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啐啄同時(16/730)

ここは、るすかいな島。

今日も修業は続く・・・が。

るふぃの様子がおかしい

るふぃ 「れいりぃ、今日の修業は?」

れいりぃ「・・・、どうした??るふぃ。」

るふぃ 「特になにもないよ。さっさと今日の修業をやろう。れいりぃ。」

れいりぃ「・・・。今日は修業をやめよう。るふぃ」

るふぃ 「何言ってるんだよ。時間がないんだよ。れいりぃ」

    「強くなりたいんだ。今日の修業をこなしたいんだよ。」

れいりぃ「こなす?」

るふぃ 「そうだよ。今日のメニューを教えてよ。」

れいりぃ「やはり今日はやめておこう。」

るふぃ 「なんだよ!れいりぃ。強くしてくれるんじゃないの?」

れいりぃ「そうじゃが。それは本当に強くなりたいと行動したときじゃ。」

    「なぁ、るふぃよ。」

    「啐啄同時という言葉を知っているか。」

    「ヒヨコが生まれたいと卵の中で殻をつつく。」

    「それに呼応するかのように、鶏が外から殻をつつく。」

    「外に出たい子供と外に出したい親。」

    「それぞれの思いが重なったとき、相通じるものとなるのじゃ。」

    「わしは本当にかいぞく王にしたいのじゃぞ。るふぃ。」

るふぃ 「ごめん。れいりぃ。最近修業をこなしてただけで、自分が強くな 

     って仲間に会うことを少し忘れてた。」

れいりぃ「強くなるためのアドバイスはできるが、実際になるのはおぬしと   
     いうことを忘れちゃいかん。当然ワシはおぬしがなりたいのな
     ら、最大限の力を貸すぞ。」

るふぃ 「ありがとう。れいりぃ。改めて修行頼む。」

れいりぃ「よし、それでこそじゃ。」

    「ではな、今日やるはずだった修業の倍のメニューをこなしてもら
     うかの。少ししゃべりすぎて時間を使ってしまったから、さっさ
     と修業じゃ、るふぃ。」

るふぃ 「ひぃ~。」

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