見出し画像

普通のサラリーマンが音楽フェスをやってみた②~24hour party people の巻~

 みなさんこんにちは。2023年9月30日に開催した音楽フェスの振り返り記事。当初の目標では2023年中に書き切る!と意気込んでいたものの、目標が2024年1月中に延び、そして今は2月中に延びています。人間きちんと締め切りを設定しないとどんどんだらけてしまうものですね。自分の怠惰さを呪うばかりのエブリデーでございます。

 前回は企画段階のお話でしたが、今回はもっと具体的な準備のお話。イベントはこの準備しているときが一番ワクワクするんだよねー。お手伝いしてくれた仲間たちも紹介していくぜ。ボリュームが膨大になってしまったので、当日のことやカンパがどれくらい集まったかなどは、また次回に書きます!(果たして完結できるのか・・・)


これまでのあらすじ

 文京区千石で無人のレコード・古本屋を運営する僕は、2023年9月30日に近所の教会やコインランドリーをステージにして音楽フェスをすることに。企画概要をあらかた固め、文京区の助成金も確保できたため、具体的に準備を進めていくことにした。

(詳細は前回の記事 コチラから)

全体のプランニング

 企画内容は固まってきた。お金の問題も解決できそうだし、あとは走るだけ、ということで、具体的にプロジェクトをタスクの全体像を明らかにするためWBS(Works Breakdown Structure)を書いてみた。平たくいうとタスクリスト。ここでは当日までにやらなければいけないことを細かな作業レベルに分解してざざっと書いている。アントニオ猪木の名言で「ピンチというのは厄介ごとがダマになっている状態のことで、厄介ごとを一つ一つ解決してゆけばピンチは脱出できる。」がある。どんなでかい仕事も、細かな作業の積み重ね。それを全て洗い出して、粛々と実行していけば必ず遂行できるはず。
 めっちゃ雑に作ってしまったのでお恥ずかしいですが、実際につかっていたものなので以下で共有。本気でやるときは、項目に諸々加えたり、もっと細かくタスクを分けたりするのですが、管理も大変なので大体こんなもんかなーくらいのレベルで書いている。これを流用すればみんなもフェスができるはず。

WBS(タスクリスト)内容説明


 タスクリストの全体像を簡単に説明すると、大分類では「会場確保」「各会場ごとのアーティストのブッキング・機材・運営スタッフの手配」「広報」「ホームページとインスタグラム」「WEB配信(youtubeでイベントの模様をストリーミングする)」「カンパ集め」の6つに分かれている。これが大きくやるべきところになる。

会場確保
 各会場と交渉し、金額や詳細条件を詰めるタスク。全てのタスクに先駆けて実施する

各会場ごとのアーティストのブッキング・機材・運営スタッフの手配
 抑えさせてもらった会場ごとに、アーティストさんや機材、スタッフを手配・配置していく。

広報
 
フライヤーデザインやプレスリリースの配信など集客周りのうちPR回りのタスク。人をたくさん呼ぶためにできることやっていく。

ホームページとインスタグラム
 
集客周りのやるべきことのうち、WEB回りのタスクだけを切り出したもの。SNS運用は自分はあまり好きじゃない(毎日投稿するとか、毎日同じことするというのがめちゃ苦手)ので自分にとってかなり難易度が高いタスク

WEB配信
 
今回はYouTubeで配信を実施する想定だったので、配信の方法と撮影の方法を策定する必要がある。僕は「デジタルマーケ」という領域でも仕事をしながらも超機械音痴なので、これも難しい。

カンパ集め
 カンパを集めるためのタスク。リアルではカンパ箱とカンパをしてもらうためのメッセージを書いたチラシを準備。一方でWEB領域ではPayPay Aupay 楽天Payなど主要QR決済を用意するという内容。


今回の進め方

 今回、ステージの数を多くしてしまったために自分一人では対応できないボリューム感に。(したのは僕だけど)。またSNSや機材回りそこで全体の統括は僕がやりつつ、各ステージに責任者を配置。またWEB配信・SNSについては別途チームを設ける形にした。なのでまずやるべきことは、各ステージのパフォーマンスイメージを固めて、それが得意そうなメンバー(各ステージの責任者)をアサインすること。そこから機材の調達と必要なメンバーの追加をしていく。

