3月に起こることと想うこと
今年の3月31日14時46分は、新宿のとある神社に居た。その時を少し過ぎた辺りで、手を合わせて目を閉じた。
11年経った今年3月16日深夜。福島沖震源の地震が福島、宮城を襲った。震度6強を記録した地点もあり、特に交通機関への影響が大きい。東北新幹線は運行開始まで時間がかかるとの事。
発生時点では自分は既に寝入っており、気がついて目は覚めたものの、多少強めかつ長めの地震と思い、あまり慌てる事も無かった。が、震度の大きかった地域では被害が大きかった。
よりによって、また3月。
311の揺れ方と今回のそれは異なっていたようで、交通インフラや建物の被害が出ている。311後に手当したもの、もしくはダメージが少なかったもので損害が出ている。また、この手の報道のお決まりパターンは、揺れる様子がわかり易いもの、自局内の事務所で什器が動き、書類が雪崩おち、照明器具が振り子になっている画。そして小売店の床に商品が散乱するさま、特に酒屋さんでの割れた酒瓶の画。
1つ目に思ったのは、311以上の状況はもう経験することは無いであろうと油断している自分。関東直下型地震や南海トラフ地震の発生確率が年々高くなっているように感じているものの、どこか他人事。
もう1つは、地震の度に被害が発生する、特に小売店の状況。福島宮城は311を経験しているから、地震対策は重要な事を認識しているハズなのに、また同じ状況が繰り返された。震災を糧に対策を講じたので、今回の地震では被害が無かったなんて報道は観たことがない。それは、報道側がネタにならない、視聴率につながらないと無視しているのか?あるいは、本当にそんな事例が皆無なのか??
そんな事を思ったのは、twitterである方が「何度も地震で酒瓶割れてもなんの対策もしないのだな。」とキツいつぶやきを過去見ていて、すごく腹落ちした事だったから。
311で被害の大きかった酒蔵は、移転したり蔵の補強を行うことで今回は被害軽微だったところもある様子。けれども、想定外に被害が大きかった蔵もあるようで、一概に括れるものではない。が、酒屋さんのリーチインやら常温展示の棚はやっぱり崩れてしまっているところが多かった様。これは完全に自分の想像でしかないが、311以上の地震はもう当分来ることはないと皆が思っているからなのではないか?と。
とりわけ自分は日本酒に傾倒し、実直に日本酒に向き合っている酒屋さんにもお世話になっているので、気になってしまうのだが、リーチインにこのような耐震対策のアイデアは無いのだろうか?商品化して提供することをビジネスにしているメーカーは無いのだろうか?ぐぐってみると、リーチイン自体の転倒防止やドアのロックを強化するものはありそうだが、リーチイン内部の商品、酒瓶の転倒防止では無さそう。
自分を含め、地震のみならず自然災害のリスクが高くなっている今、そのような備えをしておく事が先ず大事と改めて思った。その上で、不幸にも被災損害が免れなかったのならば、皆で支援することに意義があると思う。最近何らかの不幸に遭った会社を支援しよう!とその会社のビジネスに関わる意見が正論のようになっているが、実は対策を怠っていたことが原因という事例も見えている。
あくまで、自分の事は自分で責任を持ち対策しておくこと、その上で避けられなかった不具合ならば支援という事も有り得ると思う。支援という言葉を安売りせず、自己責任を果たす事を改めて思う。