見出し画像

花とうつわの、うつわと花の存在感について。

現在松屋銀座7階 遊びのギャラリーで開催中の森岡希世子展でいけさせてもらった会場の様子です。

あれやこれやと花材を持ち込みましたが、作品のボリューム感と会場のバランス考えて、ツルウメモドキと秋明菊を主体にいけました。

花をいけることで空間は変わります。花とうつわとの力関係というかバランスは、見る人の嗜好や立場によって変わります。作家さんから面白がってもらえたとしても、ギャラリストからはもう少し抑えたいと言われることがありますし、逆もまた然りです。
自分は常に、うつわと花の存在感は1:1でいけています。これは量感の問題ではなくて意識の向き方、としての存在感です。ただ同じいけばなをしてギャラリストの目には7:3、あるいは8:2で花が優位と映っているのかもしれないと思うことがあります。8:2あるいは7:3でうつわの存在感が勝ることが、商品としてうつわを扱ううえでの大前提、うつわと花の関係性において花が控えめであることが1:1を意味するのかなと。これは”さりげなさ”や”帰ってから真似できるような現実味”と近しい存在なのかなと心にとめてみたり。この辺りの塩梅は毎度新しい現場に伺う度に相談しつつ手探りしておりますが、参考までにと事例として挙げる次第です。

森岡希世子展
松屋銀座7階 遊びのギャラリー
〜9月3日(最終日17:00閉場)。


ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。