ステージをつくろう

会場との交渉

 ムジンレコーズはこれまで地域のプロップスを獲得するために、色々なイベントにご協力してきた。前回の記事で書いた一箱古本市に場所をお貸ししたり、町内会のラジオに出て新幹線マニアの小学生と番組を作ったり。(あれめちゃくちゃ良い番組になったんだけど、どこで聞けるんだろう・・・)そのおかげで名前を知ってもらっていることもあり、ほぼほぼ快く会場のレンタルを承諾していただいた。目指そう千石のアイドル!みなさん自分達の場所を地域や人のために役立てたいと思っていらっしゃって、やはり千石という場所はイケてるなと実感。

Photo by Dai Sato

各ステージのコンセプトと協力なメンバー

 というわけで千石の素晴らしい方々からお借りした場所から、イメージを膨らませて、ぴったりな友達をステージの責任者になってもらうことをお願いすることに。

千石セルフランドリー : Yoshiyuki Ohmori
 コインランドリーでは、アメリカンロードムービーのような世界観を作りたかった。バッファロー66みたいな。なので、ブルージーな弾き語り+DJでパーティー感を作っていくことに。このステージを任せたのはKomamo、ENSOKUで一緒にパーティーをオーガナイズしてきた大森君。クラブでないところでスモールにパーティーをやる経験とスキルはめちゃ高い。さすが戦略コンサルタント。ちなみに彼のライフワークは自分の誕生日会を毎年開くことなのだが、ここ数年は女装してスナックのママになりきっている。設定上は大森君の妹らしい。どゆこと。って思うよね。僕も毎年思ってます。
 最初6ステージでフェスやりたいんだよね、という話をしたら「多すぎじゃない?」というツッコミをもらいつつ、滅茶苦茶協力してもらうことに。

イメージはこんな感じ。ロードムービー。

Tummy : 1anさん
 
こどもカフェおとなバーTummy。文字のごとく(大人は)酒が飲める。ここでは一応防音もされているので、DJブースを置かせてもらうことにした。テクノやハウスは音がそこまで出せないので、ワールドミュージックをテーマにすることにした。千石に居ながらにして世界旅行といったところ。
 フロアメイクをお願いした1anさんはムジンレコーズができたときからサポートしてもらっている凄腕DJ。初期のムジンレコーズにDJの方々が現場経験豊富で尚且つパーティーオーガナイズもこなしている。機材回りは僕の家にあるサウンドシステムをそのままタクシーで持っていくだけなので簡単だ。ちなみに1anさんのミックスCDは全て良いので皆さまご購入のほどよろです。
 1anさんとは実はご依頼させていただくまで、メールベースでしか会話したことがなく、打合せもリモートだったので当日が初対面。


東京諸聖徒教会 : 総力戦
 今回、本丸として考えていた東京諸聖徒教会、ここではアコースティック、主に女性ボーカルをメインのステージにしようと思っていた。これは何度かご挨拶に伺った際、日曜の朝のミサに出席させてもらったのだが、そこで女性の方が祈りを読み上げる声や聖歌が美しく響いていて、これがポップミュージックだったらどうなるだろうか、と考えたことから始まる。キリスト教の言葉に「よく歌う者は倍祈る」という言葉があって、それを今回のフェスで一つの形にしてみたかった。

 ただ僕がDJ回りセッティングとかは軽く理解しているのだけれど、バンドや弾き語りのセットはあまり分かっていない。というかほとんどわかっていない。教会はそこそこ大きいので、バンドPA回りのノウハウもないと、厳しそう。ということでバンドをやっていたり、機材回りが得意な友達にお願い。

 アーティストのブッキングは大森君とWimm Lana のつよしくん。つよしくんは会社の昼休みにムジンでご飯を食べているところを捕獲。The Youthwaveというバンドでりんご音楽祭にも出ているすげー男だった。今はWimm Lanaというプロジェクトをやっていて、今回のフェスにも出演してもらった。曲もよいのでみんな聞いてみてね。



