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「バクテン!!」を全日本チャンピオンが徹底解説③

こんにちは!

さぁ、今週もやってまいりました!
アニメ「バクテン!!」の徹底解説のお時間です!!✨

第3話ではついにライバルが登場しましたね😏
さぁそれでは、今週の注目ポイントをどんどんご紹介していきます!

1、白高の演技

何といっても第3話の魅力はここでしょう!
ついに登場したライバル「白鳴大学附属高等学校」(以後、シロ高)の演技シーンです!

今回のお話は、ついに6人で演技の練習をし始めたタイミングで他校と合宿をしようというのが始まりでした。
そこで、青森からはるばる宮城まで合宿にきたのがシロ高。

そのシロ高の練習シーンが第3話の一番最後に出てくるのですが、これがまぁすごかった!!

動きが滑らかだとか、手先まで表現されているとか、そういうことはもう初回から言っている事なので改めて言うまでもないですが…
何がすごいって、あの王者感ですよ!

第1話ではアオ高の演技シーンが3分まるまる放送されたわけですが、そのシーンは皆ユニフォーム姿でした。
カッコいい衣装を着て、広い会場でスポットライトも当たって…
そりゃあカッコよく見えますよ。

でも、シロ高の演技シーンはそういったものが一切ありませんでした。
普通の体育館に普通の照明。
そして着ているのは練習着です。
この条件下であそこまで「圧倒的」に感じさせるのは、カメラワークや演技の切り取り方が本当にすごいなと思いました。
本当に強いチームを目の前で見たときの感覚に近いものがあり、自分が幼い頃に大学生の演技を見たときの衝撃を思い出しました。

ちなみにですが、あの演技の大元はこちら↓

男子新体操の名門、青森山田高校の2019年の演技です。

演技が実施されている体育館にも見覚えがありませんか?
前回もご紹介しましたが、ここは合宿が行われていた体育館のモデルとなる体育館です。

選手たちがが来ているユニフォームにも見覚えがありませんか?
月雪ましろの紹介シーンで彼が中学生時代に着ていたのは、おそらくこのユニフォームが元になっていると思います。
ちなみに、冒頭のシロ高の紹介シーンで着ていたのは、おそらくこの年のユニフォームが元になっているかと…↓

この演技は僕が初めてのインターハイで見た青森山田高校の演技なんです。
このときの衝撃は忘れません。カッコ良すぎます。

さらにちなみにですが、先ほどの2019年の演技構成は彼が作りました↓

僕の大先輩、谷 俊太朗もバクテン解説をYouTubeで毎週行なっているので、要チェックです!(僕とはまた別の視点で見ていて面白いです。)

2、新しい演技の難しさ

第3話は、6人で新しい演技を練習し始めた段階のお話でした。
今まで4人での演技に慣れていた先輩たちは、新しい演技に苦戦しながらも頑張って練習をしていくわけですが…

演技中にぶつかりそうになったり、実際にぶつかって吹っ飛んでいったりという場面がありましたね。
アニメらしく若干コメディっぽい雰囲気で描かれていたので、「可愛いな」「面白いな」なんて思った方もいるかとは思いますが、あれは実際でもあんな感じです。

演技を作る段階では、
・誰がどこを通るか
・周りの人とはどのくらいの距離感で動くか
・どのタイミングで動くか
といったものが全く決まっていません。

なので、ぶつかりそうになることによって「これじゃあダメだ、こっちを通ろう」、「もう少し早く動こう」という修正ができて、それを何百回、何千回と繰り返していくうちにああいう演技が出来上がるのです。

3、月雪ましろという存在

双葉は公園で鹿倒立の練習をしていたところ、シロ高の1年生、月雪ましろに出会いましたね。
彼の存在は非常に気になる。

その理由は2つ。
・倒立のコツはわからないといったこと
・中3で新体操を初めて1年目で全国大会優勝という異例の経歴を持っていること

すごいのはわかるんだけれど、とっても不思議くんですよね。
でも、“そういうタイプ”の選手って実際にいるんですよ…。

新体操選手には、大きく分けて理論派と感覚派の2つのタイプがあります。
一般的なイメージでいくと、


理論派:頭で考えて動く/しっかりと理論を話すことができる/技の習得はそれなりに時間がかかる
感覚派:感性(イメージ)で動く/コツなどを言葉にすることができない/できる技は一瞬でできるようになる

といった感じの特徴があります。
これに従うと、ましろは完璧に感覚派ですね。

双葉に倒立のコツを聞かれたときに「わからない」といったこと、そしてそれに対する代わりの答えとして「頭の中が真っ白になるんだ」といったこと。
これだけで、ましろが頭で考えずにイメージで体を動かしていることがわかります。

