てのひら小説16話勇気

フロアのすみで息をひそめ目立たないように膝をかかえた。透明人間になりたかった。せせら笑いの数は増え続け投げられた石が体にめり込む。やっと気づいた。透明になるなんて無理だってこと。的外れな努力で時間を無駄にした。今日からやめる。必要なのはたちあがる勇気。一歩前に踏みだす勇気。

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