 機材やPA回りは大学時代の友人の森崎くんとその友達の元PAのアニキ!。森崎くんは大学時代にKomamoでもアコースティックライブ回りを手伝ってもらっていて、今回10年ぶりの再会。僕のフェイスブックの投稿をみて「なんか手伝おっか?」と久しぶりに連絡をもらって超うれしかった。「朋あり、遠方より来る、また楽しからずや」。孔子も良くいったものですね。DJ(mikiomurahatib)としても今回出演してもらっている。
 ちなみに森崎君は大学時代に所属していたバンドサークル、ビートルズ研究会が後継者不在のため廃部になったため、バンド機材を全部引き上げて保有していて、今回一部機材をお借りしている。ありがとうビートルズ研究会。そして安らかに眠れ、、、。

(Photo by Riku Morizane @rikubomori)

 そして森崎君のバンド友達の「アニキ」。本名は未だ知らない。元プロのPA。教会の配信回りや、PAをやってもらっていた。あの日のめちゃくちゃ良いサウンドはアニキの腕前なくしては有り得なかった。


Photo by Dai Sato



ムジンレコーズ : TSUJI
 僕の店。ムジンレコーズでは、HIPHOPをベースにラップやポエトリーリーディングを織り交ぜつつ、youtubeのTiny Decksのような空気感を作りたかった。そこで、サラリーマンラッパー&中国茶ブローカーのTSUJIくんをアサイン。僕の彼女が谷中のお花屋さんで中国茶のワークショップを開いているTSUJIくんと知り合い、繋げてくれたことが縁で知り合い、無人でも中国茶を入れるイベントをやってくれてからお付き合いが始まっている。

 TSUJIくんは福井から東京にやってきたサラリーマン。会社員の哀愁をラップするラッパーでありながら、中国茶のイベントを都内各地で行うブローカーでありながら、移動式サウナを保有するサウナ―でもありつつ、国立を根城にするイベンターでもある。肩書多いな!福井拠点時代にはTSUJI ROCK FESTIVALというフジロック非公認(当然!)の屋外パーティーを開催している。


なにかをしているTSUJIくん

ちいさなおうち : 僕+つよしくん

 ちいさいけどきれいな保育園。以前幼稚園でDJしている動画をみてから一度保育園でイベントやりたかった。当初はハードテクノとかかけたら、すごいことになるかなと思っていたけれど、いかつすぎると思いアコースティックに変更。のんびりと、のほほんとした雰囲気にすることに。これくらいの広さであれば、僕とWimm Lanaのつよしくんでいける。

カフェ風 : 休憩所として利用
 今回は複数のステージを使うことにしていたので、休憩所を設けることにした。音が出せないのであくまで休憩所。


アーティストさんのブッキング

 各ステージのイメージを固めて、メインのメンバーも集まった。仲間が集まったら、イベントの準備は半分終わったも同然。次はアーティストさんのブッキング。それぞれのメンバーと一緒に話しながら進めていく。基本的にはそれぞれのステージを任せたメンバーが好きで是非出ていただきたいアーティストにご依頼をさせてもらった。

 ここで、少し前に音楽イベントをやりたいんです!教えてください、とご相談をいただいた方(仮にAさん)との会話を抜粋する。

ーーーーーーー以下会話内容ーーーーーーーーーーーーーーーー

Aさん「僕音楽イベントをやりたいんです!どうやってアーティストさんに連絡をとっているか教えてもらってよいですか?」

渡辺「普通にメールだったりWEBのフォームから送らせてもらってます」

Aさん「え、急にメールしたら失礼じゃないですか?」

渡辺「え、メールって失礼なんですか」

Aさん「直接会ってご依頼しないと失礼だと思います」

渡辺「そうですね、お会いしてお願いした方が丁寧かもしれませんね。でも双方のスケジュールの都合で難しいことも多いので、、、」

Aさん「謝礼はどのように金額決めているんですか」

渡辺「自分達の予算のなかから、出来る限りお支払いできる額をお伝えしていますね。もし折り合いがつかない場合には申し訳ないけれどバラしてもらっています」

Aさん「え、こちらから依頼しておいて無しにするって失礼じゃないですか?」

渡辺「いや、でもお支払いできないものはどうにもできないと思うんですけど、、、」

Aさん「それはアーティストさんにリスペクトないと思いますね」

渡辺「はあ、、、そうですか」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 これが数年前のお話。AさんのX(旧ツイッター)をフォローしているけど、その後特に動き始めた気配はない。おそらく、今色々なアーティストさんに会いに行っているのだろう。さぞ壮大なイベントを企画なさっていることでしょう(皮肉)

