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【エッセイ】noteを始める理由

幼い頃、娯楽と言えば読書だった。

一緒に暮らしている祖母が読書家で
寝る前は必ず本を読んでいたので
身近な存在だったし
親に素直に甘えられないタイプだった私にとって
図書館に行けばタダで新しい本を楽しめるのはとても有難かった。

休みの日は図書館が開く時間に行って本を借りて
夕方には読み終わってしまうので
夜読む本をまた借りに行っていた。
近所の小さな図書館だったので
すっかり顔と名前を覚えられて
名前を告げなくても司書の方が手続きをしてくれる…所謂顔パス状態になった。

そんな生活のおかげか
至って平均的な成績の私にとって
唯一、平均以上の点数を取れた科目は国語で
良くも悪くも特にコメントするようなことがない生徒だった私に
先生が無理矢理見つけ出してくれたのは
「文章を書くのが上手い」という言葉だった。

褒められ慣れていない私にとってその言葉の威力は凄まじく
それからずっと文章を書くことが好きだ。

多感な思春期の時代は日記を書いていた。
素直な気持ちを吐き出す場所。
考えを整理する場所。
そして何より自分で自分を励ます為の文章を綴る場所。
とても他人には見せられない小っ恥ずかしい内容だったけれど
私にとってはとても大切な存在で
自分を保つ為の大事な行為だった。

とは言え、大人になってから
自分で考えて文章を綴ることは格段に少なくなった。
脳の衰えなのか
こういうの何て言うんだっけ…
と思うことも多くなった。

思ったことを言葉にする。
自分以外の人にも伝わるように文章にする。
それはきっと大人になった今でも
いや、大人になってしまった今だからこそ
私にとって大切なことのような気がする。

すぐに見失ってしまう素直な気持ちを掬い出し
モヤモヤする頭の中を整え
自分で自分を励ます。

そんなことがこのnoteで出来たら良いなと思って
始めてみました。
よろしくお願いします。

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