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野獣のような起業家志望の人間がコンサルを受けると子供になってしまう件について


私はかねてからずっと不思議だった。


それは無料面談で自分の人生を変えたいと鼻息荒くやってくる野心の塊のような人間たちがコンサルを受講した瞬間から、


まるで「お使い」すらできない子供のような状態になってしまう、あの不思議な現象についてだ。


今日は人間は誰かに物を教わる立場になることで急に気持ち悪いくらい甘えん坊な状態になってしまうこの不可思議な現象の謎を解き明かしていきたいと思う。


まず、起業したい、成功したい、自分でビジネスをやりたい、と考えて、それを実行に移すような人間は基本的に普通の人よりも向上心が強いケースがほとんどだ。


また、私が実際に関わってきた生徒を見ても、世の中の大多数の人間よりも仕事の能力が高い部類の人物がほとんどだった。


例えば、ヤフーオークションで身の回りの物を売って「月収20万円になりました!」なんで人間は、別にゴロゴロいるので特別でもなんでもない。


しかし、これが売上300万を達成していたり、既にその状態を半年間継続していたり、さらに休日にセミナーに通う人間は間違いなく相当レアな部類に入る。


これはおだてているのではなく真実を言っているのだ。


実際に私の友人で自腹でセミナーに通っている人間なんてほとんどいない。


さらに実践までして売上を数百万円以上を叩き出し、それが一年間と継続している人間が友人の中にいたとしたら、私の方から連絡して遊びに誘ってしまうだろう。


周りを見渡しても、それだけ向上心がある人はやはり珍しいのだ。


もちろん経営者になってからどこかのセミナーでお会いした人の中になら、そのレベルでスキルを高めようとしている人間は多く存在するだろう。


しかし、昔からの知人ではやはり少ない。


というか、いない。


つまり、それくらい結果を出している人や、休みを返上してまでスキルアップを目指している人物というのはレアな存在なのだ。


そのような人たちは総じて他の大多数の人が持っていない性質を持っている。


それが先程から言っている「向上心」だ。



今以上に成長したいと願う気持ちだ。



彼らは「自分の能力に投資」する。



語学、資格、書籍、セミナー、留学、ビジネス、このような自分を次のステージへ引き上げるものに賢くお金を投資する。



決して車高が低い車にエアサスを入れるために、40万円も浪費したりしないのだ。

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彼らにとって金を使う優先順位は常に自分の成長なのだ。


つまり、非常にレアな存在でそのような人間しか基本的にはコンサルには来ない。


そもそも向上心のない人間はすぐに金を散財してしまうので高額なコンサル費用なんて貯金していない。


つまり、散財しないで貯金をしていて、さらに貯めた金をスキルアップに使う人間は間違いなく少数派でめちゃくちゃレアな存在なのだ。


そして、そのような人達は自制心もあり、世の中で最も重要なことを理解していて、知能指数も高くハングリー精神もある。


現時点で生活のためにやっている仕事もキッチリとこなしており、負けず嫌いでもあるので、自分の職場ではほとんど活躍しているポジションについていることが多い。


そして、その程度では満足はできないから、さらに多くの対価を受け取りたいと考えているから完全歩合のビジネスに参入してくるのだ。



ここまではOKだろうか?



しかし、しかしだ。



その野獣のような少数派の人間であってもなぜかコンサルを受講した瞬間から子供のように思考停止してしまうのである。



現実には自分で考えればわかることを条件反射のように質問してくるのだ。



まるでこちらはGoogleのロボットで、私が仕事に集中するために朝から高級サウナに行って、食べると眠くなるからとエナジードリンクと少量のナッツ類しか夜まで口にせず、



最も集中できる朝の時間帯に邪魔してくる猫をあやすため、前日から計画して用意しておいたオモチャで1時間も遊ばせ、

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ようやく終わったかと思えば、自分では昔から分かりきっているビジネスの戦略をこれから中国輸入に挑戦する読者に向けて、



分かりやすく、難しい言葉を使わないように、写真を多めに用意して、語りかけるように、キーボードを叩いては消してを繰り返していることを知ってかしらずか、


とんでもないくだらない質問で作業を中断させてくるのだ。



その質問の内容の一部をご覧に入れよう。



質問:

・画面にOKとキャンセルの文字が出ていますがOKを押してもいいですか?

