元気な入院

入院すると言うと皆、心配してくれる。
1ヶ月入院と言えば尚更。そんなにやばいのかと。頑張って治してね!と。
誰だってそーする。僕もそーする。
入院したことない僕とっては、入院することはよっぽどの事だとおもっている。入院してしまった今も。

だから今の僕の状態もみんなから見れば、心配や不安を煽る状態になっているかもしれない。(まぁだいぶ暇や元気にしてると言っているから今更かと思う) 
だから少し詳しく、なぜ入院してるの書こうと思った。


今回僕が患った病気は「ネフローゼ症候群微小変化型」というものらしい。
腎臓(おしっこ作る臓器)の中にあるフィルターが炎症を起こし上手く機能しない病気。特にタンパク質を尿の中に流さないようにする機能がダメになり、尿蛋白が多くなってしまう。
すると血液中のタンパク質が少なくなってしまう。血液中のタンパク質の働きとして、身体中を巡る血液の中に水分を保持したり取り戻したりする働きがある。
ただ、その働きが上手くいかなくなる。
そうすると腹水(体内の水分)が血管から漏れてしまい体にたまる。いわゆる「浮腫(むくみ)」というやつ。
まぁこれだけだとそんなにやばくない病気かなと思う。実際に僕も足が浮腫んでしまい足が痛かったりする、体が重く感じたりするぐらいしか感じなかった。
ただこれを放置することで腹水が足だけでなく全身にたまる可能性がある。手が痛くなったり、呼吸器系を圧迫して呼吸困難になってしまうこともあるらしい。
立ち仕事を普段しているので重力で足にとにかく溜まり、異常な浮腫が足に出てきて気付くことが出来た。結果オーライ。

長くなってしまったけど、こんな風な病気。名前だけ調べると難病だとか子供がなるとかでてくる。原因の特定が難しいらしい。
それに完治しての退院ではなくあくまで寛解。
寛解は再発や通院は続くがまぁ治まった状態。
1回の軽い再発は確定だし服薬をしばらくは続けることになるとのこと。
そして実は既に2週間目にしてほぼ寛解している。

ではなぜ1ヶ月も入院するの?となる。
これは治療方法の話が原因。
この病気に有効的な治療方法は「ステロイド治療」である。ステロイド(プレドニン)を服用する治療である。ざっくり言いますと副腎という臓器の働きを薬で全部やってしまうという治療法。
大事なのはこの薬には副作用があるということ。大小様々な副作用が出るか出ないかというなんとも不安定なのである。全然出ないこともあれば、しっかり副作用が出てしまうこともある。
そして確実に出る副作用。それは免疫力の低下。これが一番の入院の原因である。
普段弱すぎて全く意識していない細菌や感染症でめちゃくちゃになったりするらしい。ただの風邪でもやばいとのこと。
世の中は空前のコロナ禍ということもあり、今の僕は外界に出たらそれはもう危険。
他にも多岐にわたる副作用の可能性があり、少しでもその様子があるなら対処していかなければならない。少しの変化で対処して薬を処方したり、毎日の健康チェック、週間的な軽い測定
なども必要なことから入院がベストということである。

ではなぜ1ヶ月なのか。これもステロイドという薬の特徴である。
症状が収まり、この薬を急に辞めてしまうと副腎が動かなくなってしまうらしい。要はずっと休んでたのに急に働けと言われても難しいよねということ。副腎はホルモン分泌なども行っている臓器なので動かなくなってしまうのは危険らしい。
徐々に減らして行くことになるがそのペースが大体2週間で10mgずつぐらい。
今の僕は60mgほど服用していて、これが40mg程になれば外で普段通りくらしても平気との事。要は4週間で20mg。約1ヶ月である。
退院しても服用している間は副作用のリスクも多少なりあるしもちろんコロナも気をつけなければいけないがまぁ普段通りでよいとのことだ。

長々と書いてしまったけど、要は
まぁ大体治ったけど、薬の副作用の可能性があって外で暮らすの危ないから1ヶ月ここで君を守ってあげるよ。
という過保護シェルター軟禁入院。

故に元気で暇だけど1ヶ月病院から出れない。
でも、そんなこんなでもう2週間経っていて折り返しと思うと時間は早く進むものだなぁと思う。

次外に出る時は暖かくなっているかもななどと考えていると外界に出るのが楽しみ。

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