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舞台付箋 『Arcana Shadow アルカナシャドウ』

7/9大千秋楽、おめでとうございます。
初日を観たんですが、美しい、しかわかっていない……。

■公演概要

公演期間
東京 2023年7月1日(土)〜7月9日(日)
サンシャイン劇場(東京都豊島区) https://sunshine-theatre.co.jp/

・グッズ
劇場販売
公演パンフレット(A4 40p)3,000円

・チケット
全席指定 ¥9,900(税込)

STAFF
作・演出|西田大輔

公演協力|ゼクシード

主催|舞台「Arcana Shadow」2023製作委員会

https://arcana-stage.com/

■出演

蘆屋道満:林一敬(ジャニーズJr.)

望月/木蓮/紫:伊波杏樹

安倍晴明:松島勇之介

十六夜童子:西銘駿
藤原伊周:安西慎太郎
杠:木﨑ゆりあ
源頼信(みなもとのよりのぶ):内田将綺(学芸大青春)
賀茂忠行(かものただゆき):小澤雄太(劇団EXILE)
平致頼(たいらのむねより):栗山航
藤原道長:鈴木勝吾

杠:田中良子
7月1日(土) 18:30の回
7月2日(日) 12:00の回、17:00の回

安倍晴明:村田洋二郎
7月7日(金) 18:30の回
7月8日(土) 13:00の回、18:30の回
7月9日(日) 12:00の回

書川勇輝 本間健大 和田啓汰 田上健太 中土井俊允 土居健蔵 海本博章 成瀬広都

■作品概要

本作はディスグニ……ではなくガネオペと同じぜくしーど枠的な。

――この国には、空白の354年間が存在している。
卑弥呼という名が、魏によって記された239年から、
聖徳太子が摂政になり、治世を行い始めた593年までの期間、
歴史書には文献も資料もただ一つも残されていない。

「その時間を、たった一人知る男がいる。陰陽師・蘆屋道満である」

―――平安末期。二人の陰陽師がいる。
不世出の天才と呼ばれ、平安藤原氏全盛期の頂点である藤原道長に仕えた、陰陽師・安倍晴明。
そしてもう一人。
貴族ではなく「民間」の出自で、安倍晴明によって、常に「悪の道満」と人々に揶揄されてきた、
権力や治世に興味のない男、蘆屋道満。

この物語は、現代と全く違う視点から描かれた陰陽師「蘆屋道満」が手にしていた九つの秘密、
そして晴明との戦いを通じて、平安末期にはびこる京の闇を駆け抜ける、
新たな絵巻物である。

公式サイトより https://arcana-stage.com/

■舞台付箋

ちょっと今回、纏めるのが難しい。

ガネオペこと、ガーネットオペラ振りのJ事務所主演の西田舞台。つまりグッズ販売はパンフレットしかなくブロマイド販売も配信もDVD制作もない。無い無い尽くしの制約の多い舞台の再来です。人の記憶は薄れていくんだよ馬鹿ァァァ!!の気持ちでいっぱいですね。
仕方ないですが、記憶の限り書き出します。
舞台装置が昨今の西田舞台に比べてシンプルな感じ。天井から吊るタイプの柱で、舞台上の部屋が増える印象はありますが、あの四本の柱くらいで、セット自体は動かないのも珍しい感覚。
安倍晴明と対となる、悪の陰陽師・蘆屋道満 を中心においた平安物語。

スマホゲームFGOで遊んでいるとモリモリ声のンンン~な悪い顔のムキムキ陰陽師を思い出したり、その昔読んだ夢枕獏先生の陰陽師シリーズにもなかなかに切れる好敵手だったり、色々な蘆屋道満がこれまで描かれていると思う中、本作の主演・蘆屋道満は、蘆屋・優男系中立あるいは混沌にして悪・道満な感じ。世の中を積極的に混乱に陥れたいとは思っていないと思われるものの、自分のやりたい事を押し通そうとすると結果的に世界に悪影響を及ぼすとわかっていて、まあ仕方ないよね、で罪悪感をさほど覚えずに実行出来る系優男。
対する安倍晴明は、中立あるいは秩序にして善・陰陽師。多分中立寄り。世界が混沌に導かれようとも、最終的にそれで世を救えるのであれば己が敗北することも厭わない、計画的に物事を、独り抱えて、進めていく系陰陽師。藤原道長の友人()でもある。

・舞台装置が美しい。藤と菖蒲と紅葉とあと何か。
・DVD販売がない
・美しい優男系蘆屋道満と何考えているかわからん謀略系安倍晴明
・杠役の初日からの二日間のみの代役と、安倍晴明役の後半の降板・代役を務めた村田中夫婦
・脚本はあっちこっちいかない割と分かりやすい組み方
・復讐と許しと再演と再会と。
・蘆屋道満は過去飛んだことがあり、そこで愛おしい人を見つけた。過去への干渉は行ってならぬ事のため、その愛しい人との思い出と魂を守るため、過去の歴史(記録)を消したのが道満
・でも現在と過去と二重に重なる人物が複雑で覚えるの大変
・過去の大和朝廷の時代を、平安時代に再演しようとしていた……?
・十六夜童子=ヤマト 十二天将=ヤマトに仕えた仲間達、過去の人間
十二天将にその魂を宿らせて使役。
十六夜童子自体は賀茂忠行が呼び出した。
平安時代に道満、並びに生命が十二天将を呼び出すことで役者を揃えようとした。が、十六夜童子その人が再演を終わらせることに……って、コト!?
・蘆屋道満が最終的にはやってはならない事を命がけでやろうとして、失敗して、そして他者を恨んで良いはずの美しい花は、自分が消えたあとの世界が美しいのを見て、その美しさを認め、赦した。恨みはない、ただ美しいのだと。「終わりがいつかは分からない、でも、始まりを知っています」始まりの美しさを胸に頂き、これからも歩む人間の話。


メモ:道長四天王……源頼信、平維衡、平致頼、藤原保昌

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