被災地支援について

大規模な地震が元旦に北陸で発生。震度7の揺れは様々なインフラを破壊し、津波をも引き起こした。

東日本大震災のような大規模な津波とならなかった事が不幸中の幸いと思いつつも、その後続く余震に震源地の浅い影響か、と想像したり。

日本酒マニアの自分には酒造の被災情報が目に入りやすく、歴史を感じ取れる蔵が崩壊し、おびただしい数の酒瓶が割れている画を見ることになる。

SNSを通じて情報を得た事で、現地に支援物資を持って駆けつけようとする人、募金活動を始める人、北陸の被災した蔵の日本酒を購入したり、飲食店で飲む人と、様々な形で支援を試みる人の動きがそこかしこで見られる。

が、ひとつ冷静に判断する必要性を感じる。
現地入りは、地震が発生してまだ日の浅い今、一般人の現地入りは控える方が良いと思える。
道路自体が破壊され、土砂崩れで寸断されていたり、余震で更に破壊が進む可能性が高くリスクが高く、万一トラブルに陥った場合、被災者救護のための貴重なリソースを無駄に使ってしまうことも有り得る。
また半島の現地に通じるルートは限られるので、優先して通すべき車両が足止めを食う事も起こり得る。
余震が落ち着き、交通インフラが仮復旧してから一般人は動くべきだろう。

募金は、余程信用できる機関、組織を選ぶべきと思う。某放送局企画の募金横領が昨年明るみに出たように信用出来るものは本当に限られると思う。

そして蔵元支援。
日本酒購入にしろ、飲食店で飲むにしろ、その売上が新たに蔵元に還元されることは無いのではと思う。既に蔵元の売上げに計上されていると想像される商品を購入することは、酒屋や飲食店の売上にしかならないのではないか。実際にそのジレンマを東日本大震災で経験している方のコメントを見たりもする。
ならば、被災地区か近隣の酒販店での購入すればという意見も見るが、それも落ち着いてからではないか。道路や交通インフラが復旧していない中、通常のネット通販感覚でオーダーしたところで、商品が届かない。
殊更現地での購入も無理が有るように思う。

否定的な意見ばかりに見えると思うが、第一優先は生活インフラ、ライフラインの復旧で生活出来るよう環境を整えること。それから様々なものの復旧ではないか。

「復興」と表現されることを嫌気する友人の言葉を借りると、
「復旧」が第一優先だ。
正にそう思うし、復旧までの時間が実は長いことも東日本大震災の
経験から痛感している。

お金や資源を最優先事項に投入するよう行政がコントロールすることの期待と、支援したい人に適切なタイミングで支援が手渡る事を混乱している今ころ冷静に判断すべきではいか と思う。