・外注さんが〇〇って言ってますがどうすればいいですか?

・パスポートは5年と10年どちらがいいですか?

・配送設定はヤマト以外も設定したほうがいいですか?

・配送料はいくらにすればいいですか?

・どこを直せばいいのか箇条書きにしてください(それを外注に送るから)

・代行会社にメッセージを送る前に間違っていないか確認をお願いします。


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あなたは名探偵コナンを知っているだろうか?



少年が誰が教えてくれるわけでもない事件の痕跡を自分の推理力だけでつなぎ合わせて事件を解決していくあれだ。


もし、コナンがこの質問を見たら驚くことだろう。


なぜならこのような質問をしてくる人達は自分の意思や考えがまったくないからだ。


何をするにしても、一つ一つの行動に誰かの指示がないと動けないと言ってるのと同じだからだ。


こんな質問をしてくる人物の殺人を犯した物的証拠が見つかったとしても、裏に黒幕がいるとすぐにコナンは見破るだろう。


こんな自分の意思もない人物に人を殺せるわけはない。



真犯人は必ず他にいる。



そんなこと私だってすぐに分かる。



まず、コンサルでアドバイスする最も重要な内容は、どうすれば儲かるのか?ということをクライアントにお伝えすることだ。



このどうすれば儲かるのか?とはとても重要なことで、この内容が分からないから多くの人間が困っているのだ。


そして、私がなぜこの内容を知っているのかと言うと自分の金を使ってリスクをとりトライ&エラーを繰り返したからだ。


もう少しつけ加えるとそれを何年もやり続けているから、他人がお金を払ってでもアドバイスを聞きたがるのだ。


たった一年やっただけではここまで多くの人が聞きたがることはなかったかもしれない。


やはり、やり続けているから誰よりも上手なのだ。


この部分に関しては継続は力なりを体感している。



例えば、輸入をやってビジネスを成功させたい人がやってくるとする。


その人が私のところにやってきて、「資金が少なくAmazonしかアカウントがありません。一年以内に月収〇〇円まで稼ぎたいのだが何か良い方法はないだろうか?」と質問してきたとして私がこう答えたとする。



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「中国のイーウーか広州と言う場所に安くて日本で高値で売れる商品があります。そしてあなたの資金力なら〇〇のジャンルが良いでしょう。そのジャンルならイーウーではなく広州の方がいいでしょう。


広州に行くときには〇〇というツアー会社が安くておすすめです。そして、そのツアー会社で三元里と言う場所に行って見ると良いでしょう。


この三元里のお店は皮製品が有名ですがそこで皮製品を仕入れてはいけません。その場所に一つだけ深センの工場が多く集まる〇〇という場所があります。


そのビルの6階はすべて深センの〇〇のジャンルのコンピューター製品の工場のブースです。そこで真ん中に出店している一番立派なブースに行き原価200円以下で〇〇を仕入れると良いと思いますよ。最低ロット数は200個からなので4万円からOEMが可能です。


そして、商品ページは〇〇の業者で〇〇円のプランを使うと良いと思いますよ。ついでに6万円を払ってヤフーショッピング用の画像も用意すると売上は早く作れると思いますよ。」

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上に書いた内容は適当に仕事をやっている人間ができるアドバイスではなく、これこそビジネスコンサルの最も重要な部分であり、



世の中の何もやったことがない素人が簡単に知ることはできない経験と知識を持った本物のコンサルタントが顧客にアドバイスする内容だったりするのだ。


この知識と経験こそ解決策のアドバイスであり現状に行き詰まっている起業家が大金を支払う大部分の理由なのだ。



しかし、しかし話はここからだ。



この話を聞いたクライアントの野獣たちはどうしてかこんな質問をコンサルタントに送ってくるのである。



「広州に行くのに服装はどんな感じがいいですか?」


「スコールありますかね?」


「パスポートは5年でいいでしょうか?」


「チャイナエアーだと危険ですかね?」


「現金はいくら持っていけばいいでしょうか?」


「グローバルwifiはどのプランがオススメですか?」


「スーツケース何使ってます?」


「チケットはJTBでもいいですか?」



この質問、たしかに一見すると間違っていないようにも見える。



中国に行くのは初めてのことなので心配になるのは分かる。



でも、この質問はやはり間違っているのだ。



なぜなら、これらの質問はビジネスの戦略を考えるコンサルタントにする内容ではないからだ。



これは家族や友人にする質問でコミニケーションの類の質問なのだ。



例えば15歳の孫正義は昔、日本マクドナルド社長、藤田田さんに面会を申し入れた。

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寝袋を持ち込み、マクドナルドの本社の前に三日間泊まり込んで、公衆電話から電話をかけ続け秘書に



