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【アニメ感想】名探偵コナン 第1124話「群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体(後編)」

絡み合う糸解きほぐす時、縦横無尽に煌めく推理!
真実隠した県境。謎解く鍵は、山村の過去?
たった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、名探偵コナン!

原作回・後編! 今回は……涙必至の感動回です~~~泣

登場キャラは江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎、山村ミサオ、大和勘助、諸伏高明、上原由衣、諸伏景光。



■今週のゲスト声優について

ゲスト声優は、山村警部(幼少):村瀬迪与さん、星川鏡子:氷上恭子さん、花山泉太:白川周作さん、月島一貴:細谷佳正さん、中田由水:井上麻里奈さん。

被害者・月島一貴の声はなんと細谷佳正さん!!! ほんのちょろっとのセリフなのに、なんて贅沢なキャスティング……。
細谷さんといえば、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』オルガ・イツカや、『新テニスの王子様』白石蔵ノ介、『刀語』鑢七花など、数多くのイケメンキャラや主人公キャラを演じていらっしゃる大人気声優さんです。
コナンには、「恐竜につぶされた男」以来、2度目の出演となります。

そして幼少期の山村役で村瀬迪与さんがコナン初出演!
『リトルウィッチアカデミア』スーシィ・マンババラン、『シュヴァルツェスマーケン』シルヴィア・クシャシンスカ、『戦姫絶唱シンフォギア』ガリィ・トゥーマーンなど、少女からマスコットまで演じる、個性的なケロケロボイスの持ち主です。



■今週の感想

【登場人物】
月島一貴(つきしま かずき)……30歳。動画配信者。
中田由水(なかた ゆみ)……28歳。動画配信者。
星川鏡子(ほしかわ きょうこ)……27歳。動画配信者。
花山泉太(はなやま せんた)……31歳。動画配信者。
弓場千津(ゆうば ちづ)……救出された少女


中田由水が持っていた温泉旅行の写真に写っていたのは、弓場千津という少女だった。
彼女は5年前、車ごと崖から転落しそうになっていたところを、月島・中田・星川・花山に救出された人物。その時の動画は「奇跡の救出劇」としてバズったが、一緒に乗っていた彼女の母親は間に合わず、亡くなっていた。人が亡くなった件の動画を公開すなよ……。
そんな千津は先週、月島のマンションで開かれた彼女の誕生パーティーの途中で、階段で倒れているのを発見され、今も意識不明の重体だという。高明は、これが月島殺害の動機ではないかと考える。

犯行当時、星川は部屋を暗くしてチャット飲み会を、花山はテレビを見ていたと証言。花山は途中でルームサービスの応対をドア越しにしたと、アリバイを主張する。
リングライトをお試しする由衣さんめちゃくちゃ可愛い!!!

一同は休憩のため、ホテルの食堂でソバを食べることに。
容疑者3人は皆、スマホ2台持ちでリングライトを持っているということがわかる。また、中田がソーイングセット、星川がカッターナイフ、花山が大きめのハサミを持っていた。
ソバ食べながらモニョモニョ喋るコウメイ可愛い……笑
腹いっぱいになった小五郎を見た山村は、被害者の奇妙なポーズを思い出す。被害者は口を大きく開けてガニ股で、小五郎よろしくネクタイとベルトを緩めるようなポーズだったという。さらに被害者は、黒いブーツを履いていた。
そしてコナンは、ヒロちゃんが「ミッちゃんのお家だ」と言っていた、秘密基地の「入り口」の看板の詳細を聞き出す。山村によれば、「入り口」の看板は片方の釘が外れて「口」の字を上に90度傾き、「口」は摩耗で「ニ」のようになっていたという。
それを聞いたコナン・勘助・高明は、被害者が県境に隠したメッセージの意味に気がつく。
由衣「蘭ちゃんがいるとよくわかる」←ほんとそれな!!!

