360度平原が広がり、
真っ青な空と大地の緑、太陽の光が春らしい。
(昼食)
午後からは、アルベルトとアベルと共にチャクラに向かう。
田んぼのように水浸しになった泥の中を進んでいく。
膝くらいまで沈み込み、馬も歩きにくそうだ。
先週来た時は、ぽつぽつと小さなぬかるみがある程度だったものが、
数日の雨で田んぼに変化してしまう。
日々の見回りの重要性が良く理解できる。
今日の作業は、動物の移動範囲を区切るため、電線を張っていく。
大地が乾燥していれば何のことは無い作業だけど、
田んぼの中では2倍以上の時間がかかる。
人間たちが作業している間、馬たちはここぞとばかりに生い茂る草を無我夢中で食べている。
(360度のパノラマ)
(なぜか集まってくる牛)
(アルベルトとアベル)
作業が終わるころには5時を過ぎていた。
まだ馬に乗っていること自体が相当に疲れるのでへとへとだ。
帰り道は、馬に乗って走る練習。
体に力が入ると、走る馬の衝撃が脊椎に直撃する。
息が止まるくらい痛い。
アベルに聞くと、とにかく体の力を抜けという。
最初の頃にコツを聞いた時も、馬に合わせろ、という説明だった。
かなり抽象的な一言のみだが、
何度かやってみると、たしかにうまくいく。
手綱を左手に持ち、前身の力を抜いて、馬に体を預けると馬の動きの邪魔をせず、自分の身体への痛みも少ない。
自然と骨盤と馬の動きが合ってくる。
家に着くころには、もうへとへとだ。
熱いシャワーを長めに浴び、予定の釣りも無しにして、泥だらけの服と靴だけ洗ってしばし休息。
(夕食)