「3分だけ藤田田さんに会わせて下さい。お会いできるまで絶対に帰りませんから。」と言ったそうだ。



それに折れた藤田田は「30秒だけ会いましょう」と言って社長室に通した。



そこで孫正義が「いまからこの足でアメリカに言ってきます。石油、飛行機、何を勉強してくれば良いのか一つだけアドバイスを下さい。」と言ったら

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「コンピューターだけ勉強してらっしゃい」と藤田氏は答えたそうだ。



「分かりました。成功したら必ずもう一度会いに来ます」と言って孫正義は渡米したそうだが、

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この後もし、孫正義が、藤田田に逐一連絡してきたとしたら、あなたはどう思うだろうか?



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「すいません。高校はバークレーでなくウィスコンシン州がいいですかね?」とか、


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「すいません。飛行機はデルタかJALのどちらがいいですかね?僕は機内食だけは楽しみなんですよね。アハハハ。」とか、


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「ティーチャーがその英語力では大学に飛び級は無理って言ってるんですがこれじゃコンピューターの勉強はできませんね。その場合次はどうすればいいのでしょうか?」とか、


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藤田田は間違いなく、このおバカっちょにアドバイスをしたこと自体を後悔するだろう。



私にJANコードを取得しなさいと言われて、逐一、



「このボタンを押せばいいですか?」とか、画像も添付せずに連絡してくるこの元野獣達は自分のしている質問が相手にどういう印象を与えているのか理解しているのだろうか?



JANコードが必要と言われたら、ただJANコードを取ればいいのだ。



それ以上でもなければそれ以下でもないのだ。



自宅にFAXがないからと、コンビニのFAXでも問題ないのか私に質問してくるのは間違いなのだ。



こっちは一生懸命に考えても分からなかった質問かどうか内容を見ればすぐに判断できるのだ。


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例えば、私があなたにすき焼きを作る材料として「春菊」が必要だと教えたとする。



あなたは近くのスーパーマーケットに買物に出かけ、私にわざわざ春菊がそのスーパーに置いてなかったことを連絡する必要はないのだ。



また、最近になって福岡産の春菊に基準値以上の農薬が検出され、そのスーパーでは品薄になっていることを私に説明してはいけないのだ。



なぜなら、私は仕事をしていて、サザエさんのいささか先生のように作品を作るのに頭を悩ませている状態だからだ。



あなたは黙って隣のスーパーに行き春菊を購入しなくてはいけないのだ。



もちろん、隣のスーパーの春菊も売り切れの可能性は十分あり得るだろう。



しかし、それでも私に隣のスーパーまで出かけていって春菊が売り切れだったことを報告してはいけないのだ。



ましてや、「春菊が売り切れなのでどうすれば良いのでしょうか?」と連絡をするのは間違っている行為なのだ。



あなたのやるべきことは、明日でも明後日でもいいから、とにかく春菊を用意することで、私に春菊を手に入れるまでに苦労したプロセスを連絡してくることではないのだ。



春菊が必要なのは私ではなく、あなたの方なのだ。



もしこれが「せかいじゅの葉」だとか、「オリハルコンの牙」だとか、手に入れること自体に苦労が伴う物だったらそれは教えたコンサルが間違いなく悪いだろう。



しかし、春菊は違う。



コンサルに連絡しないと解決できないことではないはずだ。



その質問は本当に相手の時間を奪わないと解決できない内容なのか?



少し疑問に思ったからとすぐに質問してくる人間はその行動でどれだけ信用を失っているのか理解しているのだろうか?



