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本の感想

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Takashi Watanabe
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Takashi Watanabe

町田康著「口訳　古事記」

［読了］町田康著「口訳　古事記」初めて読んだ古事記がこれで良かったのか悪かったのか分からないけれど、とても面白かった。いやあ、日本の神様とんでもないなあ。知らんけど。
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浅田次郎著「母の待つ里」

［読了］なんなんだこの物語は。一筋縄でいかない。確実に胸の奥を揺さぶってくるのに、そこは虚実入り乱れていて、誰もが孤独。その虚の奥に見えてくるもの。そこに見えてくるもの。凄い物語だった。
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羽田圭介著「滅私」

［読了］とある風潮に対する強烈な皮肉り。皮肉なんだけど、いちいち芯を突いてくる。
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町田康著「入門　山頭火」

［読了］種田山頭火の著作を読んだ事がないので、山頭火か面白いのか、町田康が面白いのか分からないのだけど、すごく良かった。町田さんの読解を通して浮き彫りになる山頭火の人間像がとても魅力的。人間の苦しみを自分に代わって全て背負い込んでくれたのではないかと思った。
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みき　いちたろう著「発達性トラウマ　生きづらさの正体」

［読了］日常的なストレス、対人関係に悩む人とその周辺の人、皆にお薦めしたい。
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中村文則著「列」

［読了］市井の人の中にある悪意をDNAレベルで考察していく純文学。中村文則文学史のより深まった1ページという感じ。次の作品はどこに向かうんだろう。この方向をより研ぎ澄ませていくのだろうか。早く次が読みたい。
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村上春樹著「街とその不確かな壁」

［読了］村上春樹という伝統芸能を楽しむ。そうそうこの語り口、この喩え、待ってました！という感じ。ただ、前半はいつもの感じと違った。あの異次元感か薄い。村上春樹さんの世界から異次元感を差し引くと新海誠感が滲み出ていた。私の周りにはこの村上春樹芸能を好まない人が多い。面白いのに。
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山本悦子作、佐藤真紀子絵「先生、感想文、書けません！」

［読了］次男が夏休みに読んでた本。主人公が感想文を書く事を拒んで、自分が感想文を書きたくなる本を友達と一緒に描き始める展開と、その執筆を通して成長していく様子がとても良かった。
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市川沙央著「ハンチバック」

［読了］なんという問題作！なんだこれ。読んでる読者自身すら罵倒される。いったいなにが、どうなったんだ。
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南川朱生著「鍵盤ハーモニカの本」

［読了］鍵盤ハーモニカの成り立ち、構造を巡る時空を超えた浪漫溢れる素晴らしい一冊。超マニアックなんだけど、ユーモアたっぷりの語り口にグイグイ引き込まれる。最後には著者の愛と情熱に思わず胸打たれる。いいもん読んだ。
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西加奈子著「くもをさがす」

人はいつか死ぬという恐怖を、正面から語る事から溢れ出てくる祝福と希望。この「くもをさがす」を経て、次に西さんが紡ぎ出す物語を早く読みたくてしょうがない。
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喜多川湊著「運転者」

［読了］随分と説教じみた話だったけどとても良い説教だった。物語の力ですかね。
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遠藤周作著「沈黙」

［読了］沈黙を貫いてきた、あの人がまさかあの瞬間に語りかけてくるとは。時代も信仰も違うので共感できる部分は少なかったけど、それでも別の人生を体験させられるような生々しい表現に圧倒された。
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西加奈子著「まにまに」

［読了］西加奈子大好き。笑って、腹抱えて笑って、それからじっくり考えて、その奥に見えてくる、作家としての覚悟に、芯の強さに、まっすぐな眼差しに射抜かれる。西さんのような作家でありたいと思う。