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「バクテン!!」を全日本チャンピオンが徹底解説

こんにちは!

いやー、始まりましたね!
男子新体操のアニメ「バクテン!!」

僕は1日ほど遅れてやっと見ることができたのですが、なんというか…。
もう、感動としか言いようがないです。
感動しすぎて何も言葉が出なかったです。
(妻は隣で号泣してました…笑)

さぁ本日は、その魅力を元現役選手目線で徹底解説していきます👍✨

解説でも出てきますので、まずはこの4人演技をご覧ください↓

モーションキャプチャーの面白さ

このアニメではモーションキャプチャーが使用されているため、非常に動きが滑らかで実際に直接見ている感覚に似たものを感じました!

このモーションキャプチャーのアクターはもちろん男子新体操選手が担当!
男子新体操のプロパフォーマンスグループ「BLUE TOKYO」のメンバーや、現役の大学生・高校生が参加し、その実際の動きがアニメになっています!✨

各チームに興味がある方はこちらから😊↓

BLUE TOKYO 公式HP
BLUE アスリート 公式HP
国士舘大学 YouTubeチャンネル
青森山田高校 YouTubeチャンネル

さて、そのモーションキャプチャーの面白さなのですが…。

一人一人のクセがはっきりと動きに出ているのが非常に面白い!

例えば、上挙姿勢(腕をまっすぐ上にピーンと伸ばす姿勢)の微妙な体の反り具合とか、側挙姿勢(腕を横にピーンと伸ばす姿勢)の手の平の微妙な反り具合とか…。

上挙姿勢は、肩だけじゃなく胸の柔軟性がないと綺麗にならないものなので、綺麗な選手は本当に綺麗だし、少し硬い選手だと上半身がやや反り気味になっしまうんですよね…。
モーションアクターを務めた選手からすると「やめてぇ〜」となると思いますが、めちゃめちゃ忠実に再現されていました笑

その他にも、タンブリングの形やつま先の曲がる角度など、一つ一つの動作でクセが忠実に再現されていて、まるで実際に見ているかのような気分でした。
ここまでクセが出てくると、誰がどのキャラを担当したかというのがある程度予想できてしまいます😏
(僕は、減点対象である開脚柔軟の向きのズレも発見しました笑)

ちなみにですが、4人演技シーンの最初の組み技は「ねぶた」と呼ばれています!
↓この動画の冒頭にも出てきますが、青森の伝統的なお祭り「ねぶた祭り」からとったものです👍
(本当は4人演技のほとんどの元になっている演技をお見せしたかったのですが、YouTubeにありませんでした…😭)

コアなファンが本気で楽しめた8つのポイント

このアニメ、誰が見ても「カッコいい!」と思えるような作りになっていることが最高なのですが…
コアなファンが楽しめるポイント満載なところが僕はとっても嬉しかったです!

ポイント① マットの音

これはツイッターなどでも反響が大きかったようですね!
タンブリングをした時のマットの音。
走ったり跳んだりした時のマットの音。
新体操を会場で見たことがある人なら誰もが聞いたことのある音が忠実に再現されています。

どういう風に録音したのかはわかりませんが、あまりにリアルすぎて僕は怖さすらも感じました…笑
この音を聞いただけで、自分が試合で演技している視界を思い出したのですから。
僕の感覚では、あの音は観客席で聞こえるものよりも、選手が動きながら聞こえている音に近いです。

ポイント② 息が漏れるタイミング

これは選手にしかわからないことだと思いますが。
新体操の演技を3分間していると心臓バックバクの息ハーハー状態になります。
そのため、タンブリング中は基本的には息が止まっているのですが、後半のタンブリングでは息を止めきれずに漏れちゃうことがあるんです。
(無理に止めずに吐いたほうが楽なのですが、止めないと力が発揮しにくいという難しさが😅)
あまりにキツい時は少し「うぅっ」っていう声なんかが漏れちゃったりもするのですが…。

なんとそれが再現されているではありませんか!!😲

4人演技の最終タンブリング部分、技に差し掛かったときに息なのか声なのかといった感じの音が出ているんですね!
しかもその息が漏れるタイミングまでバッチリ。
これには本当にびっくりでした。
(僕の考えすぎだったらすみません笑)

