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エピクロス

エピクロスの園のレオンティオン

エピクロス
生没:前341~前271年
出身:ギリシャ・サモス島
分野:快楽主義、エピクロス派の祖

ええ、彼はいつも穏やかの表情をしていました。
私たちはアテネの郊外に【園】と呼ばれる学園を開き、
友人たちと共同生活を送っておりました。
私たちのことを人々は【快楽主義】の【エピクロス派】と呼びました。
快楽主義といっても、贅沢や肉体的な快楽などを無限に追及するのではなく飢えや渇きなどの最低限度の欲望のみを満たして、
友人たちとの本心からの対話を通して【アタラクシア】を目指したのです。

彼はいつも言っていました、
夜、暖炉の火が残り火になった時、
君たちととくにたいした話もしていないけれど、
人生の意味について考えたりする時間、
そんな時間以上の快楽があるだろうか。とね。

私たちはあくまで手の届く範囲の幸福を求めたのです。
アレキサンドロス大王のように見果てぬ大地の先まで支配したいなど、
ナザロの青年のように死後の世界の救済を求めるのではなく、
今この瞬間の知覚に重きをおきました。
見知らぬ誰かや、それこそ後世の人々にどう評価されようが
私たちには関係ありません。
彼はそういった意味で【隠れて生きよ】と言っていました。

思索にふけるレオンティオン

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