現場となったホテル駐車場に容疑者3人を集める山村たち。
星川のチャット相手と、花山と応対をしたホテル従業員には確認がとれた。残るは……そう、犯人は中田だった。
防犯カメラに映っていた中田の部屋の人影は、バスタオルを被せたリングライトとキャリーケースで作ったもの。それを、スマホのバイブを利用したカーテンが自動で開く仕掛けを使って、犯行時のアリバイを偽装した。
言及はしてないけど、バスタオルでお団子を作る時にソーイングセットを使った、ってことでいいんだよね?
高明の決めゼリフ(というか諺)を朗々と解説する蘭。蘭の三国志オタクぶり、新一のホームズオタクといい勝負だ……笑 新一は三国志についてどこまで詳しいんだろ? 気になる笑
そして勘助は、先月の温泉旅行の写真に写っていた中田の髪が短いこと・写真を拾う際、垂直に腰を落としていたことを挙げ、彼女が髪のお団子の中に凶器を隠していると指摘する。
由衣が中田のお団子を解くと、中からリストウエイトが出てきた。
動機は「奇跡の救出劇」の真相にあった。実は動画には削除された部分があって、千津を助けた後、月島が「救急隊の到着間際に助けた方がバズる」と提言して母親の救出を滞らせたこと、その直後に車が転落したことが詳らかに映っていた。
誕生パーティーの時に偶然その動画を見つけてしまった千津は、月島と揉み合いになって階段から転落した、というのが事の顛末だった。
千津からの贈り物であるリストウエイトを凶器に使わなければ、犯行はバレなかったと後悔する中田。
だが高明は、月島が「犯人は中田」だと示すダイイングメッセージを残していたと語る。大きく開けた口・腕時計・ベルト・バツ印の形にした黒いブーツ。これらを県境のラインで縦に真っ直ぐ貫くと、「中田由水」に見える、という訳だ。今わの際に随分頭の回転が速い被害者だね……。

一夜明け、長野県警に連行される中田。結局手柄は長野県警なんだ!笑 まあ事件解いたのは長野県警だもんね……。
例の「ミッちゃんのお家」は、縦になった「入り口」を県境のラインで貫くと「ミサオ」に見える、ということだった。
山村は、5、6年前に「君の家に行く。」とだけ書かれたハガキが届いたことを思い出す。それを聞いた高明は、秘密基地の元へ行くことを提案。
「子供の頃は大きく作ったつもりだったけど、こんなにちっちゃかったんだな~」のセリフ、もうこれだけで泣ける。オッサンだから笑
「入り口」の看板を確認した高明は、山村に「ミッちゃんのお家」にするよう勧める。言われた通り、片方の釘を外して看板を縦にすると、「ボクもケイサツカンになったよ!ミッちゃん ヒロミツ」の文字が現れた。
山村は涙ぐみ、どうして警察官を辞めたのか……と呟く。
気を利かせ、皆を遠ざける勘助。さらっと由衣呼び!?
高明は山村に、景光が公安に配属になったことを話す。「今もどこかで正義の味方をやってくれちゃってるんですね!」と喜ぶ山村に、高明は「やってくれちゃってると思います」と答える。

はぁ~~~~~~~っ、泣く……。このエピソード、原作で読んだ時点で号泣だったのに、アニメ化されて破壊力が増してるよ……。

古川登志夫さんの演技も泣けるし、速水奨さんの「やってくれちゃってると思います」が優しくて……。

先にメッセージを見つけたのに、発見を山村に譲る高明。
何かを察して機転を利かせ、高明に目配せする勘助。
そして、山村の中では今も生きていることになった景光。

みんな、良い。ほんとに…………良い………。



■原作からの変更点

・原作ではモノローグだった、蘭の「キター! 劉備の名言!」のセリフが、声に出すセリフになった

・景光のメッセージに光が当たる演出が加わった。
この演出、ずるいよ……。景光の名前に含まれる「光」。それはまさしく、山村にとっても高明にとっても光……。うぅっ……。



■【今週のおすすめ】『標的の顔』G・K・チェスタトン

今回ご紹介するミステリーは、「崖から車が転落する」という内容の、G・K・チェスタトンが1920年に発表した『標的の顔』(原題:The Face in the Target)という短編です! チェスタトンといえばブラウン神父の作者として有名ですが、これはホーン・フィッシャー、通称「知りすぎた男」が探偵役として活躍するシリーズです。

ハロルド・マーチという若い政治記者が、財務大臣サー・ハワード・ホーンに会いに行く道中で、ホーン・フィッシャーという名の不思議な男と知り合いになる。彼と雑談を交わしている最中、突然崖から自動車が落ちてきて、地面と衝突するアクシデントが発生。運転していた男は死亡する。マーチは不運な事故だと考えるが、ホーン・フィッシャーは殺人事件だと考えたらしい。

……というお話。チェスタトンといえば、描写が細密すぎるが故に読みづらいイメージがありますが、ブラウン神父モノよりは読みやすいかな? 翻訳の妙だろうか。犯人が容疑から外れるために用いた心理的仕掛けは、後続のミステリにも度々用いられています。さすがトリックの宝庫、チェスタトン。


蘭「Next Conan's HINT!」
コナン「ウィッグ!」
山村「僕も正義の味方を」
コナン「頑張ってくれちゃってください~!」

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