このような相手に「広州に行きなさい!そこにお宝商品が眠ってますよ。(^_-)-☆」なんてアドバイスをしようものなら、



朝の7時に飛行機のチェックイン・カウンターの画像を送ってこられて「いま、羽田に着いたのですが荷物検査の前にチェックインでしたよね?」と、たたき起こされるに違いない。



それは「広州に行くといいですよ」と教えてくれたコンサルタントにする質問ではなく、羽田空港のインフォメーションセンターで聞く話でしょうが。



こっちは精神統一するために前日から準備して、起きたら猫とも格闘しているのだ。



昔、テレビで5歳の男の子と3歳の女の子が「はじめてのお使い」という番組でカレーの具材を買いに行かされていたが、


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兄が横断歩道で妹を守ったあと母親から預かったメモをお店の店員に渡し、


おつりを受け取り、何事もなく無事に家に帰ってきたのを私は見た。


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その間、電話を取り出してお母さんに道を聞いたりすることなど一度もなかった。



しかし、私の元にやって来るこの野獣たちはなぜか私に対して



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「大根でしたっけ?」とか、



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「私はニンジンと言ったけど、店員さんが大根にしてしまいました。大丈夫でしょうか?」



とか毎回連絡してくるのだ。



5歳の男の子がやっていることを大多数の大人よりも向上心があり、野心があるはずの起業家連中が最新のスマホを使って私に連絡してくるのだ。



こんな馬鹿な話があるだろうか?



カレーを用意しろと言えばカレーを用意すれば良くて、店員が間違って大根を持ってきたならニンジンと入れ替えた後に買い物カゴをレジまで持っていけばいいんだよ!

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そのニンジンが福島産でも栃木産でもそれは私に連絡して決めることではなく、そっちで決めればいいことなんだよ!


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私がカレーを食いたくて頼んでるわけではないのだ!



このようにコンサルを受講することによって急に子供に戻る大人が大多数存在する不思議を私はここ2年間、間近で見てきた。



しかも、しかもだ。



ゆるせないのはここからだ!



その子供見たいな大人が卒業していくと、そんなアホでは絶対に稼げないはずの売上を「〇〇円達成しました!」とか普通に連絡してくるのだ。


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この連絡は良い連絡なのだが、この連絡をもらう度にこっちは




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「オメー1人でできるじゃねーかよ!オイ!」と思うのだ。



これだけ聞くと、



そんな子供のような生徒を成功させた私が凄いのではないか?



と思うだろうが、私はまったく真逆だと本気で考えている。



むしろ、普通にやればそれくらい最初から稼げるだけの能力があったにもかかわらず、頼れる人間が出来たことで不必要に甘えるようになってしまったのではないだろうか?ということだ。



まず、

・起業を考える人間は仕事の能力が高いこと

・既に経営者である人物も多くいること

・難易度の高いと思うことも卒業したら自分ひとりでやり遂げていること



この3つの理由から私は、



人はコンサルを受講することによって甘えん坊になってしまう習性が備わっているのではないか?


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と考えるようになってきた。



私の推理が正しければこの人達に「質問はしないでください」と伝えておけば逆にミッションを完璧にクリアしてくるではないだろうか?とすら、考えるようになってきたのだ。



事実、私はこの推理がとても当たっている気がしてならない。



くだらない質問に丁寧に答えると相手は喜ぶが、次の質問はさらにくだらない内容になってやってくるのだ



具体例を上げると、外注さんとの会話を丸投げしてくるケースだ。



ようは、第三者との会話すらこちらに丸投げしてくるのだ。



まるでお見合いのレッスンをしてあげたら、途中電話をかけてきて

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「いま女性がトイレに行きましたが、帰ってきたら趣味を聞けばいいですか?」と逐一連絡されているようなもので、


第三者との会話を、その場にいないコンサルタントに全て答えをもらってから発言しようとしているのだ。


もし、その質問に丁寧に答えてあげてしまうと5分もしないうちに


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「いま、相手の女性に休みの日は何をしていますか?と聞かれたのですが、なんと答えればよろしいのでしょうか?」と、質問してくるのだ。




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「オメーはロボットか!おい!」



そんな彼らに、「広州に行くべきです。」なんて、アドバイスをしようものなら、



彼らが空港に着いた瞬間に、私はビジネスコンサルタントではなくインフォメーションセンターにされてしまうか、



インフォメーションセンターの人にどんな質問をすれば良いのか?という内容までメールで催促されてしまうというわけだ。



そんな彼らも私がいないときは自分1人でチケットを手配して、ハワイでもメキシコでも勝手に行ったりしてることが、私はとっても腹立たしいのだ。


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