見出し画像

『人間臨終図鑑』/山田風太郎

この仕事を始めたころ、会うと必ず、自分が読んでおもしろかったを本くれたり、本屋で一冊、本を買ってくれる先輩がいた。

「本は読み終わったら、誰かにあげるといいよ。知識が広がっていくから」

と、彼の言うことにならって、僕も読み終えた本は人にあげるようにしている。だから、僕の部屋の本棚には、ほとんど本がない訳だけど、ずっと手放さずに持っている本が何冊かある。

歳をとるごとに、必ず本棚から出してきてページをめくるのは、山田風太郎『人間臨終図鑑』。もともと、忍法帖シリーズが好きで読んでいた作家だったが、エッセイなどもおもしろく、この『人間臨終図鑑』は、「歴史上の人物を亡くなった年齢でカテゴリーする」という、一風変わった趣向。

十代で亡くなったジャンヌ・ダルクや天草四郎、二十代で亡くなったジェームズ・ディーンや吉田松陰。三十代には坂本龍馬、宮沢賢治、キリスト、クレオパトラなど錚々たる顔ぶれがずらり。

脚本を書くときのイメージづくりにもすごく役にたち、人物の年齢やキャラクターをつくりこむさいに、ぱらぱらとページをめくりながら考ると、いいアイデアを思いつく。

ちなみに、いまの僕の年齢で亡くなった歴史上の人物は、大石内蔵助。

いままで、『忠臣蔵』にはさほど興味がなかったが、僕と同い年で吉良邸の仇討ちを計画し実行したと知り、すごく興味が湧いた。