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ソクラテスの戯れ言


ソクラテス

やあ、よく来たね
そこに座りたまえ。
私の名前はソクラテス、紀元前470年~399年頃に
アテナイというところにいたよ。

今の時代だと『無知の知』とか『無知の自覚』とか言われているけど、
あれの元ネタは私なんだ。
なんだか友人が占いをしてきたら、
ギリシアで私が一番賢いなんていうからさ。
そんなことないだろっていっぱい考えたんだよ。

神様はうそを言わないけど、自分がそんなに賢人だとも思えないからね。
だから確かめるためにいろんな人にたずねてまわったんだ。
自分よりも賢い人が見つかったら、神のまちがいだったんだってね。

ところがだよ、どれだけ賢いとされる人に話を聞いても、
満足いくような答えを出してくれないんだ。
彼らは一例や経験を述べるだけで、普遍的な尺度や基準、定義を示してはくれなかったんだ。

何人もたずねまわって私はこう思ったんだよ、
彼ら賢人より私が賢いとするならば、
私は自分の無知を自覚している点において彼らよりも賢いのだとね。

そんなわけで私が占いを確かめるために
いろんな人にウザがらみしていったことで
『無知の知』や『無知の自覚』という言葉が産まれたのさ。

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