日本版CDCが必要だと思う
今日は、日経メディカル Aナーシングの『新型コロナで看護師の7割が感染症対策を変更』を読んで思ったことを書きます。
日経メディカルという雑誌があることをはじめて知りました。こういうときじゃないと目にすることはなかったかもしれません。
記事の概要は以下の調査の回答のまとめとその考察です。
Aナーシングでは看護職会員を対象に、看護師の感染症対策に関する調査を実施。同調査は2020年2月26~3月10日にウェブ上で行い、304人が回答した。
個人の対策トップ3
「あなた個人の感染症対策は、どのように変わりましたか」という設問への回答のうち、回答の多かった上位3つを紹介する。
1. 手洗いの回数が増えた
2. 手指消毒の回数が増えた
3. 外出頻度を減らした
これらはすべて、いま推奨・要請されていることそのもの。ちなみに4つめは"マスクを着用する場面が増えた"で、これも同様だ。
施設での対策として多く挙げられたもの
「あなたの働いている施設の感染症対策は、COVID-19の発生を機に変わりましたか」という設問への回答で多く挙げられたもの(順位の表示はなし)を紹介する。
・手洗い、手指消毒、マスク着用の徹底(患者、面会者、医療者ともに)
・面会制限・禁止
これらも個人の感染症対策と同様に、いま推奨・要請されていること。つまり、個人でも施設としてもするべき対応は明確になっていて、それをしっかり守っているということだ。
タラレバを言っても仕方がないのはわかっているが、この調査が実施された時点で、国民の全員が同じように対策をしていたら感染はかなり抑えられたのではないか、とどうしても思ってしまう。でもそれはできなかった。そして今も・・・
どうやったら徹底できるのか?
看護師の方の回答にも何度か出ていたが、日本版CDC(疾病対策センター)の設立は1つの方法だと思う。政府とは独立した組織にして、「権威のある専門家集団」という立場で政府に対して強い意見を言える、というのがよいのではなかろうか。そんな予算どこから出てくるの?なんていう声が聞こえてきそうだが、ほかを削ってでもやるべきではなかろうか。
ダイヤモンド・プリンセス号のときしかり、いろんなところでバラバラと「専門家」と呼ばれる人たちが動いている。ひとりひとりがやっていること、言っていることは正しいのかもしれないが、それでは政府を動かすことはできないだろう。だから、日本版CDC的なものが、政府を動かすために必要だと思う。
おわりに
調査を実施したのは約1ヶ月前なので、今同じ調査をしたら回答は変わるかもしれません。それはさておき、調査結果を読んであらためて(特に現場の)医療従事者の方々の知見は不可欠だなと感じました。だからこそ、その人たちの声が政府に届いてくれたら、と思うのですが、そのためには日本版CDCのような独立した組織が必要なのだと思います。今後の新たな感染症対策のために。
それでは、今日はこの辺で。
Image by Luis Melendez from Unsplash
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