そして双葉も恐らく感覚派。
普通の人であれば「頭が真っ白に」なんて言われたら「なんだそれ。」で終わってしまいそうですが、双葉はそのイメージをそのまま自分のものにして倒立を成功させましたね。
初日でバク転を習得したことも感覚派だと言える理由の1つですが、彼はこれからすごいスピードで成長していくでしょう…。

キャラの置き方的には、美里は理論派なのかななんて予想しています。
中学校時代はましろと、高校時代は双葉と。
違うタイプの選手と一緒にいることによって、美里もどんどん成長していくと思います😊
彼の詳しい情報はまだ出ていないので、これは本当に予想ですが…。

4、倒立の難しさ

倒立って本当に難しいんです。
新体操の団体競技のルールでは、倒立とバランス、そして柔軟の姿勢を2秒以上静止したままキープしなければいけません。
バランスを崩して動いてしまったり、秒数が足りなかったりすると減点です。

そのため、倒立を止めないことにはまず勝負にならないんですね…。

しかし、そんな簡単にできるようになるものではないですし、完璧に止まれる選手でさえ、本番でバランスを崩すなんてことはいくらでもあります。
つまり…
今回のお話で描かれていた倒立の練習は、新体操を始めた選手が一番最初にぶち当たる壁でありながら、新体操を続けている限りずっと付きまとってくるものでもあるのです。

YouTubeに乗っている動画ではみんな当たり前のように倒立をピタッと止めますが、あんなに軽々とやっているものでも、実は選手はドキドキなんですよ💦

5、その他

・マネージャーのタブレットの持ち方
いやー、これはコアすぎる視点なんですけど、栗駒のタブレットの持ち方が素晴らしすぎる。
初めてあの役目をやる人だと、自分も動画を見れる立ち位置で選手に見せてしまうのですが、栗駒はしっかりと選手だけに見せるように持っていましたね。
しかもあの高さだとわざわざ屈むこともなく、立ったまま楽な姿勢で動画を見ることができます。
ちなみに、あの役目をしている人は手がプルプルしていると怒られます笑

・地方いじり
アオ高キャプテンの七ヶ浜とシロ高キャプテンの高瀬が言い合うシーンがありましたね。
あのシーンでは地元いじりがふんだんに入っているのですが、4年間青森にいた僕としてはとっても面白かったです笑
田舎に住んでいると、ふとした時にああいうイジリをされますよね。
「遊ぶところないんでしょ」は耳にタコができるくらい言われました笑

それにしてもシロ高キャプテンの高瀬、家族にマグロ漁師とリンゴ農家がいるって青森すぎでしょ!笑

・スポーツ選手の私服
買い出しのシーンでは、アオ高メンバーはみんな私服姿でした。
今までスポーティーな練習着や制服、ユニフォーム姿しか見ていなかったので、あのシーンはすごく新鮮でしたよね。

これは学生時代に多くの人が経験した感覚だとは思いますが、学校の友達の私服姿って「あ、こういう感じの服を着る人なんだ」というのがわかって面白いですよね。
スポーツ選手の私服姿もそれが当てはまるかなぁと思っています。
見る方はもちろん新鮮なのですが、実は着る方はもっと新鮮なのです。

僕が高校生の時は月に1回部活のお休みがあればいい方だったので、私服を着る機会なんてものは滅多にありませんでした。
普段は制服と練習着、寮に帰ればだる着なので、お休みの日に着る私服は新鮮を通り越してムズムズするような感じでしたね…笑

まとめ

実はもっと書きたいことがあったのですが、どんどん長くなりそうだったのでここで止めておきます!😂

今回のお話は、今までで一番早く終わった感じがしました…。
「え、もう終わり!?」って感じの終わり方だったので、次回が気になって仕方ないです…。
バクテンを楽しみにまた1週間頑張るとしましょう💪

最後まで読んでくださりありがとうございました!
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ではまた次回!

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井藤 亘(いとう わたる)

🇺🇸フロリダ ディズニーワールド常設ショー
Cirque du Soleil 「Drawn to Life」男子新体操アーティスト🤸‍♀️

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YouTube:WATARUN VLOG

Twitter:@wataru_cirque

Instagram:@wataru_cirque

個人HP:男子新体操/井藤 亘Wataru Ito

・インターハイ団体優勝
・全日本新体操選手権大会団体4連覇
・テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ 出演
・BS11「ザ・チーム〜勝利への方程式〜」出演
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ 出演
・Avex主催 「STAR ISLAND」サウジアラビア公演 出演
・中学、高等学校第1種教員免許状
・日本スポーツ協会公認 スポーツリーダー

20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇‍♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。