 めちゃくちゃ主観で恐縮だが、アーティストさんに出演依頼を送ることほどリスペクトの籠った行為はないと思っている。ストリーミングサービスで1000回その人の曲を聴くよりも、1回のライブのご依頼をさせてもらう方がお金の面でも露出のインパクトの面でも、熱意の面でも絶対にいいはず。

 もちろん色々な過程の中で、結果的に失礼なことをしてしまうこと、してしまったことは沢山ある。でも一生懸命やってそうなってしまったら謝ればいい。全然しらない人の「失礼」なんて気にしていられないよ。

 と、本題から外れてしまったが、ご出演いただいたアーティストの一覧は以下。なんとまあ最高のラインナップ。皆様今回のイベントの趣旨をご覧になっていただいて面白がってくれた。しっかりしたライブハウスやクラブではない場所で、なおかつ謎のサラリーマンが主催するイベントなんてリスクしかなさそうなのに、本当にありがとうございます!!

【アーティスト一覧】

出演者:ナツ・サマー 川西卓 東郷清丸 岩出拓十郎(本日休演) mayu ぎがもえか 上田真平(Group2)SaToA RumiNagasawa(LIGHTERS)うちだゆう(abenie) kiwano 1an TSUJI 山口兄弟 SHOCHANG  マーライオン たすく(睡眠船) ドルジとアサト(Fanny Hill)ぺのてあ Cyano DJ KENT molphobia DJダンボール Wimm Lana Miura ビートル部 mikiomurahatib(muddy days) isyswimmingclub(Group 2)  Food:MIDORI 雑貨:WOKASHi


機材を手配しよう

 こうやって出演していただくアーティストさんが決まったので、それぞれのステージの音響機材を決めて、手配していく。ここは僕が弱いところなので各ステージの責任者メンバーに依頼させてもらう。
 
 まず、千石セルフランドリー、ここはあまり広くないので弾き語り用のアンプのCube Streetを一発とマイクとマイクスタンド。のシンプルな構成。大森君にメルカリで購入してもらった。大体2万円くらいだが、カンパとして自腹を切ってもらえることになった(太っ腹!)

こんな感じ


(Photo by Riku Morizane @rikubomori)

 TummyさんのDJブースは、僕が家においているものを持っていく。ミキサーはかれこれ10年くらい使っているAllen&Heath の Xone62(ドヤ!)とTechnicsのタンテ。スピーカーとパワードアンプは激安だけどちゃんと音はでるClassic Pro。レコードのみにしたかったのでCDJはなしにさせてもらった。これらはタクシーにギリギリのるので、家からそのまま運べばOK。タクシーの人に「何事ですか」って言われたけど。(・・・パーティーだよ!!)

 ムジンレコーズはHIPHOPなので、マイクとミキサー、DJブースがあればよい。スペース的にタンテがおける場所がないので、PAミキサーにPCDJとマイクをぶっさすことにした。また、シンセなど各アーティストが使う機材もそのままPAミキサーにぶっ刺すことに。

自宅の機材そのままもってきた

 東京諸聖徒教会は、SaToAさんのアコースティックバンドセットにあわせて機材を手配。教会では説教用に、古いミキサーが祭壇の裏においてあり、天井にはBoseの小さなスピーカーが設置されている。その機材を基本的に用いる想定でのセットを想定。
 ここはスピーカーが小さいことでハウリングが起こるのではないか、や教会の反響がどのように作用するか、などなど滅茶苦茶懸念があった。ビビりまくっていたが、当日やってみようということに。前述の元PAアニキの職人技が試されることに。(これアニキに一個記事かいてもらいたいくらい)

SaToAさん想定

 

photo: Dai Sato(@kaeruman517)

 ちいさなおうちはめちゃくちゃシンプルなアコースティックセット。できるだけコンパクトな機材にすることで、スペースを維持しつつ、音も近所迷惑にならないが、しっかり出せるレベルにしたかった。

 全体として手持ちのものを使ったり、コンパクトなものの利用で固めることができた。またご近所の方からマイクやマイクスタンドなどを借りることができたので(タケガタさんありがとうございます!)かなり安く抑えることができている。

