てのひら小説23話「配られたカード」

美人で優しい彼女は
皆の人気者。

ちんけな私は
せめて彼女の
応援団になって
笑顔のおこぼれを
いただくしか
道はない。

ある日彼女は
東京に引っ越し
私は
星の光りを見失った。

崩れ落ちた
私のポケットから
何かが転がる。

神に配られた
しょぼいカード。

この価値をあげろ。

わきあがる希望。

新た道に
私は旅立つ。

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