ポイント③ 会場の雰囲気

これも感想で述べているからがいましたね😊
試合会場でのウォーミングアップ風景もかなりリアルに近いものでした。
試合の時は会場の外の通路などでストレッチや演技の合わせをするので、これも懐かしいものがありましたね…。

あとは、会場に入る瞬間の視界とか、照明の配置とか、フロア・入場通路の配置、監督が他チームの監督と喋っているシーンなど…。
試合会場ならではの空気がそのまま描かれていて、すごくリアルでした。

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ポイント④ ユニフォーム

確実に文字を読み取ることはできなかったのですが…。
ユニフォームの腰の部分に「SASAKI」という文字が入っていたような…。

仮にその文字じゃなかったとしても、これはユニフォームの製造会社のロゴです!

写真を探したけどいいのがありませんでした…残念💦

ポイント⑤ 2段ベッド

これに関してはコアなファンというよりは、完全に僕ら選手が「おぉ」っと思うところですね笑

オープニングの映像で2段ベットから出てくるシーンがありますよね。
あのベッドの感じとそしてカーテン!
懐かしー笑

ベッドは寮生活をしている中で唯一自分だけの空間です。
みんなああやってカーテンで区切って部屋の中に自分だけの空間を作るんです笑

ポイント⑥ 練習

学校での練習シーンでは、アイソレーションや肩柔軟というものが行われていましたね!

アイソレーションは、もともとダンスから取り入れたもので、体のパーツごとに動かす練習をすることによって、一つ一つのパーツをより大きくしなやかに動かせるようになります。
また、あの肩柔軟は新体操や体操では当たり前ですが独特ですよね。
うつ伏せの状態に上からまたがられて腕をぐるぐる回されるなんて、初めての人が見たらびっくりするのではないでしょうか笑

そういった練習風景も実際に近いものがあって、すごくリアルでした!

ポイント⑦ マネージャー

僕は現役中に一度もマネージャーという存在と出会ったことがありませんが…笑
彼女は常にタブレットを持ち歩いて、動画を撮っていましたよね!
そこもまた素晴らしい。

練習中は常に動画を撮っておかないと、たまたま出た面白い動きや初めて成功した技など、選手が自分の動きを確認したいときに確認できないんです…。
なので、実際の練習では「今の撮ってた?」「撮っといてくれよぉ〜」なんていう会話がしょっちゅう聞こえてきます。

ああやって練習の動画を撮る人もチームの一員として非常に大切な役割を担っているのです。

ポイント⑧ 曲

今回のアニメの楽曲は、これまで数々の人気アニメの楽曲を手がけてきた林  ゆうきさんが作ってくれていますが、林さんは実は元男子新体操選手なのです。

4人演技のシーンの楽曲とってもよかったですよねぇ…。
演技の雰囲気にぴったりで、特にラストの盛り上がる感じがたまらないです…!

ちなみにですが…
一瞬だけ、青森大学の2014年全日本選手権での使用楽曲が流れたのは気づきましたか…?
気づかなかった人はもう一度見てみてくださいね😊
(この演技めちゃめちゃカッコいいのに10万回も見られていないなんて悲しすぎる😭)

まとめ

しまった!!
ダラダラと書いているうちに3000文字も書いてしまった!💦

それほど魅力たっぷりのアニメ「バクテン!!」。
第1話を見逃した人も大丈夫!
amazonプライムやNetflixで視聴可能です!
これは今すぐチェックですよ😊

今回、僕のブログを初めて見てくださった方々、最後まで読んでいただきありがとうございました!🙇‍♂️
男子新体操を世の中に広めるために、ブログを書いたり、動画を投稿したり、いろいろしております✨
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井藤 亘(いとう わたる)

🇺🇸フロリダ ディズニーワールド常設ショー
Cirque du Soleil 「Drawn to Life」男子新体操アーティスト🤸‍♀️

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・インターハイ団体優勝
・全日本新体操選手権大会 団体4連覇
・テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ 出演
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ 出演
・BS11「ザ・チーム〜勝利への方程式〜」出演
・Avex主催 「STAR ISLAND」サウジアラビア公演 出演
・中学、高等学校第1種教員免許状
・日本スポーツ協会公認 スポーツリーダー

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Instagram:@wataru_cirque

個人HP:男子新体操/井藤 亘Wataru Ito




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