バンドセット

 結局音響機材まわりでかかったのは
購入+搬送で ¥19,274(税別) めちゃくちゃ安上がりになった。ウェイ。

<内訳>
機材購入

合計 ¥7,600
XLRケーブル×3  ¥4,500 (¥1,500×3 )
XLRケーブル×1 ¥600 (¥600×1)
マイクスタンド×1 ¥2,500 (¥2,500×1)

搬送
合計 ¥11,674
搬入/搬出の際のレンタカー費用

WEBで配信をしよう

 コロナ禍を経て、リアルイベントのWEB配信が流行ってきていることもあり、今回のSMSSでもライブ配信をしようと画策。お笑いライブの1回の配信で百万単位でお金集まるって聞いたらやるしかないでしょ!ただ、僕は既に書いた通りめちゃくちゃ機械音痴。これまで会社のPCが動かなくなったこと多数。エアコンのリモコンなくすことたびたび。

 ということで、友達の凄腕エンジニア、Beki Kanekoくんに配信のやり方の設定やテストなどのもろもろを依頼。最近可愛いお子さんが生まれて大忙しのところ手伝ってもらって恐縮である。(おめでとう!)

 配信の要件としては、
・複数のステージの動画と映像をなんらかのプラットフォームでリアルタイムで配信できること
・配信アプリでもカンパを募ることができること
・複数のカメラを用いて切り替えることができること

配信機材

 まず、配信するためのプラットフォームを決めてもらう。ライブ配信アプリやサイトなどは諸々あるが今回はYouTubeがもっとも適していそうだった。一つのアカウントの中で複数の配信を同時に実施することができる。別々のステージの配信をするときにわざわざアカウントを変える必要がないのは魅力的。ほかのプラットフォームだと、いくつかアカウントをつくって別々に配信を実施しなければならないので手間がかかってしまう。

 で、YouTubeでの配信を実施するための配信用に、最も使われているのがOBSという無料のソフト。早速僕のオンボロマックブックエアーにダウンロードしたのだが、その後僕のPCにはエロ広告が無限に表示されるようになってしまった。PC上にご近所中の痴女のプロフィールが出ているのだけれど全然嬉しくない。どうせエロ動画見るくらいにしか使っていないPCなんだけど、ウイルスはちょっとなあ、、、。聞けば世の中には悪い奴がいて、ニセOBSを配布しているらしい。ということで別PCを使うことに。なんてこったい。

 カメラは、高性能なものは予算の都合上使えないので、古いスマホとやっすいWEBカメラを組み合わせて使うことに。本来であればライティングや撮影機材についてもこだわりたかったのだけれどいかんせんお金がないので、あくまで省エネで。

 また音声については、オーディオインターフェースをそれぞれのステージのミキサーに直接かませることによってクリアな音声をもってくることにした。一つはテスト用に3,000円の安いものを自分で買ったのだけれど、その後メンバーがみんな持っていることが発覚。
 え、一家に一台あるってこと、、、。みなさんにお借りすることにした。

テストの結果

省エネ機材で配信テストをしてもらった結果は以下。音声入力や映像入力、カメラの切り替えも問題なく実施することができている。これで準備万端。

配信テスト結果

 配信するステージは4つ。(ちいさいおうちは人的リソースの都合上配信できず)金子くんを含めてスタッフのみなさんにPC、カメラ、インターフェースをお借りすることでかなり費用を抑えることができた。


配信中 (photo by Riku Morizane @rikubomori)

配信機材費用 
合計¥8,000(税別)
ビデオ ¥5,000
オーディオインターフェース ¥3,000

また、SNSでスタッフを募集したところ、単なるスタッフでなくカメラマンもできる人たちが仲間に加わってくれている。WEB系メディアの元編集長の鉄人28号さん(今自分の仕事でもお世話になっている)、アーティストの写真を撮っている佐藤君、前述のつよしくんとWimm Lanaを汲んでいる森實君。3人にステージを回遊してもらいながら写真をとってもらうことにした。


カンパを集めるための仕組みを考えよう

 今回チケットでなく、カンパという形での運営方法になる。2023年現在現金をもってくる人はなかなかいない、ということで集め方を現金とデジタルでいただく形に工夫することにした。現金はお金をいれるためのカンパBOXをつくっておけば大丈夫。

