数学ギョウザ
「純胤、関ケ原は天下分け目っていう割にはあっけないよね」
従弟同士の篤胤と純胤は近所の中華屋でラーメンとギョウザを食べながら話をしていた。
「篤胤兄ちゃん。数では当初西軍が上回っている説がありますが実際は東軍10万・西軍8万で西軍の分が悪いです。そこに1.5万の小早川が東軍へ寝返り、毛利1.5万が動かないので、西軍は東軍の4割くらいですね」
純胤はテーブルの真ん中にあるギョウザの山盛りをとりわけ始めた。20個のギョウザは何故か純胤皿14個、篤胤皿6個に取り分けられた。
篤胤は「しれっと東西に合わせて分けるなよ」と指摘した。
純胤は「毛利分は待機でしたね」と小皿に2個分け、「東西入れ替えましょう」と取り分けた皿を逆にした。
篤胤は「僕が多いから均等に分けようよ」と2人のギョーザの数は均等に取り分けなおした。
それから篤胤と純胤はたわいもない話をしながら食事をした。
途中、毛利ギョウザ2個はさりげなく純胤の腹へと消えた。
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