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【アニメ感想】名探偵コナン 第1067話「恋する商店街」

―視界を遮る謎の雲、推理で晴らしてSPARKLE!
 商店街に訪れた、
 謎のクリスマスプレゼント!?
 たった1つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
 その名は名探偵コナン!―

はいきましたきました。浦沢義雄さん脚本回です。

登場キャラはコナン・蘭・小五郎・灰原。
ゲスト声優は、山崎𠮷伸役:川津泰彦さん、天竜一郎役:五王四郎さん、藤並源役:佐々木省三さん、組合長役:町田政則さん、整体師役:篠原彰宏さん(初)、マダム・ガガ役:一龍斎貞友さん、ミミ役:今野宏美さん、ラビット鈴木役:浅利遼太さん。



▼今週のゲスト声優について

何気にスゴかったのが商店街の店主たち。川津泰彦さん・五王四郎さん・佐々木省三さんといった堅すぎるメンバーで、地味に豪華でした

キューティーミミ役の今野宏美さんは、『まじっく快斗』の魔法の鏡の声が未だに脳内再生できる個性的なお声の方。ラビット鈴木役の浅利遼太さんは『刀剣乱舞』で何役も演じ分ける芸達者な方だな~という印象。

そして、浦沢脚本にはクセの強いキャラクターが必須……とのことで、ギャグキャラクターに定評のある一龍斎貞友さんが登場! コナンで印象的なのは、悪徳弁護士・伊藤美沙里役。フォルムは似てるけど、キャラクター性は180℃違うから声優さんってすごい! 『東京婆ールズコレクション』の田中真弓さんしかり、浦沢回に『忍たま』キャストはアツい


▼蘭の強さ、灰原の優しさ

今年はずーっと蘭の出番の少なさを嘆いていたけど、まさか浦沢さん脚本回で補われるとは思わなかった……。
しかも今回は灰原も登場、コナンを代表するWヒロインが、そのヒロイン性をぶつけ合った回ともいえよう



まずは蘭から。
蘭といえば、「愛の擬人化」とも言うべき、大きな大きな愛で溢れたヒロインとして描かれてますよね!(ね!?)
ただし、浦沢さんが切り取るのはその部分ではなく、「蘭のフィジカル面」。
今回は蘭の強さに焦点が当てられ、さらに大オチに蘭が使われるという珍しい展開に。もうちょっとヒロインヒロインしてる蘭を見たかった~、というのが正直な感想っス。
(ずーっと「犯沢さん」の蘭っぽかった)



そして灰原!
え、浦沢さんなんで灰原だけこんなにディテール細かいの!?
林原めぐみさんの「うん……うん……」のこの細かいセリフさぁ~……。
コナンの声は聞こえないのに、コナンが何言ってるかが手に取るように分かる……。このシーン、聞こえないセリフを補完できるかどうかを試す、コナクラのリトマス試験紙なのでは!?

灰原のヒロイン性といえば、コナンの「相棒」であること。
「違和感ねえ……あなたのソレにかかったら全部事件よ」

このセリフ、めちゃくちゃ解釈一致なのよ……。これが聞けただけで今回は満足かな……!笑

そして灰原のヒロイン性のもう一面は「優しさ」。
この点は、「博士が起きちゃうことを心配して、イヤホンに切り替える」部分で表されてた~。
浦沢さんが灰原のどういう面が好きなのかがよく分かりました!笑


▼アーサー・コナン・ドイル『赤毛組合』

今回のプロット自体は、そのまんま『赤毛組合』でしたね! ホームズを読んだことない人でも、コナクラなら「赤毛連盟」の呼び方で絶対知っているはず。

『赤毛組合』は1891年に発表されたアーサー・コナン・ドイルの短編小説で、シャーロック・ホームズシリーズの1つ。短編集『シャーロック・ホームズの冒険』に収録されている。

ジェイベズ・ウィルソンという赤毛の男が、以下のような新聞広告に応募した。

「赤毛組合員募集――アメリカ合衆国ペンシルヴェニア州レバノンの、故イジーキア・ホプキンズ氏の遺志にもとづく当組合に、欠員が一名生じた。組合員は、ただ名目だけの奉仕に対して週四ポンドを支給される権利をもつ。心身ともに健全で二十一歳以上の赤毛の男性は、すべて応募資格をもつ。月曜日の十一時、フリート街ポープス・コート七号室、組合事務所のダンカン・ロスまで、本人が直接申し込むこと」

『詳注版シャーロック・ホームズ全集3』コナン・ドイル著/ベアリング・グールド解説と注/小池滋監訳、ちくま文庫

ウィルソン氏は見事合格したが、大英百科事典をひたすら書き写す、という奇妙な仕事内容と、その高額な報酬の真相が知りたくて、ホームズの元を訪れた……というもの。

そのオチは、コナンの中でも明かされちゃってます。

『名探偵コナン』53巻・FILE.10「不可思議なバイト」

つまり百科事典の模写は、その計画の間、ウィルソン氏を店から遠ざけておくための口実だった。


今回の「恋する商店街」も、やる気のない商店街にマダム・ガガ率いるGGPがやって来て、プロレス大会を提案する。
真相は、実はGGPはマンホールを使って宝石店に忍び込み、宝石を盗み出す計画で、プロレス大会は宝石窃盗の目くらましだった、ということがコナンの推理によってわかる。「滑稽さ」が犯罪の目隠しになっている、という点で、『赤毛組合』とよく似ている。

この事件は私としても絶対に手放しませんよ。実に魅力的な変わった事件ですからね。ですが、失礼ながらちょっとこっけいな部分があることも確かです。

『詳注版シャーロック・ホームズ全集3』コナン・ドイル著/ベアリング・グールド解説と注/小池滋監訳、ちくま文庫

変わった感銘とか異常な出来事を求めるならば、いかなる創造の産物よりもはるかに奔放な、実生活そのものの中を探さねばならないということだ

『詳注版シャーロック・ホームズ全集3』コナン・ドイル著/ベアリング・グールド解説と注/小池滋監訳、ちくま文庫

ホームズのこのセリフも、灰原に言わせれば「探偵ってもう病気みたいなもん」なんでしょうね。


マンホールと宝石といえば、コナクラなら「モグラ星人謎の事件」も思い出す。この回、たまに見返したくなるんだよな~。



▼まとめ

な~んか久しぶりに蘭ねーちゃんの制服見た気がする!
来年はもっとたくさん蘭を見たいな~。蘭だけじゃなく、アニオリにあまり出ない他のキャラも。園子佐藤なら出してもいいんじゃないすか! 昔は横溝とか弓長警部もアニオリ出てたよね~。

これで今年もコナン納めですか……! 来年はアニメで海猿島編、本誌でラム編の佳境、映画では『黒鉄の魚影』が待ってる! 組織イヤーですね!
来年もいいコナン年になりますように。


灰原「Next Conan's HINT」
コナン「ピザ!」

コナン「今年もありがとうございました!」
コナン・小五郎・灰原「よいお年を~!」

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