 デジタルでのカンパは二種類。1つはQRコード決済。PayPayと楽天Payとメルペイ。QRコードを印刷して配っておけば、そこからカンパをしてもらうことができる。もう一つはbase。ネットショップの中でカンパのメニューをいれておくことで、amazon・クレジットカードなどの決済手段でカンパができるようになる。

カンパ用のページ

お客さんを集めよう

 イベントの中身は大体固まってきたので集客に移っていく。イベントを実施するときにまずは500名を目標としつつ、ただこれを越えるとお客さんが会場に入りきらなくなってしまうので、そこは状況を見つつ施策を実施していくことにする

プレスリリース

 イベントをやる上で、もっともお金がかからず尚且つ集客インパクトがあるのが、プレスリリース。

 諸々まだ固まっていない段階よりいろんなところで「フェスやります!」と伝えていたので、ムジンレコーズをメディアで取り上げてもらうタイミングで、ちいさーく「9月に千石でフェス」の文字をだしてもらった。雑誌beginの渋谷直角の曲がった東京ショップ巡り"トーキョー90°(チョッカク)案内" や、文京区民ならおなじみのB~ぐるのフリーペーパーなど。ただ全然話題にはならず。(そりゃそうか)

 というわけで、フライヤーデザインをKISSA inc.のきささんに作成してもらい、各所にデータとリリース文言を送付。

・音楽系メディア
・休日の外出先紹介系メディア
・文京区界隈メディア

などなどここについては、どれだけメディアをリストアップしてどれだけ数を稼げるかの勝負なので、載せてくれそうなメディアにリリースをたくさん送らせてもらった。

プレスリリースは一つのサイトに掲載されると、そのサイトと連動するニュースサイトにもぽこぽこ掲載されるようになっている。
今回は音楽ニュースサイトのBarksさんに掲載していただいた後、他のサイトさんにも拡散していった。


SNS/ホームページ運用

 ムジンレコーズはここまでにインスタやXで1,000ユーザー程度フォロワーがたまっているので、そこそこ集客に利用できる価値がある。(数百程度のフォロワーしかいなかったら何もしていなかった)。ここでは他のイベントなどでもボランティアをされているコマツさん、とご近所さんのマリさんが大活躍。
 まずはコマツさんにリリースのスケジュールを組み立ててもらい、投稿用画像を作成してもらう。日付/投稿時間とタイトル、テキストまでを全て一元管理することでやることが明確に。そこでマリさんがガンガンSNSにポストしていくという流れ。しごできだぜ、、、。

広報スケジュール表
投稿用画像テンプレート

 SNSの位置づけは、新規で見込み顧客を獲得するのではなく、興味があるかもの方々の期待値を上げていく目的であったため、出演されるアーティストさんの紹介を実施していくことをメインにおいている。

フライヤーのバラマキ

 今回の可愛いフライヤーのデザインは合同会社KISSAのきささんにご依頼させてもらった。(隣駅だけど一応ご近所さん)楽しげなデザインで皆さまからの評判も上々。これを400部レトロ印刷で刷って6,000円ほど。

 これをTummyさん、千石図書館においていただいた。また、追加で1,000枚ほどフライヤーを激安のネット印刷で刷り、千石周辺にポスティング。周辺のマンションの郵便受けにみんなでばこばこ入れていった。不動産営業の友達が「チラシを郵便受けに入れ続けると、ある瞬間ハイになる。所謂ポスティングハイがあるのだ」と言っていたけれど、そこまではいけず。

 次回以降詳しく書いていくのだけれど、WEBサイトの流入を見るとチラシから見てくれた人が多くいてかなり効果があった。


というわけで諸々準備万端になった。その間にいろんな出来事があったりしたのだけれど書ききれないので今回は以上!
次回は当日とそのあとのお金の話を書いていこうと思います。いつになることやら、、、。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
古本と音楽 ムジンレコーズ (合同会社しろいいぬ)
営業日:毎日 10:00~20:00 店舗は現在休業中
場所 :東京都文京区千石4-46-2
https://www.mujinrecords.com/
instagram:@mujinrecords
twitter :@mujinrecords

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?