学ぶこと、教えること。
いけばなを始め、伝統芸能は「学ぶこと」と「伝えること」が両輪となり過去から現在に繋がっています。そして未来に繋げるためにも当然この両輪は必要となります。しかしながらはなを学ぶこと、深めることには熱心ながらも、生徒を取らない、教えないという人は、ますます増えているように感じます。
限られた家柄の中での繋いでいく伝統芸能の姿も確かにあります。他方、いけばなは家元制度はあるにせよ、ある時から教えは開放され、市井の人が過去から繋がれてきたものを学び、未来へと繋いでいくことができる姿で今に至ります。
「私が教えるなんて」とおっしゃる方は多いと思いますが、おそらくあなたの親先生も初めはそうした心持ちだったことでしょう。それでも教えること、つなぐことを選ばれたのだと思います。教えることで深まるはなもあるでしょう。
毎日鏡を見ているだけで、己の求める姿に近づくのか。憧れの人を見て、至らぬ人を見て、そうして再び鏡を見た時に、気づいて進めることもあります。
片方の車輪だけを回し続けたとて、その荷車はどこへも行きません。
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ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。